2017:J2:26節:A:vs京都サンガF.C.「アクシデントを活かした迷采配」

京都vs岡山:1-1
得点者:17朴 亨鎮(FK)、9ケヴィン・オリス(30石櫃 洋祐)
観客数:5,544人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:井上 知大:2.5
副審:櫻井 大輔、浜本 祐介:2.5

A:岡山

監督

長澤 徹:4.0

スタメン

24赤嶺 真吾:2.5
7伊藤 大介:2.5、8石毛 秀樹:2.5
17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン):2.0、16関戸 健二:2.5、27塚川 孝輝:2.5、2澤口 雅彦:2.5
14喜山 康平:2.5、6竹田 忠嗣:2.5、19片山 瑛一:2.5
22一森 純:2.5

リザーブ

GK:13櫛引 政敏
DF:3久木田 紳吾
MF:5渡邊 一仁、10大竹 洋平、11三村 真
FW:18ニコラス・オルシーニ(オルシーニ)、20藤本 佳希

途中交代

24赤嶺 真吾→20藤本 佳希:3.5
8石毛 秀樹→5渡邊 一仁:3.0
7伊藤 大介→3久木田 紳吾:3.5

 

H:京都

監督

布部 陽功:2.5

スタメン

31大黒 将志:3.0、4田中 マルクス闘莉王:2.5
13岩崎 悠人:2.5、22小松屋 知哉:2.5
5吉野 恭平:2.5、10エクスデロ 競飛王:2.5
6本多 勇喜:2.5、26下畠 翔吾:2.5、15染矢 悠太:2.5、30石櫃 洋祐:3.0
1菅野 孝憲:2.5

リザーブ

GK:21清水 圭介
DF:24内田 恭兵、25麻田 将吾
MF:8河 成敏(ハ・ソンミン)、14仙頭 啓也
FW:9ケヴィン・オリス、16李 勇載(イ・ヨンジェ)

途中交代

5吉野 恭兵→8河 成敏(ハ・ソンミン)
31大黒 将志→9ケヴィン・オリス
22小松屋 知哉→16李 勇載(イ・ヨンジェ)

2、得点経過

A:岡山:0-1:17朴 亨鎮(FK)

 24赤嶺 真吾が、競り合いで獲得したペナルティエリア手前でのFK。キッカーは、17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)で、蹴ったボールが壁を越えて、ブラインドになった事で、1菅野 孝憲はほぼ動けずゴールネットを揺らしての先制ゴール。

 こういった位置でもしっかり決めれる武器があるというのは、非常に大きいと思います。また、同時にこういった位置でのFKをもっと増やすことが出来れば、得点力はより上がりますし、そういった事が出来るドリブラーというのが、居たらとも感じました。

H:京都:1-1:9ケヴィン・オリス(30石櫃 洋祐)

 再三の京都のパワープレーの波状攻撃を岡山は受けます。なかなかカウンターを仕掛けられない岡山に対して、30石櫃 洋祐がロングスローなどで攻撃を継続してきます。アディショナルタイム3分も超えてもう少しという所で、30石櫃 洋祐が、左CKを蹴り、その先にいた9ケヴィン・オリスが高い打点のヘッディングシュートを放ちます。22一森 純も飛び出していたが触わる事ができません。それでもゴールライン上で、16関戸 健二が懸命のクリアを試みますが、クロスバーに阻まれて、そのままゴールイン。岡山が失意の同点ゴールを許してそのまま試合終了。

 これだけパワープレーで、攻められて防げるだけの高さが岡山にはありません。後述でも触れますが、ここ10試合以上無敗であったのは、24赤嶺 真吾が、前線に残った時に溜めを作って、守る時間を減らすだけではなく、カウンターに繋げる事が出来ていたからです。如何にボール奪取力を上げるかだけではなく、如何に守る時間を減らすかという部分も改善の余地があり、その辺りを修正して、守り切れるチームとなって欲しいです。

3、戦評

数値評

評価基準

良:A~E:悪

A:岡山

攻撃評価:D
守備評価:C
采配評価:E
総合評価:D

H:京都

攻撃評価:C
守備評価:C
采配評価:B
総合評価:C

文章評

 クラブ初の4連勝を目指して、昨季のアウェーで悔しい思いをしている京都に乗り込んでの試合。京都もここま2連勝と好調を維持し、岡山を迎えます。試合の方は、24赤嶺 真吾の怪我の後、効果的な采配が見られず、逆に消極的な采配により先制ゴールを活かせず、終了間際の失点で、引き分けに終わりました。結果以上に24赤嶺 真吾の状態と欠場した30豊川 雄太の状態が気がかりな試合に感じたと同時に、今後の試合に不安を残す内容であったと思います。

 不安材料と同時に不満内容の1つの采配としては、20藤本 佳希の起用法です。多くの試合に出場しているのに関わらず、J2リーグ戦では、通算1得点。数字に残らない貢献度があるかと言われれば、プレスが甘く、運動量が少なく、いつも見ていてフラストレーションが溜まっています。ここまで、起用される理由が、正直分かりません。TRMやミニゲームなどで、得点を重ねている18ニコラス・オルシーニを起用しない理由もわからず、不可解です。仮に24赤嶺 真吾が厳しく、30豊川 雄太も厳しければ、20藤本 佳希の1トップの可能性は高く、その場合は、18ニコラス・オルシーニの起用があるという点は、楽しみではありますが、正直言えば、最初に18ニコラス・オルシーニをスタメンで、途中から9金 宗旻(キム・ジョンミン)を起用する形の方が、まだ可能性はあると思いますし、補強意図が見えてこないのは、残念です。

 もう一つ不満であるのは、不可解な守備への信頼です。ここまで完封が2,3試合といった感じであるにも関わらず、予想通り、守り切れず失点。この試合の京都は、Jリーグ屈指の空中戦に強いストライカーが2人もおり、対する岡山は、そこに序盤戦に弱さを見せていました。好調時もそういったパターンに対して、守り切れない事が多かったですが、24赤嶺 真吾の存在により、前線に収まる事で、上がる時間を作る事によりその回数を抑制し、逆に攻撃の機会を窺っていました。負傷交代で、それが難しくなったことで、守り切る事は、非常に困難であったと思います。この部分を改善し、攻守のバランスを上手く保つことが出来ていれば、追加点もしくは、完封勝利を狙えたと思います。
 しかし、実際にとった策は、攻撃力を極限に下げて、最大限守備を固める作戦。この采配の結果、多くのクロスとセットプレーの回数が増えた結果、終了間際に同点ゴールを許してしまいました。多くのサポは、不運な引き分けではなく、予想通りの引き分けに感じた方も多かったと思います。

 タイトルは人によっては不快に感じた方もおられるかもしれませんが、今季は、ずっとこういった失点パターンを繰り返して来ました。確かにチームは無敗こそ継続しましたが、またこのパターンかと呆れた方も多かったと思います。監督としてもっと打つ手があるのではないか。同じ采配を繰り返す監督に対して、不満は大きく、好調もここまでかと失望の方が大きいのが、この試合でした。まだ、好調を維持し、無敗を継続して、上を目指していく力は十分あるかと思います。しかし、仮に絶対的な選手である24赤嶺 真吾が不在であった場合に、勝てるだけの力が岡山にあるかと問われて、客観的にチームを見た時に自信を持ってイエスと答えられる方は少ないと思います。実際に問題として、そういった不安を覆す長澤 徹監督の采配に期待する部分が大きいのが、現実ですからあえてきつい指摘をさせて頂きました。それだけ24赤嶺 真吾の存在は、チームにとって大きな存在であると私は思います。

 そして、次節の岐阜戦に向けて、どういった状態で望めるかは分かりませんが、24赤嶺 真吾と30豊川 雄太が不在であった場合は、どこまで戦えるかは未知数と言えると思います。それだけ24赤嶺 真吾と30豊川 雄太の存在は大きく、この2人で、得点のほとんどを稼いでいる事を考えても厳しい状況にあることは間違いないです。それでも、夏場の補強で獲得した選手もいますし、そういった選手を上手く起用し、勝利に向かってしっかり準備して、岐阜戦に臨んでほしいです。

試合評

MOM:30石櫃 洋祐(京都)
MIP:17朴 亨鎮(岡山)
満足度:1点(10点満点)

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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