アギーレジャパン総括その1

1、前書き

半年という短命だったアギーレジャパン
しかし、短期間の中で、武藤 嘉紀と柴崎 岳というニュースターを生み出し、ザックジャパンの継続路線の下、主力選手を新フォーメーションに当てはめて、パスサッカーを高いレベルに持っていった。
特に実力差のあるチームに対して、圧倒的強さをアジアカップで、発揮した。
そして、決して喜べるものではなく、むしろ残念なものだったが、確かな結果と内容のあるサッカーで、印象を残した。
そのアギーレジャパンを振り返って行きたい。

目次

2、新フォーメーション
3、整備されたシステム
4、親善試合を有効活用も…
5、アギーレが日本に残したもの
6、後書き

2、新フォーメーション導入

フォーメーションは、基本的なポジションであり、試合中流動的に動いたり、選手の判断で、修正することもあるので、フォーメーションもあくまで、最初の形でしかないが、4-1-2-3というフォーメーションの基本ポジションと考えた時の狙いを説明しよう。

2-1:香川 真司の良さを引き出す

トップ下よりやや低めの位置に基本ポジションを取る事により香川 真司の飛び出す場面を増やす事できた。
それにより相手のマークを巻く事が出来、フリーで、決定的場面に顔を出す場面が増えた。
同じポジションを他の選手が任されることもあったが、他の選手は、こうした飛び出しが出来ず、そこのポジションの狙いの一つを出来る選手を見つける事が出来なかった。
そう考えるとアジアカップで、香川 真司を固定せざる得なかったのも頷ける。

2-2:本田 圭佑の長所を伸ばす

次に右WGというFW扱いの基本ポジションを取る事で、本田 圭佑をトップ下と同じぐらいゴールに近い所で、プレーする事ができた。
加えて、利き足が、左なので、カットインして、シュートというシーンや逆サイドからのクロスに合わせるというシーンを多く作れた。
その結果多くの得点シーンに絡むことが出来た。
実際に3試合連続ゴールを決める結果と繋がった。
また、視野の広い選手でありながらサイドという狭いエリアで、プレーする事で、プレーしやすくなった。
その結果、効果的パスを何度も出すことが出来ていた。
4-2-3-1の右SHであれば、理論上低いポジションを取ることになり、走力に弱点のある本田 圭佑だと決定的場面に絡む回数は、少なくなる。
ザックジャパンと岡田ジャパンでもトップ下や1トップを任せた通りゴールに近いポジションで、持ち味を発揮できる選手であり、苦手と思われたサイドのポジションで、輝かせた。

2-3:ボランチの役割を明確に

ボランチ型の二人の内一人を守備的、攻撃的と考える事で、縦の関係となり、パスが上手く回る様になった。
ただ、守備的選手の横の選手がSBしかいなくなった事で、パスのリスクが高まり、パスミスが増えた。
横の関係であれば、角度が無いので、プレスに強く安定する。
遠藤 保仁と長谷部 誠の組み合わせになる前は、この部分で、ミスが目立った。
日本のサッカーに置いて、このアンカーをこなす選手が、不足していた事も大きいだろう。
アギーレジャパンになるまでは、この形は、珍しく戦術面で、戸惑った選手も多かった事も確かであるだろう。
しかし、長谷部 誠と遠藤 保仁という経験豊富で、能力の高く、連携も合う二人が組むことで、連動性が生まれた。

その2に続く。

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