2016:U-23代表:アジア最終予選1戦目:中立:vs北朝鮮「勝利したものの課題を残す」その2

3、試合評

攻撃評価:C

11久保 裕也と18南野 拓実というのは、判断までのスピードであったり、体の使い方が巧かった。
11久保 裕也は、サイドに開いたり、積極的にシュートを狙うなど、思い切りの良い大胆なプレーが光った。
9鈴木 武蔵もスペースを狙う以外にも受ける動きであったり、マークを引っ張ったりして、前線へのパスを呼び込むプレーが欲しかった。
18南野 拓実は、一瞬のアイデアであったり、フリーランの質とういうのが、面白かった。
他の選手に比べて、判断が綺麗で、自然なプレーが多かった。
また、6山中 亮輔の左足は、大きな武器となっており、逆サイドの13室屋 成もボールに触る回数が多くよく効いていた。
10中島 翔哉のドリブルというのも効果的で、どんどん仕掛ける姿勢というのは、好感が持てる。
8大島 僚太は、なかなか持ち味を発揮で無かったのが、気になる所だが、どうゲームを作るのか。
その部分に課題がある。

守備評価:C

ここ最近守備を軽視する考えが、育成指導の主流だったが、空中戦に強い5植田 直通と4岩波 拓也を重宝されている通り、そこに一定の力を入れている事が窺える。
しかし、クリア精度であったり、ポジショニングや体の入れ方という部分で、実力不足と言わざる得ない。
クリア仕切れず、混戦に持ち込まれるシーンも少なくなく、今後こういった勝ち続けなければならない予選を勝ち抜くには、力強い守備というのが、必要不可欠である。
現状としては、空中戦であったり、競り合いといったデュエルに自信のあるチームには、苦戦する可能性は大いにある。
同じ1-0でも安定した守備で見事な完封勝利というのもあるが、この試合に関しては、ギリギリのところで運や相手のミスに助けられた側面が強く、助かったというのが正直な所。
それだけ後半の北朝鮮のパワープレーというのは、脅威であり対日本の戦術としては、有効だったと言える。

采配:C

チームとしての入り方であったり、戦い方に関しては良い準備して臨めたのではないか。
浮足立った北朝鮮に尻目に良い入りをみせた日本が先制して、そのまま逃げ切るという大きな1勝に繋げた。
選手交代などで、追加点を奪いに行ったり、守備に安定をもたらす事は出来なかった。
ただ、4-5-1のシステム変更というこれまでの準備期間での色々なシステムを試した事で、柔軟性を感じた。
今後どういった選手起用や交代、采配を見せて行くのか。
評価は、そういった試合を経て出して行きたい所。

総合:C

最低限の結果こそ得る事が出来たが、課題の多かった試合であった。
攻撃は連動性に乏しく、個で勝負する場面をなかなか作れなかった。
前線にどうボールを多く配給して、ゴールに迫ってシュートまで行くのか。
一定のシュート数には達していたが、まだまだ改善の余地ははある。
守備の方もパワープレーをの波状攻撃を弾ききる力というのが、欲しい。
北朝鮮のパスワークに対しては、プレスとポジショニングによりインターセプトからカウンターというシーンを何度も作れた点は、良かった。
そういったプレーを次の試合でももっと見せて欲しい。
初戦を制した事で、大きな前進となったが、まだまだこれから。

4、試合後記

MOM

「6山中 亮輔」

精度の高いボールで、先制ゴールをアシストした。
また、クロスでのチャンスメークも有効だった。

MIP

「10中島 翔哉」

90分間通して、攻守でのアグレッシブなプレーが光った。
10中島 翔哉のドリブルは、チームの攻撃に変化をもたらす事が出来る面白い存在。

満足度

7点(10点満点)

色々と不安を感じる内容ではあったが、苦手なパワープレーに対して、完封出来た事は大きな自信になる。
この経験を糧にこの過酷な大会を勝ち抜いて欲しい。

日本から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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