ストッパー・ロメロの可能性

  • 舎人
    2010年05月22日 17:50 visibility260


昨日の楽天との試合は巨人にとって今季最低の負け方でした。


制球に不安のあるクルーンが一死の後四球を連発し、


急遽福田が登板、その福田も準備不足は否めず、


四球を与え一死満塁、ここからさらに3連打され巨人は2点差を守れず


逆転サヨナラ負けとなってしまったのでした。


たらればならば何でも言えるのですが、強いて言えば、


クルーンを替える必要が合ったのか?


一死一二塁という場面は先週のロッテ戦でもありました。


しかし、クルーンは最終的には抑えています。


次に、四球を2つ以上与えた時は即交代すると決めたのなら、


クルーンの尻拭いのできる久保や越智・山口のうち


1人を残しておくべきではなかったのか?


一死も取れずに負け投手になった福田は責められてしかるべきですが、


見ていてクルーンの投球に原監督がなんだか癇癪をおこし、


その怒りの勢いのままに福田は登板させられたような気がしました。




私はクルーンという投手は非常に優秀なストッパーだと思うし、


現在の巨人を考えたらやはりストッパーはクルーン固定でいいと思う。


しかし、このようにストッパーの制球が不安定なままだとチームは落ち着かないし、


将来的にはポストクルーンを考えなくてはいけないと思い知らされたことも事実。


巨人が優勝した年は必ずといっていいほどしっかりと機能したストッパーがいました。


この先も巨人が優勝を狙い続けるためには、


しっかりと機能するストッパーが必ずいなくてはいけないのです。




1994年 石毛19セーブ


1996年 マリオ19セーブ


2000年 槇原9セーブ、岡島7セーブほか


2002年 河原28セーブ


2007年 上原32セーブ


2008年 クルーン41セーブ


2009年 クルーン27セーブ、越智10セーブ




それでは誰が現在の巨人でクルーンに代わるストッパーになり得るか?


私は現在の調子なら久保だと思う。


巨人の優勝を担ったストッパーの中で


最も安定抜群だったのは2007年の上原だったと思う。


今の久保にはその時の上原に近いものを感じます。


しかし、久保はいまやセットアッパーとして欠かせない存在、


またこの調子がいつまで続くかどうか不明です。


次に越智山口と続くと思いますが、


越智は好不調があり、打たれ始めると歯止めが利きません。


クルーンほどではないにせよ似たような危険性をはらんでいます。


私は将来のストッパーに山口を推していたのですが、


今年の山口はいまだ昨年の調子とはほど遠い状態です。


それと日本人のストッパーは石毛や河原がそうだったように、


過度のプレッシャーがためか投手寿命が縮まってしまう恐れがあります。




現在巨人の2軍では育成枠のロメロという投手がストッパーをしています。


この投手は昨年一度支配下登録されましたが、故障で再び育成落ちとなりました。


今季、再度支配下枠を目指して頑張っているのですが、


私は近いうちにこの投手の支配下登録と一軍登板があると予想しています。




ロメロは196センチの長身から角度のあるストレートと


スライダー・チェンジアップ(スプリット)が武器


ストレートはMAXで152キロ程度、平均でも145キロ以上あります。


非常に奪三振率も高く、四球も2イニングで1つ出す程度で制球も安定しています。


特に今年は日本の野球に慣れてきたのか投球に進境著しいものがあります。


今年の成績をみると昨年のものを全てにおいて上回っていることが分かります。


ロメロ 2009年


35試合 38回2勝3敗02セーブ 被安打34、奪三振30、与死四球16 防御率4.26


ロメロ 2010年(5月20日現在)


15試合 15回1勝0敗10セーブ 被安打11、奪三振13、与死四球07 防御率1.80




しかし、ロメロの弱点はランナーを出してからの投球です。


クイックが下手で一生懸命頑張っているのが分かるのですが、


どんなに頑張ってもセットポジションから捕手に球が届くまで1.3秒以上、


平均だと1.4秒以上なのです。


これではかなりの確率で走られるでしょうし、


それが気になって本人も落ち着いて投げられないことでしょう。


ロメロの今年イースタンでの登板した試合の結果と、


失点した4月13日、4月18日、5月9日の試合の経過を載せてみました。




ロメロ2010年イースタンリーグ登板結果


3月20日


九回より登板 1イニング 三者凡退 奪三振2、無失点


3月22日 セーブ


九回より登板 1イニング 打者3人、被安打1、奪三振0、与四球0 無失点


3月31日


九回より登板 1イニング 打者4人、被安打0、奪三振1、与四球1 無失点


4月06日 セーブ


九回より登板 1イニング 打者6人、被安打2、奪三振1、与四球1 無失点


4月13日 セーブ


九回より登板 1イニング 打者5人、被安打2、奪三振0、与四球1、失点2(自責点2)


4月17日 勝ち投手


九回より登板 1イニング 三者凡退 奪三振2、無失点


4月18日 セーブ


九回より登板 1イニング 打者7人、被安打3、奪三振0、与四球0、失点1(自責点0)


4月20日 セーブ


九回より登板 1イニング 三者凡退 奪三振1、無失点


4月25日 セーブ


九回より登板 1イニング 打者4人、被安打0、奪三振0、与四球1 無失点


5月03日


九回より登板 1イニング 打者4人、被安打0、奪三振2、与四球1 無失点


5月04日 セーブ


九回より登板 1イニング 三者凡退 奪三振2、無失点


5月07日 セーブ


九回より登板 1イニング 打者4人、被安打0、奪三振0、与四球0 無失点


5月09日 セーブ失敗


九回途中より登板 1イニング 打者6人、被安打2、奪三振1、与四球1、失点1(自責点1)


5月13日 セーブ


九回より登板 1イニング 打者4人、被安打1、奪三振1、与四球1 無失点


5月16日 セーブ


九回より登板 1イニング 三者凡退 奪三振0、無失点




4月13日 対ロッテ戦


角中四球


清田セカンド内野安打


無死一ニ塁


金澤ライト前タイムリーヒット 失点1


無死一三塁


角セカンドゴロ併殺打、清田が生還 失点1


岡田センターフライ




4月18日 対阪神戦


狩野ライト前ヒット 


無死一塁 


柴田セカンドゴロ、ランナー入れ替わる 


代打林セカンドエラー出塁 


一死一三塁 


代打庄田セカンドファールフライ、三塁ランナーが生還 失点1 


二死一塁 


大城レフト前ヒット


二死一二塁 


代打西谷レフト前ヒット


二死満塁 


小宮山ショートゴロ 




5月9日 対ヤクルト戦


尾藤の後を受けて無死三塁から登板


森岡ライト前タイムリーヒット


無死一塁


三輪捕犠打


一死二塁


中尾センターフライ


新田ライト前タイムリーヒット 失点1


ニ死一塁


梶本四球


ニ死一二塁


高井三振




ランナーを背負ってから通常よりも不安定になることが分かります。


クイックが下手という以外に、フォームにクセがありそこを突かれているのです。


このあたりがロメロの今後の課題ですが、37歳のクルーンよりもロメロは11歳も若い。


先日26歳になったばかりなのです。


その若さと勢いがいつかクルーンを追い抜く日も近いと思います。




動画は3月31日の日本ハム戦で登板したものをアップしてみました。


角度のあるストレートと変化球のキレが良く分かります。


また打者を背負ってからのモーションの大きさが課題だと言うことも分かります。




ロメロの投球 2010年3月31日


http://www.youtube.com/watch?v=a_wNXiFyJyM


 

























































































































































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