
「勝敗の分かれ目」(日本−韓国戦)
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ステーション
2007年12月03日 00:51 visibility46
先ほど激闘の4時間が終了しました。結果は4−3で日本が韓国に勝利。最後まで手に汗握る戦いで、やはり国際大会は違うな、と思った試合でした。
日本
021000010:4
100100010:3
韓国
日本:成瀬、川上、岩瀬、上原−阿部、矢野
韓国:チョン・ビョンホ、チャン・ウォンサム、ハン・ギジュ、リュ・テクヒョン、クォン・ヒョク、チョン・デヒョン−チョ・インソン、パク・キョンワン
本塁打:コ・ヨンミン
ここで、私が見た中での、「勝敗の分かれ目」を…
�森野選手の逆転打(2回表)
まずは逆転打でしょう。先頭打者、新井選手が2塁打で出塁。阿部、村田選手が倒れ、稲葉選手は四球。続く大村選手(サブロー)がレフト前タイムリーで同点。そしてポイントの森野選手。
打った瞬間、「やった!」とセンター前に抜けたかと思いましたが、そこには韓国セカンド名手のコ・ヨンミン選手。「捕られた」と思った瞬間、嫌なバウンドの感じ。もしかするとと思いきや、その通り打球をファンブル。
最終予選前からかなりグランドが荒れている、という情報はありました。ですのでゴロが転ぶ瞬間にエラーをしないか気にはしていましたが、あそこでエラーとは正直思いませんでした。初回に先制ホームランを打ってたコ・ヨンミン選手だけに日本にとっては嬉しい逆転打でした。
�阿部選手のタイムリー(3回表)
続く「勝敗の分かれ目」は阿部選手のレフト前タイムリー。川崎選手がセンター前ヒット、青木選手が犠打、新井選手はレフトフライでツーアウト2塁。
ここで阿部選手がレフト前へタイムリーを放つのですが、当たりはショートゴロの当たり。しかし、韓国ショートのパク・チンマン選手が2塁川崎選手に牽制するあまり、2塁よりのポジショニング。そのため、通常ショートゴロの当たりがレフト前に。
私はショートを守っていたのでこの気持ちはよく分かります。やはり2塁ランナーを(しかも俊足川崎選手)1ヒットでホームに返さないために牽制しますからね。しかし、ピッチャーがホームへ投球すると分かればすぐに正しいポジションに戻ることが必要です。気持ちは分かるんです…要求の球は内角でしたしまさかレフト方面に飛んでくるとは…という気持ち…それをレフト前に打った阿部選手も誉めたいですよね(この日3安打、最終予選8打数7安打)。
ショートの守備も決め手だったんですが、ここで牽制されながらも、レフト前でホームへ生還した川崎選手の走塁に拍手!ほんと日本を代表する名選手になりましたね。川崎選手は…(星野監督は将来の日本代表キャプテンと言われていますね)
�日本リリーフ陣の制球力(5回裏(川上投手)、6回裏(岩瀬投手)、8回裏(岩瀬投手)、9回裏(上原投手))
「先発が若いが、経験豊富なリリーフ陣が助けてくれる」星野監督はそういう考えで、昨日の涌井投手、そして今日の成瀬投手(明日はダルビッシュ)と若い選手を思い切って先発に起用していますが、本当にリリーフ陣の素晴らしさは圧巻でした。
特に「制球力」これは要所要所で抜群でした。ますは5回裏ツーアウト1・2塁での川上投手。ツースリーからの6球目。内角低目へ絶妙のコントロール。これには韓国バッターも手が出ませんでした。
次は6回裏の岩瀬投手。ツーアウト満塁のピンチ。外角へのスライダー・ストレートですぐにツーストライクと追い込むと、1球外角のシュートでツーストライク・ワンボール。ここで阿部選手が要求したボールは内角のスライダー。これが絶妙のコントロールで阿部選手のミットへ…韓国打者のバットは空を切り三振。
そしてまた岩瀬投手。1点差に詰められた8回裏、ピンチは続きツーアウト1・3塁。ツーストライク・ツーボールで迎えた5球目。ここで矢野選手は内角のストレートを要求しました。これに関しては解説の古田氏(ヤクルト前監督)も「よく内角にストレートを要求したな」とコメントされていました。これを韓国代打のパク・キョンワン選手が見逃しの三振。ピンチを切り抜けます。
ここでもう一つポイントがあると思うのですが、前の打者(チェ・インソン選手)にど真ん中のスライダーをレフト前にヒットされていたのです。岩瀬投手の決め球はなんと言ってもスライダー。パク選手へ投じた5球目は、手が出るはずもない、予想外のストレート(しかも内角)だったのでしょう。
後は9回裏の上原選手。この選手については星野監督も絶賛の「いうことなし」でしょう。球速はこの日MAX142キロですが、何と言っても絶妙のコントロール。しかもストレートはもちろんですが、何と言ってもフォークのコントロールです。素晴らしいの一言でした。
この4場面での投球はしっかりとキャッチャーの要求するミットへ吸い込まれていました。
�稲葉選手の4点目(8回表)
そして最後は星野監督も試合後のコメントで言われていました「稲葉の4点目」です。もちろん稲葉選手のヒットが素晴らしいのは確かなのですが、私が「勝敗の分かれ目」にしたのは韓国投手のコントロールミスです。
�で挙げた日本投手の絶妙のコントロールとは逆に、稲葉選手にリュ・テクヒョン投手が投げた10球目は要求された外角のミットではなく内角にいってしまいました。6、7、8、9球目と真ん中〜外角の球をファールにしていた稲葉選手。もちろんキャッチャーは外へ構えます。
実はこの試合、稲葉選手が内角が得意なのか(そういう情報は私は知りませんが)韓国捕手チェ・インソン選手は前までの3打席(四球・左飛・右飛)全て内角には投げていないのです。4打席の初球に初めて内角へ投げています。
チェ・インソン捕手は外へ構えていましたが、リュ・テクヒョン投手のボールは甘い内角へ…このボールを稲葉選手が見逃すわけはありません。9球粘ったということもこの失投を誘ったのかもしれません。
以上が私が勝手に判断した「勝敗の分かれ目」です。しかし野球ってこんなに面白いスポーツなんですね〜〜冷や冷やしながらも楽しませて頂いた試合でした。
しかし、北京が最後のオリンピックなんですよね、野球は…寂しいものです。
さ〜明日は香港戦。仕事で見れませんが、ニュースを見て、「勝敗の分かれ目」があればまたコメントしたいと思います。<!-- __entry_body_end__ -->
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- 事務局に通報しました。
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