2015:CWC:広州恒大濁宝足球倶楽部vsクラブア・アメリカ「劇的」その2

3、試合評

3-1:華麗なパスサッカー

広州の個の力に対して、華麗なパスサッカーで、広州のゴールに迫った。
高いテクニックと視野の広さ。
この二つを併せ持った綺麗なサッカーであった。
狭い所やプレスでも正確に繋いで、決定機を演出するサッカーは素晴らしかった。
しかし、この試合では、GK22リ・シュアイのファインセーブにより、1点しかあげられなかった。
加えて、8パウリーニョに勝負所で、潰された。
良いサッカーをしているだけに、そういった個の守備力による厚い壁を突破出来る個の力の必要性。
それを痛感する悔し過ぎる敗戦であり、パフォーマンスを考えれば、勿体ない敗戦であった。

3-2:ブラジル流のサッカー

個が光る王者の様な戦いぶりだった。
要所要所でブラジル選手が、持ち味を発揮した。
9エウケソンのゴールへの迫力もさることながら、8パウリーニョの好守での存在感。
どれも際立っていた。
56ロビーニョのキレのあるドリブルが光っていた。
11グラール・ペレイラも高いテクニックをみせた。
しかし、この試合では、ブラジル選手だけではなく、GKの22リ・シュアイの再三のファインセーブ。
29ガオ・リンのポストプレーなど、中国の出身の活躍も光った。
アジアにおける中国の位置づけの変化は、時間の問題と言える。

3-3:違う華やかさがあった両チーム

クラブアメリカは、綺麗な攻撃の組織と個の融合したポゼッションサッカー。
広州は、南米スタイルの個を全面に出したサッカー。
序盤からクラブアメリカが、主導権を握って攻めていたこの試合。
決定機の数でもクラブアメリカが多かった。
しかし、8パウリーニョを中心としたまとまった強さを持った広州が、少ない決定機をものにして、劇的逆転勝利に繋がった。
組織力も軽視できないし、個の力も軽視できない。
組織力に優れるクラブアメリカと個の力に優れる広州のどちらのチームが勝ってもおかしくない好ゲームは、個の力を持った広州が制したが、まだまだ改善すべき点が多く、課題の残る試合となったであろう。
逆に敗戦こそしたが、クラブアメリカもバルサの様な華麗なサッカーで、素晴らしいサッカーを見せてくれた。

4、試合後記

MOM

「8パウリーニョ」

守備で、クラブアメリカの攻撃を何度も防いだ。
その結果広州に流れを呼び込み同点、逆転に繋げた。
アディショナルタイムの劇的決勝ゴールを決めた。

MIP

「31ダルウィン・キンテロ」

圧倒的スピードで、高い存在感を見せた。
彼が好機の一つでも決めていれば、結果は逆だったかもしれない。
しかし、彼のスピードは、広州にとっては、脅威で有り続けた。

満足度

8点(10点満点)

攻守にアグレッシブで、前半からハイレベルな攻防が見れた。
どちらの持ち味を見る事が出来、更に劇的展開。
サッカーの魅力と怖さを感じる事が出来るエンタテイメント性のある面白いゲームだった。

世界一への戦い
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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