もう一度スタートラインへ

光明は見えたのかもしれない。


 課題のひとつめ、「自陣深くでの不用意なファウル」は減っていたが、その分ズルズルと下がったあげく中川にお任せ、というシーンが多く、よい方向に解決されたとは言えなかった。
 しかし、もうひとつの一段重要な課題、「カウンター対策」への取り組みががはっきりと見えた。カターレからのこれほどはっきりとした”メッセージ”はこれまで感じたことが無かった。
① 前節までの、敵陣バイタル付近でズルズルと横パスを繰り返した挙句に奪われる、というシーンが明らかに減っていた。多少無謀でも、ボールを持った個々がタテあるいはナナメに突っ込み、崩しきれないとみるとミドルを放つ。「シュートで終わる」という基本を実践していた。
② 前線の選手が強い守備的意識を表現していた。特徴的だったシーンが2つ。木本が、自分のFKが跳ね返され、拾った相手がサイドから駆け上がってくるところ、コートの2/3ほどを全速力で戻り、サイドバックと協同して押し出した。また、石田が中央フリーで上がっていく相手に対して、カード覚悟でバックから迫り、ファイルで止めた。もちろん毎試合特に走る2人だが、カウンターをどうしても止める、という姿勢に頼もしさ、嬉しさを感じた。

 さて。圧倒的にシュート数の上回る結果となった。25本対9本。監督には残念だろうが、シーズン前に掲げられた「ゴール前の迫力」とはまったく違う要素によるものだ。
 …前半は弱々しい上にGK正面を突く、期待の薄いシュートばかりで見るべきところはなかった。一転、後半。さきほどのカウンター対策に加え、ボランチもゴールマウスの際どいところを狙った、キレのあるミドルを撃ちまくった結果、「14本」というシュート数が残った。ゴールこそならなかったが、単純にサポーターとして「楽しい」と感じられる部分であり、もちろん「ひとつ間違えれば」「相手のミスがあれば」即ゴールに結びつく方向性である。次節以降もこのゲームプランを続けていってくれるのか、非常に気になるところである。

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