2017:J2:25節:H:vs V・ファーレン長崎「アウェーに弱い長崎をホーム一体となって圧倒しての完勝」


岡山vs長崎:2-0
得点者:30豊川 雄太(16関戸 健二)、6竹田 忠嗣
観客数:10,938人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:野田 祐樹:2.5
副審:村田 裕介、西水流 優一:2.5

H:岡山

監督

長澤 徹:2.5

スタメン

24赤嶺 真吾:2.5
30豊川 雄太:2.0、7伊藤 大介:2.5
17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)2.5、16関戸 健二:2.5、27塚川 孝輝:2.5、2澤口 雅彦:2.5
14喜山 康平:2.5、6竹田 忠嗣:2.0、19片山 瑛一:2.5
22一森 純:2.5

リザーブ

GK:13櫛引 政敏
DF:3久木田 紳吾
MF:5渡邊 一仁、8石毛 秀樹、10大竹 洋平、11三村 真
FW:20藤本 佳希

途中交代

7伊藤 大介→8石毛 秀樹:2.0
30豊川 雄太→5渡邊 一仁:2.5
2澤口 雅彦→3久木田 紳吾:評価不可

 

A:長崎

監督

高木 琢也:3.0

スタメン

9ファン・マヌエル・デルガド・リョリア(ファンマ):3.0
20中村 慶太:3.0、19澤田 崇:3.0
29福田 健介:4.0、15島田 譲:3.0、10養父 雄仁:3.0、3飯尾 竜太朗:3.0
27村上 祐介:4.0、4高杉 亮太:4.0、13乾 大知:4.0
1増田 卓也:2.5

リザーブ

GK:31三浦 雄也
DF:2田代 真一
MF:6前田 悠佑、7幸野 志有人、8木村 裕、18吉岡 雅和、28翁長 聖
FW:なし

途中交代

29福田 健介→8木村 裕:3.0
10養父 雄仁→6前田 悠佑:3.0
20中村 慶太→7幸野 志有人:評価不可

2、得点経過

H:岡山:1-0:30豊川 雄太(16関戸 健二)

 長崎のゴールキックが9ファンマに通るも27塚川 孝輝?が自由を与えず、毀れたところを16関戸 健二が倒れながらしぶとく30豊川 雄太に繋げます。30豊川 雄太がそのまま駆け上がり、バイタルエリアまで侵入するとGK1増田 卓也が右にポジションがずれた所を見逃さず、左隅にグラウンダーの強いシュートを放ちます。1増田 卓也が慌てて飛びつこうとするも立ち位置が遠かったため間に合わず、左隅に決まって、岡山が先制ゴールというシーンでした。

 この試合のポイントと言える9ファンマに自由にさせず、むしろそこから攻撃に素早く切り替えて、少ない手数で、そのまま攻め込んだというシーンでした。こういったカウンターが少ない岡山にとって、こういったシーンを見られる様になってきた事を考えてもチームの状態の良さを感じるゴールでした。
 また、16関戸 健二と27塚川 孝輝のハイボールや毀れ球処理が上手くいき、そこから素早く好守を入れ替えて攻める事ができる様になったポイントと言えると思います。

H:岡山:2-0:6竹田 忠嗣

 2澤口 雅彦の一定の精度の一本のロングパスで、クリア不十分になったところを30豊川 雄太が体を入れて、CKを獲得。7伊藤 大介が左CKを蹴り、ニアに蹴られたボールは、後方から飛び込んですらすという新しい形でした。触ったかブラインドになったかの効果で、後方の選手がクリアできず、ファーサイドに流れた所を6竹田 忠嗣が、冷静に抑えてゴールマウス内にしっかり蹴り込み追加点というゴールでした。

 キッカーが違ってても精度が高いボールが蹴られて、それが得点に繋がる。そういった事を証明できた得点であったと思います。また、今季は、このニアの使い方が上手く、ディティールに渡って、作り込まれている得点が多いと思います。昨季の精度と高さというシンプルなセットプレーでの得点が多かったですが、今季は、フェイクが巧く、1人1人が意図をもって動いている感じがしていて非常に良いです。サッカーで良く、クロスやセットプレーでボールウォッチャーという言葉良く聞きますが、相手が動きが止まってしまう、もしくは、迷ってしまう。こういった事を作り出すのが非常に上手いと思います。多く蹴っても得点出来ない試合もありますが、それでも可能性は、昨季より高いと思います。チームとして足りないと諦めるのではなく、出来る事をしっかりやる。ハードワークの解釈やイメージとして、「走り切る」というのが第一にありますが、次の段階のしっかり「やり切る」という所までしっかり出来る様になってきたのは、大きなチームとしての成長であると思います。これは、1つ前の2澤口 雅彦のクロスも意図をもって蹴り、30豊川 雄太も体を入れて、しっかりCKを獲得したことを考えても細かい所までしっかりやり切って、得点繋がる。こういったチームカラーは、より強まりチームとして良い状態であると1点目に続き感じた得点の流れでした。

3、戦評

数値評

評価基準

良:A~E:悪

H:岡山

攻撃評価:A
守備評価:B
采配評価:B
総合評価:B

A:長崎

攻撃評価:C
守備評価:D
采配評価:D
総合評価:D

文章評

 長崎は、アウェーでこそ弱いですが現在4位の難敵。岡山も10試合負けなしで、2連勝中。プレーオフ圏内に肉薄し、J1昇格を目指す勢いがついてきた岡山にとって、前回の対戦で、3-0で敗れたリベンジを果たすにはほぼ最高の状態で、長崎と戦う事ができました。実際に、スコアこそ2-0ではありますが、試合内容は5点ぐらい取れていても不思議ではない完勝でした。その勝因についてこれから触れて行きたいと思います。

 まずは、DFラインの安定が大きなポイント言えると思います。序盤戦は、ビルトアップの組み立ての所でのボールロストが目立ちショートカウンターで失点というシーンが目立ちました。この部分でのミスが少なくなり、失点する形が減った事が安定した戦いに繋がっていると思います。最終ラインから中盤に、そこから前線に向けて、しっかりパスが繋がる様になってきました。11人の1人1人がパスの出す方向やタイミングを共有が巧く機能しており、パスの受け手もしっかりポジショニングをとり、出してもそこへある程度出せる様になって事で、攻撃する時間が長くなり、決定機も増えて負けなしという好調と言える状態になっています。

 これは、前回のレビューでも触れましたが、ロングパスによる中盤省略や高さを全面に出したパワープレーに対抗する力を備えつつあると言えると思います。競り負けてもそこから次への展開を許さなければ、ポドルスキ―の様なスーパーなJリーガーが居ない限り、J2では、そこまで危ない形は作られる確率は低くなります。そこで仕事をさせず、逆にそこでしっかり、セカンドボールを回収し、前線まで運んで行く事ができています。この流れがスムーズになった事で、しっかり攻撃が出来る様になったと言えるでしょう。これが、苦手としていたチームに対して、ある程度戦えているポイントと言えると思います。

 さらに24赤嶺 真吾の存在も大きいと思います。孤立していてもしっかり収めて頭もしくは、足でしっかりポストプレーが出来ています。ただ、そこに構えるだけではなく、献身的な守備は勿論、サイドに流れてボールを受けてサイドで起点となったり、カウンターでもしっかり走っています。こういった事がしっかり90分間できるのは大きいと思います。加えて、今季は、得点も増えており、高い決定力を誇っています。チームに攻撃の深さと高い得点力の原動力と言えそうで、攻守の要であることは間違いないでしょう。

 また、7伊藤 大介のポジショニグの右足でのパスやプレースキック、6竹田 忠嗣のフィード精度。こういった部分も攻撃の厚みや多彩かに繋がっていると思います。今の岡山は、ハードワークに一定の技術が伴っており、チームとして高い連動性を生み出せています。堅守遅攻堅守速攻の方針通り、チームとしての攻守の柔軟性が光っています。組織と個の融合により、岡山の攻撃に対して、守り切れないチームが増えて来たのは、そういった理由からだと思います。チームとして、まだまだ厳しい立ち位置であり、もっともっとパターンを増やして、より上を目指して、勝ち続けて欲しいです。タレントの揃う京都に対して、どこまで戦えるかというのは、楽しみであり、激戦必至ですが、好ゲームになるとは思いますが、勝利に期待したいです。

試合評

MOM:30豊川 雄太(岡山)
MIP:1増田 卓也(長崎)
満足度:7点(10点満点)

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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