2015:CWC:サンフレッチェ広島vsTPマゼンベ・エングルベルト「組織的守備からの組織的な連動性のある攻撃」その2

3、試合評

3-1:驚異的身体能力と未完の組織力

立ち上がりは、アフリカ王者らしく、高い身体能力で、広島に広島のサッカーをさせなかった。
いつもなら通っている広島のパスもインターセプトに遭い、なかなか繋がらなかった。
この守備範囲の広さに広島は、苦しんだ。
ここまでは、アフリカ王者の実力を存分に発揮できたと言える。
しかし、一方で、広島の引いて守る守備に対して、スペースを突くというスピードを活かして攻めるという攻撃が出来なかった。
こういったスペースを消したチームに対して、如何に攻めるのか。
また、カウンターを受けた時の対処やバランス感覚。
こういった組織力の面で甘く、主導権を握りながらも得点を奪えず、逆に攻守のプレー範囲の広さというのに慣れて来た事で、広島に対して、失点の重ねてしまった。
代表ではなく、クラブにおける戦いではやはり、組織力も重要である事を痛感されさせた試合となった筈である。

3-2:新ヒーロー25茶島 雄介

この試合における最大の収穫は、25茶島 雄介の活躍であるだろう。
24野津田 岳人と30柴崎 晃誠の怪我により、窮地に陥った広島だったが、彼の精度の高いCKから2点に繋げた。
ドリブルにもキレがあるし、一定のパスセンスもある。
来季の戦力として、期待出来る出来であった。
この後の試合でも高いパフォーマンスを見せるなど、24野津田 岳人、30柴崎 晃誠の次の3番手でありながら、このパフォーマンスであり、改めて広島の選手層の厚さというのを感じる事が出来た。

3-3:明暗を分けた組織力

マゼンベは、フィジカルの強さを全面に出して戦って来たのに対して、広島は、隙の無い組織的守備で対抗した。
広島は、ほぼ危なげなく、支配されても慌てない冷静さをみせていた通り、高い組織力を誇っていた。
何より、マゼンベが苦しんだ理由は、どうやって攻めるのか。
その道標を見いだせなかった。
リバープレートもこの部分で、苦しんだ通り、広島の守備力というのは、もはやアジアを超えたレベルに達していると言ってもいいだろう。
しかし、局面局面での個の力。
この部分で、マゼンベに分があった。
今後世界で渡り合って行くには、その部分で、如何に勝っていくのか。
マゼンベは、組織力。
広島は、個の力。

4、試合後記

MOM

「青山 敏弘」

効果的パスで決定機を演出。
得点にも繋げた。
自由な選択が出来れば、これだけやってくれる広島の頼れるキャプテンとして存在感を発揮した。

MIP

「29浅野 拓磨」

スピードを活かした突破は、迫力があった。
途中出場ながらしっかり得点を決めて、仕事をした。

満足度

6点(10点満点)

隙の無いサッカーで、完勝。
開催国王者として、Jリーグ代表として、意地を見せてくれた。
勝利はかなり厳しいが、南米王者に勝利して、決勝に行けるように頑張って欲しい。

Jリーグから世界へ 
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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