野球を知って好きになり始めた頃 2

野球のルールがわからないままキャッチボールは
好きになっていった。
野球中継はテレビで見てたが少しずつわかるようになってくる。
小学校2年くらいになると段々野球をみんなでやりたいという
気持ちが湧いてきた。
またプロ野球にも興味が湧いてきた。
王、長嶋の名前は自然と耳にするので知っていた。
父は野球部ではなかったがやはり早実の出身で
王のファンであると同時に巨人ファンであった。
このパターンだと自分も巨人ファンになるのだろうけど
地元嗜好が強かったせいもあるし、判官びいきの
日本人気質が強かったせいもあるし
当時野球は巨人という風潮、小学校4年まで巨人はいまでは
考えられないV9という絶対的な強さをもっていた。
そんなところを倒すことがカッコイイなとおもい。
父に「神奈川県にはプロ野球チームはないの?」ときいた時。
弱いけど大洋ホエールズがあるよ。川崎が本拠地だよ。
その時、自分は大洋ファンになろうと決めた。
「有名な選手はいる?」
「あまりいないけど平松は王、長嶋に強い、エースだよ。」
それからドンドン引き込まれ野球と名のつく本を探しては
読んでドンドン知識をつけていった。

一番の情報源は新聞である。
早起きして父より先に新聞受けから新聞を取り出し
玄関の床に広げてスポーツ面を見る。
もちろんまずは試合結果から。
そして試合の総評。そして試合での各打者の試合成績、投手成績。
それを見ながら、試合をイメージして楽しんでいた。
メディアはスポーツ新聞、週刊ベースボールくらいしか
無かった時代。
貴重な情報源であった。
新聞だってカラーなんてない時代。
父が読み終わった新聞でめったにない大洋の選手の写真があれば
新聞を切り抜き、色鉛筆で色を塗って本物に近づけて喜んでいた。
打撃ベスト10に大洋の選手の名前があると
自分の事のように嬉しかった。弱いわりには2〜3名は入っていた。
中塚、長崎、シピン、松原その辺の名前はよく載っていた。
毎日みているので各打者の打率、打点などは常に記憶していた。
今を考えれば暇なもんだなと思う。

テレビだって結果しか伝えなかったからな。
いまのようなバラエティーのような朝の番組はなく。
朝はほぼ100%どこのうちもNHKといった時代だったから。

中学になった時プロ野球ニュースができたのは画期的だった。

                                   (つづく)



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