再考!日本 VS パラグアイ戦

ベスト4が出そろった。まさかブラジルがオランダに敗れるとは…。予想だにしてなかった。それ以外は、自分としては、順調な結果。



ドイツ対アルゼンチン戦。多くの人はどちらが勝つと予想しただろう?僕は、ドイツだった。隣の同僚も同じ意見。ドイツは、2年前のユーロでの敗退から、真剣に「スペインに勝つ」ことだけを考えてやってきた。


 


いま、新たな日本代表監督について、メディアが騒ぎ始めたが、大会前から言われていたとおり、スペインから来てもらうか、もしくはドイツから来てもらうことが、4年後につながると思う。間違っても南米から呼んぢゃだめだ。彼らと日本人はまったく違う(笑)


 


 


さて、前回の観戦記(というかメモ)に書いてた通り、日本 対 パラグアイ戦を再び振り返る。あくまで「結果論」として…。


 


正直、僕も後半の相手の疲れ具合からして「延長に入れば勝てる!」と油断していた人間の1人だ。それくらい、後半のパラグアイはパフォーマンスを落としていたが、延長に入って、まるで別チームのように、新たなスイッチが入り動きが良くなった。こうなっては、日本はまったくプレーをさせてもらえる余地はない(泣)


 


 


延長同点で迎えたPKも「らしさ」が光った。


 


パラグアイは、1人目、2人目が思い切り強いシュートをサイドネットめがけて蹴り込んだ。日本のキーパー川島は、それが頭に残ってしまい、3、4、5本目は早く動き出してしまった。


 


結果的に相手にゆるーいシュートを3本流し込まれて、日本のワールドカップは終わったが、この場面で仮にマウスに立っていたのが川口だったら…。1本1本のPKに対して、頭を切り替えて臨めるキーパーだったら…。中国で行われたアジア大会を思い出してもらうと良いかもしれない。


 


ただ、今大会。平均0.5失点と日本としては最低失点で大会を終えたことは、川島の活躍なくしては語れない。だから、PKに持ち込まれた時点で、「チームとして負け(勝つこともあるけど…)」なのである。オシムさんがPKでなく、別の形で終えることをFIFAは考えるべきだ…と言うのも、非常に納得がいく。


 


 


というわけで、前置きが長くなったが、あくまで「私が仮に監督としてベンチにいても同じ結果を招いた」ことを前提で振り返る。


 


 


あのパラグアイとの試合。後半は、確実に日本に流れがきていた。「ここで勝負して一気に決める!」W杯を闘ってきた名監督なら、きっとそういう判断をしたに違いない。


 


 


日本はグループリーグ2勝1敗の勝ち点6で堂々とあがってきた。これは立派な成績である、チーム全員、選手やコーチ。そして、監督の采配・判断あって得られた成果だと思う。


 


 


ただ、決勝トーナメントは、一発勝負。ここで負けたら終わり。PKに持ち込んだら、どっちに転ぶか分からない…の世界である。「確実に勝つため」には、どこかでリスクを冒さねばならない。


 


 


この試合、岡田監督は後半に入って、次のような交代カードを切ってきた。


 


後半20分 松 井 → 岡崎
後半36分 阿 部 → 中村(憲)
後半0分 大久保 → 玉田


 


でも、結局、決め手を欠いた。延長に入ってからは、攻撃する機会も減ってしまった。



後半、試合を決めるつもりの監督。私だったなら、ちなみにこうした。


 


後半20分 松 井 → 中村(憲)
後半25分 大久保 → 中村(俊)
後半38分 本 田 → 森  本



この大会、始まった直後にFIFAからこんなデータが示された。大会で最速の選手は日本の長友。メッシでもロナウドでもなく…。


 


グループリーグ1試合目が終わった段階での発表だったと記憶しているので、大会通じての場合、違う選手が上にいるかもしれない。


ただ、彼は間違いなく「今大会で上位に位置するスピードスター」であり、代表で彼のプレーを見ているものなら、「無尽蔵のスタミナ」そして「強固なフィジカル」の持ち主ということは、容易に理解することができる。


 



私なら、左サイドの(スタミナがなくなっていたのなら)松井を中村憲剛に変える。そこで、長友との連携を図りながら、左サイドからの攻撃を意識させる。この時点で点が獲れればもうけもの(^^)



 


次の手は、右サイドに中村俊輔を入れる。憲剛と長友で左からの攻撃を意識させておいて、右サイドへ展開。俊輔がプレッシャーを避けながら、ボランチの位置まで下がって、ボールをキープしているところへ、右と左。駒野と入れ替わった「長友」が一気に右サイドをかけあがる。そこへ俊輔から絶妙なフィード。


 


(もちろん相手の左SBがガス欠していることや、高いポジションをとっていて、裏に大きなスペースができていることが前提)


 


 


ボールを受けた長友がドリブルで駆け上がり、ゴール前に目をやる。中央で待ち構えるのは、今大会2得点の本田。ニアサイドへ走り込む本田にパラグアイディフェンスがひきつけられたところで、大外から走り込んだ中村憲剛が長友のファーサイドへのクロスを絶妙なボレーで流し込んで、勝ち越し点を奪う。


 


または、2列目から遠藤や長谷部がエリア内に出来たスペースに入ってきて、流し込んでも良い。


 


 


そうして、あとは細かいタッチでセーフティに中盤でボールを回し、時間が過ぎるのを待つ。で、ゲーム終了。


 



以上、あくまで結果論から考えたお話。念のため、もう1度言いますが、僕はあのまま延長に入れば、相手の疲労が一層進むから、延長に入れば勝てる!と思っていた「凡人」なので、岡田監督の采配を責めるつもりはまったくない(むしろ岡田監督のファンですし(笑)ので、その点は誤解なきよう(^^)


 


 


当然、低い位置でボールを持った俊輔がミスをして、相手のカウンターを食らうリスク。サイドバックが入れ替わるときに相手にスペースを攻められてピンチを招くリスク、など、リスクをあげればきりがない。


 


でも、そこをリスク覚悟で「勝負を決めに行くこと」は、決勝トーナメントでは大切で、そういうことをオシムさんはスカパーのインタビューで言おうとしていたのではないか?と思う。



 


僕がオシムさんで見たかったのは、ワールドカップでの戦い方。予選リーグと決勝トーナメントでの仕掛け方の違いや、相手チームを分析した上での、選手起用の方法など。


 


予選リーグはともかく、決勝トーナメントまで、同じフォーメーション、同じスタメンで引き続き臨むとは、ちょっと想定外だった。岡田監督も、そのあたりは、ひと工夫もふた工夫もあると期待していただけに、そのあたりは、残念でならない。


 


 


ワールドカップ前にいくつか書籍を手にし、監督の采配以前に、日本の育成から見直さないといけない問題が山積みである事実を知った。だから、監督の采配でどうにかなるレベルでなかったことという認識も持っていて、それなのにベスト16に入ったのは、本当にスゴイことだし、手放しで喜びたくもなる結果でもある。


 


ただ、にわかサポーターでなく、サッカーが本当に大好きな人たちなら、オシムさんのような厳しい声にも耳を傾けて、現状に満足することなく、次のステップに日本サッカーがあがるために、どうしたらいいか?


 


今大会の日本代表が残したサッカーについて、もっともっと議論して、サッカー界をサポーターからも盛り上げていければと思う。


 


詳しく見れていないのですが、また改めて考えてみたいのは、デンマーク戦序盤の守り方。


 


失点しなかったから良かったけど、あれは本当に危ないシーンの連続だった。日本の守備が悪かったのか。デンマークがうまかったのか。今大会で一番考えてみたいな、と思える試合。また、どこかのタイミングでアップしたいと思います。



ちなみに、なぜ次の代表監督をドイツから呼んだらいいと思っているのか?また、その辺も追って日記にアップしていきたいと思います♪ドイツって、ほんとうにスゴイんです。日本は絶対ドイツを真似るべきだと思う♪


 


以上、長話にお付き合い頂き、どうもありがとうございました。最後、残り4試合。ワールドカップ南アフリカ大会をしっかり楽しみましょう♪


 


しっかり考えましょう♪

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