ファームの開催球場について(3)・埼玉県の球場

  • 舎人
    2010年02月20日 05:55 visibility3254


先週に引き続き球場の話。今日は埼玉の球場について・・





上尾市民球場(上尾市)


イースタン西武が時々、主催をしています。


埼玉県内の公営球場では私が知る限り、文句なし一番きれいな球場です。


内野が土、外野が芝生のオーソドックスな球場ですが、


作られてまだ10年にも満たない新しい球場のため、


グラウンドが目に鮮やかに反射します。


しかし、残念ながらスピードガンはなし。


高崎線の駅からバスを乗り継いで来られますが、


車で行く方がやや便利な気がします。


球場の駐車場は狭く、一般の観客が案内される駐車場は、


歩いて10分以上離れた場所にあるので、


到着時間には十分に余裕を持った方がいいと思います。


評価 B




熊谷公園球場(熊谷市)


年に一度、必ずイースタン巨人が主催をしています。


これは地元の読売新聞の拡販のために、毎年開催されているようで、


同じ目的で埼玉県内では、毎年越谷でも試合が開催されています。


したがって、いつもはおよそ球場になんか来たことのないような、


おじさんおばさんが大挙して押し寄せます。


販売店でもらった招待券で入場したのでしょう。


このようにイースタンリーグの地方開催は、


一軍は開催しない地方のファン拡大の目的もありますが、


親会社の営利目的でしばしば使われるのです。


巨人が読売新聞の拡販に使われるなら、ヤクルトもまた、


各地域のヤクルト販売店の拡販のお手伝いのために試合を開催したりします。


私のようにどこへでも顔を出すようなファンは極少数です。


さて、この球場は土と芝生の古めかしい球場です。スピードガンはなし。


記憶が確かならばバックネット裏のスタンドに屋根すらありません。


この球場へは電車よりも車がお勧めですが、


広い運動公園の隅っこに駐車をすると、球場まで15分位かかるので、


少し早めに到着した方がいいでしょう。


公園内は広々としていてレジャーシートを広げてお弁当を食べたくなります。


都心方面から高速道路を利用するのなら、


東松山インターから森林公園を抜け、


旧有料道路を通ってくると良いと思います。


評価 C-




ロッテ浦和球場(さいたま市)


イースタンロッテの本拠地。ある意味魅力満載の所ですが、


「球場としてはどうなの?」って感じです。


JR武蔵浦和駅を降り、線路沿いの時々ドブの匂いのする道を


およそ10分ほど歩くとこの球場はあります。


しかし、球場というよりもここは練習用のグラウンドといった感じです。


隣には親会社のロッテの工場が建っており、


なんだかロッテの社員が使うグラウンドのようです。


観客席はホームチームの応援用のものが三塁側に、


ビジターチーム用のものが一塁側にそれぞれあるのですが、


どちらも100名座れるかどうか・・


バックネット裏からは観戦できませんし、


バックスクリーンは緑色をした、ただののっぺらぼうの壁。


小さなスコアボードがその横にあるだけです。


当然、スピードガンもありません。


ここで試合のレポをするのは本当に至難の業。


私は以前は近くて何度も来ていましたが、最近ここではレポをしていません。


しかし、悪いことばかりではありません。


ヒバの生け垣の入り口を入ると、


ファンと選手が狭い敷地の中でごった混ぜ状態!?


これはファンにとって実にうれしい限りです。


トイレもファンと選手が共有します。


これなら、選手と気軽に話が出来る訳で、


私も用を足しながら三浦貴と話をしたことがあります。


さらに一塁側も三塁側もブルペンが観客席の真横にあり、


コーチか球団関係者にでもならないと見られない光景が目の当たりです。


これは本当に魅力的なことです。しかも入場は無料!


近くに住む人が散歩がてらに来るには最高の所でしょう。


そういった間近での選手との触れ合いが強いファン心理を生み、


ロッテの応援団につながっているような気がします。


ここのヤジはイースタンで一番強烈なものがあります。


ただ、選手と無料で触れ合えるありがたい場所なのは確かですが、


「ファームの興業を真剣に取り組んでいる


湘南や日本ハムに比べるとどうなの?」という思いにもなります。


なんだか興業に消極的で施設にお金をかけなかったことが、


結果的にファンサービスになっている気がするのです。


ファーム組織を成田や千葉に移転する話も出ています。


この“ごった煮”のような光景は何年後かに見られなくなるかもしれません。


一昨年までは隣接する駐車場が一般開放されていたのですが、


昨年からは利用できなくなりました。


評価 D




ヤクルト戸田球場(戸田市)


イースタンヤクルトの本拠地。


ここもなんだか球場というより練習用のグラウンドといった感じです。


ロッテの浦和球場からわずか4、5キロほどしか離れていません。


しかし、ここに来るには電車ではかなり厳しい。


バスを乗り継ぐか、車を利用した方がいいと思います。


内野は人工芝、外野は天然芝で、ここもロッテ浦和と同様に、


バックスクリーンはただの緑の壁、隣にスコアボードがあるだけです。


ここもやはりスピードガンはなし。


しかし、ここはバックネット(と言うかネット代わりの金網)裏に、


小さいながらも観戦するスタンドがあるのです。


ちなみにトイレはこのスタンドの真下にあります。


しかし、実はもっと素晴らしい観客席があります。


ここはもともと荒川の河川敷に作られたのですが、


その荒川の土手が三塁側にあり、


その緑の草むらの中で寝そべりながら観戦できるのです。


ファールボールの時は大変!


その草むらの中を観客と係員が競うように追いかけています。


三塁側ブルペンもこの土手から見ることが出来ます。


それどころか、投手が喫煙している所まで見えます。


中村隼人が気持ち良さそうに煙をくゆらせていたのを今でも覚えています。


ここもロッテ浦和ほどではないにせよ、


比較的、選手とファンが間近で接することの出来るところです。


しかし、ファームの運営に力を入れている球団に比べると、


やはりヤクルト球団の興業への関心の低さを感じずにはいられません。


入場は無料ですが、駐車場は道路向かいの有料駐車場を利用します。


試合を最初から最後まで見て、目安は500円位だったと思います。


評価 D+




さいたま市営浦和球場(さいたま市)


ロッテやヤクルトの他、西武も時々ここで主催しています。


浦和レッズのホームの駒場スタジアムがすぐ側にあり、


交通は至便です。北浦和駅から歩いて15分程度です。


しかし、かなりの老朽化を感じます。


土と芝生のオーソドックスな球場ながら、周りが住宅街なため、


空が狭く感じ、なんだか全てがくすんで見えます。


スピードガンもありません。


球場内に売店はなく、露天が出ていなければ、


球場には入る前に色々と買い物をしておかなくてはいけません。


しかし、一番困りものなのは駐車場。


昨年、ここで巨人と西武が試合をしましたが、


その時は隣のグラウンドを無料解放していたので、非常に助かりました。


そういったグラウンド開放などがいつもあるとは限りません。


車で行く際は調べてから向かった方がいいでしょう。


評価 C-




越谷市民球場(越谷市)


熊谷と同様に巨人が年に一度必ず試合を開催している球場です。


比較的新しく、きれいな球場です。


土と天然芝のグラウンドで、両翼が98mと広い!


田園地帯の中の球場は空が広く、気持ちがいい。


今年も巨人主催の試合が4月に行われますが、


その時は毎年10000人入るこの球場がいっぱいになります。


外野席は芝生なため、各々お弁当を広げて観戦しています。


駐車場は10分ほど離れた場所に案内され、無料でした。


昨年も行ったのですが、ここは入場料が、


内野席と外野席と分かれています。


内野が1500円外野が600円位だったと記憶していますが、


なぜか大人料金と子ども料金の別がないのです。


これでは子どもを連れて内野席に入るなと言っているようなもの!


いくら何でも高過ぎます。今年はどうなるのか知りませんが、


家族で行く際には注意した方がいいでしょう。


残念ながらここもスピードガンはありません。


評価 C+




本庄市民球場(本庄市)


西武が時々ここで主催しています。


総合運動公園という郊外の広い敷地の中にあるのですが、


試合が開催されるのは、毎年ここでお祭りが開かれている時のようです。


公園内の駐車場に車を留め、テキ屋が立ち並ぶ園内を球場に向かいます。


土と天然芝のオーソドックスな球場で、スピードガンはないものの、


その他、設備に関しては特に不満はありません。


しかし、この球場は非常に困ったことが!?


実はこの球場、近くに養鶏場があり、


風向きによってその匂いが球場に漂ってくるのです。


田舎育ちの私でも臭いことこの上ない!


私は球場に来る途中で買った「登利平」のとりめし弁当を広げている時に、


この匂いが漂ってきてヒドい目に遭いました。


食事は試合前に済ませてからの方が良いでしょう。


本庄児玉インターから10分ほどなので、車利用は便利ですが、


電車利用はバスなどを乗り継がなくてはならず、


かなり大変だろうと思います。


評価 C




西武第二球場(所沢市)


イースタン西武の本拠地。入場は無料。


しかし、ここもロッテ浦和や戸田と同様に球場と言うより、


練習用のグラウンドと言った方がいいような施設です。


土と芝生のグラウンドで、ここもロッテ浦和同様に、


バックネット裏にスタンドがありません。


観客席も粗末なベンチが所々に置いてあるだけ。


それに座り損ねた観客は土手に腰掛けたり、


路上に座り込んで観戦しています。


広い球場ですがバックスクリーンはただの緑の壁。


ロッテ浦和や戸田と同様に小さなスコアボードが隣にあるだけです。


当然、スピードガンもありません。


西武のファームは球団が出来てからしばらくウエスタンのチームで、


1979年にここに移転しました。


その当時、西武の球団にかける情熱は凄いもので、


ファームの設備もイースタンでNo.1だったようです。


それがドラフト候補生に対して大きなアピール材料になったでしょうし、


その後80年代の西武黄金時代の礎となったのだと思います。


しかし、その当時から30年が経過しているのに、


その後の設備投資には寂しいものがあります。


グラウンドが拡張された以外、何か新しくなったのでしょうか?


松坂資金はこういったファームの設備投資に使って欲しかった。


西武ドームと同様に西武球場前駅からすぐの所にありますが、


車で来る場合は駐車場が1100円と割高です。


評価 D




埼玉県にはイースタンのチームが3つもあります。


しかも、すべて県南に集中しているのです。これはあきらかに不自然!


私が思うに今後、ファーム球団は全ての球団が独立採算制になってくると思います。


その時、多くの球団が選択する方法というのが、


球団というものを自分のところの親会社の宣伝媒体から、


湘南のように地域の共有物にしていこうとすると思うのです。


これは言い換えれば、親会社だけが球団経営の負担を負うのではなく、


地域がその負担をシェアするようになるということです。


その中で地域の発展に寄与する存在に球団はなって行くでしょう。


その時に今、埼玉にある3つの球団はどうなっているのでしょうか・・




上の画像は上尾球場のバックスクリーンを裏から撮ったもの。


真ん中の画像はロッテ浦和球場です。


どちらも一昨日、雪の降った朝に撮りました。


一番下の画像は越谷球場、2008年の4月に撮ったものです。





















































































































































































































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