2017:J2:27節:A:vsFC岐阜「核となる選手を欠いた中での試合で考えるべき事」
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杉野雅昭
2017年08月16日 01:04 visibility247
岐阜vs岡山:1-1
得点者:17朴 亨鎮、10庄司 悦大(17大本 祐槻)
観客数:5,872人
1、チーム情報&評点
評価基準
良:1~5:悪
審判
主審:柿沼 亨:2.5
副審:関谷 宣貴、森川 浩次:2.5
A:岡山
監督
長澤 徹:3.0
スタメン
30豊川 雄太:3.0
7伊藤 大介:3.0、16関戸 健二:3.0
17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン):2.0、5渡邊 一仁:3.0、27塚川 孝輝:3.0、2澤口 雅彦:2.5
14喜山 康平:2.5、6竹田 忠嗣:2.5、19片山 瑛一:2.5
22一森 純:2.5
リザーブ
GK:13櫛引 政敏
DF:3久木田 紳吾
MF:10大竹 洋平、11三村 真
FW:8石毛 秀樹、20藤本 佳希、9金 宗旻(キム・ジョンミン)
途中交代
30豊川 雄太→9金 宗旻(キム・ジョンミン):4.0
2澤口 雅彦→3久木田 紳吾:3.0
27塚川 孝輝→8石毛 秀樹:3.0
H:岐阜
監督
大木 武
スタメン
11古橋 亨梧:2.5、9クリスチャン・アレックス・ダ・シウヴァ・サントス(クリスチャン):4.0、14風間 宏矢:3.0
6シシーニョ・ゴンサレス・マルティネス(シシーニョ):2.5、23小野 悠人:2.5
10庄司 悦大:2.0
16福村 貴幸:2.5、2阿部 正紀:2.5、15田森 大己:2.5、17大本 祐槻:2.0
25ビクトル・イバニェス(ビクトル):2.5
リザーブ
GK:21高木 義成
DF:5青木 翼
MF:8野澤 英之、22山田 晃平、28永島 悠史
FW:7田中 パウロ淳一、30中島 賢星
途中交代
9クリスチャン・アレックス・ダ・シウヴァ・サントス(クリスチャン)→30中島 賢星:2.5
11古橋 亨梧→7田中 パウロ淳一:2.5
6シシーニョ・ゴンサレス・マルティネス(シシーニョ)→28永島 悠史:2.5
2、得点経過
A:岡山:0-1:17朴 亨鎮
19片山 瑛一のロングスローを岐阜の選手がクリアするも不十分。その毀れ球を7伊藤 大介が、ファーのサイドから折り返すも再び岐阜の選手がクリア。しかし、これも不十分で14喜山 康平が、ダイレクトシュートも岐阜の選手がブロック。これが17朴 亨鎮の元へと転がり17朴 亨鎮が利き足とは逆の右足を振りぬきこれが突き刺さって岡山先制。
やはり流れの中での得点パターンに不安がある中で、セットプレーは、大きな武器になると思います。開幕前に17朴 亨鎮を5ゴール10アシストできる選手と評しましたが、後2ゴールと4アシスト。十分可能な数字であると思います。ただ、私は開幕前でプレーを見た際に、セットプレーの流れではなく、繋いで崩しての流れの中からの動きを評価した部分が大きいので、是非とも流れの中からの得点にも期待したいです。
H:岐阜:1-1:10庄司 悦大(17大本 祐槻)
岐阜が後ろからしっかり繋いでいきます。岡山はプレスで奪い切れず、岐阜に縦パスで一気に高い位置まで運ばれてしまいゴール前の岐阜の選手がポストプレーで、サイドのスペースへはたきます。17大本 祐槻が、そのパスにトップスピードのままボールを受けると一気にサイド深くまでが侵入します。そして、ライン際からマイナスのクロスを入れると10庄司 悦大が飛び込み頭で合わせます。22一森 純も触りますが弾き出せず、そのまま失点。
岐阜は、前回の対戦の時にもこのクロスが非常に大きな武器でした。前回の対戦時も時間が経つにつれてボールを奪えなくなった岡山が、岐阜にサイドからの速いクロスなどで、何度も危険なシーンを作れられていました。この試合では、ある程度守れていましたが、今回も守り切れず失点。
今後こういったチームに対戦して勝利するためにもパスを止める組織力や個の力。手っ取り早いのは、クロスを跳ね返す高さ。こういったものが無ければ1失点は、覚悟しないといけないと思います。それだけ岐阜の選手のポゼッションサッカーからのサイド攻撃は、強力です。このポゼッションサッカーとサイド攻撃に攻撃のクオリティや連携が加わって決定力が増せば、より強力になると思います。
本来であれば、岡山がそういった強さというのを示したかったですが、24赤嶺 真吾の存在が大きかったと言わざるえないでしょう。
3、戦評
数値評
評価基準
良:A~E:悪
A:岡山
攻撃評価:D
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C
H:岐阜
攻撃評価:C
守備評価:C
采配評価:B
総合評価:C
文章評
24赤嶺 真吾を欠いて、苦手とする岐阜の本拠地に乗り込んで勝利を目指すという難しいミッションを持って臨んだ試合。岐阜も相性が良い岡山との1戦という事で、無敗ストップと浮上のきっかけを狙って臨んできた一戦でした。試合の方は、岡山が得意のセットプレーから先制するという幸先の良いスタートで始まりました。しかし、徐々に流れを掴んだ岐阜が、主導権を握ります。対照的に岡山は、終盤の拙攻により追加点を奪えず、守る時間帯が長くなると、守り切れず失点し、辛うじて引き分けという厳しい試合となりました。さて、この試合をどう繋げるのかという観点から書いて行こうと思います。
まずは、やはり岡山で初出場の9金 宗旻(キム・ジョンミン)に関してです。正直出来は、かなり酷かったです。ただ、評価を決めてしまうのは、時期早々と言えると思います。ロングボールに対して、ボールを失う事の方が多かったですが、その少ない中でも繋げた時は、一定の形を作れていた事を評価すべきであると思います。というのもやはり、連携とコンディションがまだまだで、距離感を掴むのには、準備期間が足りなかった部分は、強いと思います。スピードこそないですが、高さというのは、脅威かと思いますし、ターゲットとして、2種類を上手くこなす必要があると思います。
1つ目は、クロスやセットプレーなどから得点を狙うターゲットとしての回数が少なかったので、この部分をどれだけ増やせるかというのがポイントとなると思います。
2つ目は、やはりポストプレーによるチャンスメークのターゲットです。ロングパスなどを頭や足下で収めてしっかり繋ぐことができるかどうかです。
この試合では、2つ目が、あまり良くなかったので、1つ目に繋げる事が出来ませんでした。
この辺り組み合わせを含め、試合と練習を重ねていく中で、少しずつ向上させていけば改善してくると思います。準備期間は、少し短いですが、次の試合に向けてどうれだけ改善出来ているかという部分が、評価のポイントなると思いますので、その辺りが要注目です。
前線からの守備。この部分に関しては、しっかり出来ていたと思います。7伊藤 大介がスタメンに復帰できたのは、この部分が大きく、8石毛 秀樹からスタメン奪取できました。16関戸 健二も運動量が多く、30豊川 雄太も迫力十分。30豊川 雄太が交代して、16関戸 健二と27塚川 孝輝のポジションが変わるまでは、こういったプレスが一定の効果があったと思います。怪我の24赤嶺 真吾を除いた20藤本 佳希、9金 宗旻(キム・ジョンミン)、18ニコラス・オルシーニの誰が、このポイントをどう改善できるかどうかもレギュラー奪取に繋がると思います。監督としては、この辺りの組み合わせの最適解なのかの判断を下さないといけない。もちろん、調子によって変更したいすることもあると思いますが、24赤嶺 真吾という不動のエースを欠いたチームの攻撃の核を誰が担うのかというのは、今後を左右する大事なポイントなるでしょう。
出来なかった事は、やはり終了間際の失点を防ぐこと。正直守備固めは出来る限り、やっていると思います。現状では選手交代で守備固めには限界があるので、守り切る事よりは、カウンターの切れ味を残して、追加点を狙っていく。もしくは、最終ラインに絶対的な高さが必要かと思います。最終ラインに高さを追加する有効な手段がなく、カウンターを狙える個を活かせる連動力もない。24赤嶺 真吾は、孤立していてもしっかり捌いてチャンスメーク出来ており、カウンターを実現していました。チームとしては、同じアプローチだけではなく、多少リスクを冒して攻めていく事も必要な時もあるかと思います。
この試合の様に守る時間帯が長くなれば、失点する可能性は高くなるので、そこをどう減らして、少しでも攻める時間を作っていく必要があると思います。そういった中で、9金 宗旻(キム・ジョンミン)の起用は、評価すべき点かと思いますので、今後の結果に繋げて欲しい。
また、18ニコラス・オルシーニの起用法や10大竹 洋平、31下口 稚葉、33張 碩元(チャン・ソグォン)といった出番の少ない選手の起用も視野に入れて欲しい所ではあります。是非ともこの危機的状況をチーム一丸となって打破してJ1への道へと繋げて欲しいです。
試合評
MOM:10庄司 悦大(岐阜)
MIP:17朴 亨鎮(岡山)
満足度:5点(10点満点)
岡山から世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(masaaki sugino)
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