2015:CWC:バルセロナvs広州恒大「同じサッカーとは思えない至高のエンターテイメント」その2

2、戦評

メッシが体調不良、ネイマールが怪我と、強力3トップの内2ピースを欠いて臨むことになった初戦のバルセロナ。
対して、クラブアメリカに劇的逆転勝利した広州恒大という2チームの試合。
世界的な有名な選手が多く、豪華な試合。
しかし、バルセロナが主導権を終始握る。
それをなんとか広州が、凌ぐという展開であった。
やはり均衡を破ったのはバルセロナで、4イバン・ラキティッチのミドルシュートの毀れ球を9ルイス・スアレスが押し込んで、バルセロナ先制。
失点後の広州は、セットプレーを中心に反撃を試みるもファインセーブなどで、攻撃を跳ね返し、1-0というスコアで、前半終了。
後半に入って、広州は仕切り直しで反撃に出たかったが、8アンドレス・イニエスタのスルーパスを9ルイス・スアレスが、絶妙な胸トラップから超絶タッチのシュートをゴールに突き刺して、バルセロナ追加点。
その後も依然としてバルセロナの一方的なペースで試合が進む。
20分には、流れで崩された広州が、PKを与えてしまう。
このPKを9ルイス・スアレスが決めて、大会史上初のハットトリック達成。
その後も個の力と組織力で、3-0というスコアでバルセロナの完勝に終わった。

3、試合分析

3-1:同じサッカーと思えないバルサの魅力

パスの正確さ。
吸い付くようなトラップ。
狭い所を連携で崩す連携。
1対1でのギリギリでの局面での好守。
圧倒的ポゼッション。
決定機をしっかり決めるゴール前での落ち着き。
一本のパスで決定機を演出する視野の広さ。
バルサの下部組織出身の選手を多数抱えている事で、理解しあった理想的サッカーで、強敵を打ち破る。
アジアで、圧倒的な強さを誇った広州を3-0というスコアで、打ち破った事が証明する通り、異次元の強さと言える。

3-2:中国サッカーの台頭の予感

29ガオ・リンという選手が個人的に東アジアカップから強く印象に残っている。
高身長ながら足下が上手く、密集地帯であるペナルティエリア内でもしっかりポストプレーが出来る。
東アジアカップの日本戦でもCWCのクラブアメリカ戦でも得点の起点になっている。
Jリーグの日本人選手を探してもこれだけのポストプレーの上手い選手は少ない。
今後は、レベルの高い海外の選手は、もって増えて行くだろうし、国をあげてサッカーに力を入れている事を考えてもJリーグと中国サッカーリーグとの差は、さらに広がっていくだろう。

3-3:ポゼッションサッカー

一言ポゼッションサッカーと言ってもスペインがWカップで優勝した時とは違う。
ただ、繋ぐだけではなく、ゴールに出来るだけ早く近づく。
つまり、速効性という要素が加わっている。
GKもゲームメークに加わっている事も考えてもそれだけの選手を集めるのは難しい。
一定の規模で、そういった選手を集めてしまえば少し前のアンダーカテゴリーの日本代表の様に高いポゼッションでも一瞬の隙を突かれて、フィジカルといった武器にごり押しされて、失点してしまう。
そういった事に繋がってしまう。
それに対して、このバルサは、GK13クラウディオ・ブラボのファインセーブや14ハビエル・マスチェラーノの素晴らしいボール奪取を見ても、攻守共に高い個の力を備えた選手が、揃っている。
攻守ともに隙の無い、そして魅力的なサッカーを出来ている。

4、試合後記

MOM

「9ルイス・スアレス」

大会史上初のハットトリックを達成した。
文句なしの選出。

MIP

「8パウリーニョ」

バルセロナのサッカーの前になかなか持ち味を発揮できない選手が多い中、攻守で孤軍奮闘の大活躍を見せた。
インターセプトや球際でのデュエル、攻撃のセンス。
どれも素晴らしくクラブアメリカ戦同様に素晴らしい働きだった。

満足度

8点(10点満点)

メッシとネイマールが見れなかったので、減点。
世界最高峰のサッカーが見れて満足。

世界最高峰の戦いがここにある
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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