あかんよなぁ。

こういう対処が出来ないから、プロ野球はまだまだダメなんだよな。
ガンバ大阪の問題に対する回答、非常に素晴らしい。特にこの部分。
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今後ガンバ大阪はこのような悪質な行為を行う者はサッカーファンとは認めず、永久入場禁止等の厳しい処分を行ってまいります。
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この言葉遣いが大事なんだよね。
「そのスポーツを愛する人間であれば、絶対にするような行為ではない。だからそのような行為をしでかす人間は“そのスポーツの”（ここ重要）ファンではない。従って自分のチームのファンでもない」っていう論調。大事なのは二段論法にすることで間接的にファンであるのを否定すること。
これによって、「個人の暴走」とすると同時に、“「自分たちのコミュニティ（＝Jリーグ）外の人間」を紛れこませてしまったこと”が問題だったとして謝罪する。
謝罪すると同時に、あの問題は「Jリーグというコミュニティ」の外の出来事だとも言っている、わかりやすく言えば「“正しい”ファンばかりなら本当は発生しなかった」と言い訳しているわけ。
こういう論調に仕立て上げることで、問題点を上手くずらしているんだよね。“自分たちのコミュニティ”を傷つかせずに対処するにはどうすればいいのかが良く分かってる。
こういう運営面における知恵、結局はビジネスに対する認識の甘さ、何か問題が起きた時にどう対処するかという事前の準備、そういうところでプロ野球がまだまだ遅れているって事。

例えば、「叩き落とし」に関して言えば、巨人側は、「野球を愛し野球に敬意を持った人間であれば、絶対にするような行為ではない。あのようなことをするような人間は野球ファンではなく、もちろん阪神ファンでもない。阪神もあのような人間が紛れ込んでしまったことに同情を禁じえない」ぐらいは言っておかなきゃダメなんだよね。
もちろん阪神側も上のG大阪と同じようなことを言わなきゃダメ。G大阪の対応のように「当事者が属しているように見えた」コミュニティ側が、“他人認定”出すのが先じゃないといけない。
あぁいう事をしでかしたら、「社会（ここではプロスポーツという小さな社会）的に抹殺」される、実際に抹殺する。その社会に居続けたい人であればあるほど、それが一番の抑止力になる。そういう姿、実例を見せておかなきゃ再発防止にはならない。

まぁだから色々言ってる人もいますが、特に巨人ファン、あんまり阪神ファンに失礼なことを言ってはいけないですよ。
あんな野球の不文律を犯すようなことをしでかす輩がファンであるはずがないでしょう、あれを阪神ファンと思うことが阪神ファンに失礼です。あれはタダの騒ぎたいだけの何か、何故か紛れ込んでしまっただけですよ。そんな紛れ込んでしまった汚点を一緒のものと扱われるのは阪神ファンに迷惑でしょう。
阪神ファンが正しく野球ファンであるならば、あぁいう「ファンじゃない何か」は二度と他の球場でも見かけることはないでしょう、逆にそういう自浄能力すらないなら言葉のかけようもありませんが（笑）。

前にも言いましたけどね、「お客様は神様です、でも誰を神様とするかは売る側に決める権利がある」んですよ、そこがわかっているかいないかの違い。
お金を払ってくれた人は無条件に自分たちより「目上」に当たる人なのだから強く出られない。そういう古臭い商習慣から抜け出せていないんですよ。
昔はそれで良かったのかもしれません、日本人全員に相手を慮る文化があったから、少なくとも社会常識を弁えてる人は腹の中に関わらず「遠慮」をするのが常識だった。なので“善人”前提で世間を組むことが出来た。
今はもうそうじゃない。そういう社会はけしからん、改められるべきだ、とか思うならそうなる為に頑張ればいいと思います、ご自由にどうぞ。
ただし、じゃあそういう社会に改められるべきだからといって現実にあるそういう社会にそぐわない制度のままでいいのかっていうのはそれとは全然別問題ですからね。泣こうが喚こうがそこにあるものはあるんです、だったら対処しなきゃダメ。
私個人はそういう楽しみ方を一切しないんで理解がまず出来ないんですが、プロスポーツってものに於いては、スポーツそのものを楽しむよりも、応援という騒ぎ立てる行為でストレスを発散したかったり自分のアイデンティティを重ね合わせて自分の存在を感じたがるだけで、傍から見ていてスポーツそのものは何でもいいんじゃないか？って見える人は必ずいますからね、どのスポーツにおいても。
別に迷惑かからない範囲なら楽しみ方は自由だと思いますけど、そういう人の脳内優先順位はおかしくなってる可能性があるんですから、事前に問題が起きる可能性はじゅうぶんあるんです。
だからね、こういう問題ってのは事前に十分予測して対処方法を決めておく事は十分可能な問題。この反応の違いを見ると、そういう予測と対応という部分においてJリーグとNPBに大きな差があることを感じずにはいられません。