2012:U-23:ロンドン五輪:2戦目:日本VSモロッコ「粘り強く守り一撃必殺で決勝トーナメント進出決定」

日本VSモロッコ:1-0
得点者:11永井

●日本スタメン

7大津
11永井・10東・17清武
3扇原・16山口
2徳永・5吉田・13鈴木・12酒井高徳
1権田

●リザーブ

GK:18安藤
DF:8山村・4酒井宏樹
MF:6村松・14宇佐美
FW:15齋藤・9杉本

●途中交代

7大津→15齋藤、17清武→9杉本

 

●モロッコスタメン

9アムラバド
7ラビアド・10バラダ・11ビダウイ
8フェトゥヒ・14ハルジャ
2ヌシル・4エルカウタリ・3アバルフン・16ジェブル
1アムシム

●リザーブ

GK:18ブヌ
DF:5ベルグディシュ・13フェダル
MF:6ナジャハ・12エルカドゥリ・15フリケシュ
FW:17エルハスナウイ

●途中交代

9アムラバド→6ナジャハ、11ビダウイ→12エルカドゥリ、8フェトゥヒ→17エルハスナウイ

●戦評

モロッコがフィジカルの強さを活かした切れ味鋭い攻撃を見せるも得点までは至らず。
日本もCKからチャンスを作るも決め切れなかった。
後半は、日本が徐々に流れを掴む。
何度かあった決定機を一度活かした日本が終了間際に決めて先制。
モロッコも粘りを見せるも1点が遠かった。
日本は、危ないシーンを何度か作られたが、ギリギリのところで踏ん張って逃げ切り決勝トーナメント進出を決めた。

●レビュー(日本側)

フィジカルを活かしたプレイに苦しんだ。
また、疲労があるのか、初戦の様なプレスを出来ず、ボールをなかなか奪えなかった。
それでも、勝負所で、個人技を活かした惜しいシュートを放つ等、チャンスを何度か作る事が出来た。
もう少し、得点したかったが、終盤の11永井のスピードとシュート精度の巧さが光ったゴールを奪えるまで、1点が遠かった。
相手GKの好守が光っていたが、チャンスが何度かあっただけにもっと早い時間で先制、そして追加点が欲しかった。

守備では、裏へ完全に抜け出されるシーンもあり、冷や冷やした。
体を張った守備で何度か防いだ。
この辺り課題となりそうだ。
裏のスペースのケアであったり、守備の連係をもう一段回上げていきたい。

監督采配で気になったのは、10東が消えている時間が長かったのに最後まで引っ張ったのは気になります。
後、11永井を左SH、7大津をFWとして起用していたが、逆の方が良かったのではないかと思います。

個人に関しては、17清武のポストに当たる惜しいシュートもあった。
ドリブルからの良い仕掛けでしたし、ゴールと言う結果が欲しい。
しばらく得点から遠ざかっているが、ゴールを奪えれば、流れも変わって来るだろう。

11永井のスピードがこの2戦際立っている。
個人的に2戦連続MOMに選んだ。
戦術11永井で、良いくらい素晴らしいパフォーマンス。
それは、言い過ぎとして、選手の特徴を最大限活かせている点は、評価したい。

5吉田や2徳永のOA枠の選手も貫録のプレイを見せ、チーム全体に良い影響をもたらしている。
この試合では、2徳永が1対1でかわされたり、5吉田がクリア出来ずに裏を取られそうになったシーンもあったが、良いプレイの方が多い。
チームとして非常にまとまっており、攻守で一人一人が持ち味を発揮出来ている。
この調子で、初優勝して欲しいし、十分狙えるチームだと思います。

●レビュー(モロッコ側)

フィジカルと基本テクニックを活かしたドリブル突破が光った。
ロングボールも9アムラバドに収まり、前線で起点を作れた。
彼の出来を考えると1トップで、ずっと起用した方が良かった様に思う。
ポジションをかえたり、途中で交代したりした事で、日本は、助かった。
それだけ良いプレイをしていた選手。
そこが、この試合のモロッコの敗因の一つとも言えるのではないだろうか。
それでも他の選手も良いドリブルしてたし、総合力の高いチームだと思いました。
何度か決定機を作っていましたし、モロッコにも勝機は、十分にあったと思います。
ただ、運が無かった。
まだ、可能性がありますし、最後まで自分達のサッカーをして欲しいですね。

●得点分析

日本:1得点目(11永井)

17清武の浮き球のスルーパスで、11永井が、裏へ抜け出す。
11永井が、飛び出して来たGK1アムシムの頭の上を超えるダイレクトループシュートを放つ。
それがゴールに突き刺さって決まってゴール。

11永井しか決めらないスーパーゴール。
スピードは、ワールドクラス。
今後もこういったシンプルなプレイで、得点を量産して欲しい。

●評点

日本側

GK1権田:7,0:ファインセーブもあり、非常に安定感があった。
CB5吉田:6,5:危ない場面もあったが、安定したプレイを見せた。
CB13鈴木:6,5:体を張った守備で、無失点に抑えた。
SB2徳永:6,0:フォローが、無かったとはいえ、完全にかわされたシーンがあった。
SB12酒井高徳:6,0:守備で、貢献した。
DH3扇原:6,0:精度の高いプレースキックからチャンスを作った。
DH16山口:6,0:運動量が光ったが、オーバーラップから決定機を作るも決めれなかった。
SH11永井:7,5:エクセレントな決勝ゴールを決めた。
SH17清武:7,0:惜しいシュートも放ち、決勝ゴールもアシストした。
OH10東:5,5:消えている時間が多かった。
FW7大津:6,0:2度の決定機を決めれなかった。

途中交代

15齋藤:5,0:仕事出来ず。
9杉本:評価不可。

関塚監督:6,0:勝利に導いたが、交代カードが機能せず。

モロッコ側

GK1アムシム:7,0:再三のファインセーブで、1失点に抑えた。
CB4エルカウタリ・3アバルフン:6,0:力強い守備を見せたが、失点してしまった。
SB2ヌシル・16ジェブル:5,5:数こそ多くないが、敵陣深く入るプレイを見せ、効果的オーバーラップを見せた。
DH8フェトゥヒ:6,0:強烈なミドルシュートを狙った。
DH14ハルジャ:5,5:中盤の起点となった。
SH7ラビアド・11ビダウイ:6,0:ドリブルで、強引に仕掛けた。
OH10バラダ:5,5:パス、ドリブル等で、攻撃に絡んだ。
FW9アムラバド:6,5:ボールが収まりチャンスを再三作った。

途中交代

6ナジャハ:5,5:中盤で出場するも目立ったプレイ出来ず。
12エルカドゥリ:5,5:攻撃で目立ったプレイ出来ず。
17エルハスナウイ:評価不可

ピム監督:6,0:互角以上の展開まで導いたが、勝利まで導けなかった。

審判:6,5:荒れそうになったが、上手くゲームを作った。

●MOM

「11永井」

圧倒的スピードで、裏へ抜け出し、難しいシュートだったが、上手くコントロールして決めてくれた。
この試合では、SHとしてプレイしており、なかなかゴールに近づけなかったが、選手交代で、1トップとして入ると早速仕事してくれた。
Jリーグでも状態をあげて来ていたし、状態は、かなり良い。
決勝トーナメント進出を決めたが、攻撃のキーを握る選手であることは、間違いない。
今後の活躍に期待したい。

●満足度

7点(10点満点)

11永井のシュートは気持ち良かったですね。
少し冷や冷やする場面も多く、エキサイティングな試合で、面白かったです。
この調子で、3連勝して、予選1位で突破して欲しい。

日本から世界へ
To Be Continued

by杉野雅昭

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