ドラフトで高卒選手を取る場合のルールの提案

舎人さんの日記のコメントに一部書き込んだ話題ですが、自分の日記に改めて書くことにします。元々は、アマチュア選手の評価に定評のある、「迷スカウト」さんのホームページで、各チームの中心選手の多くが、大卒・社会人卒の選手であるという事実を元に、高卒選手の大量獲得に疑問を投げかける主旨の記事を読んだのがきっかけです。



 セリーグの各球団の日本人選手で、投手・野手の給与上位5名(合計10名)を選んで、高卒かどうか、高卒ならドラフト何位かを調べてみました。単純に、給与の高い選手が中心選手でスケールも大きい選手と考えるわけです。給与は「プロ野球人事部」さんのホームページのデータを見ました。名前の後ろに括弧がきがついている選手が高卒で入団した選手で、それがない選手は大卒か社会人卒です。生え抜きかどうかは区別していません。敬称は略しています。



巨人(大卒・社会人卒9名、高卒ドラ1が1名)

野手:小笠原、阿部、村田、高橋由、坂本(高卒ドラ1)

投手:杉内、内海、久保、山口、越智



中日(大卒・社会人卒6名、高卒ドラ1が3名、高卒ドラ2以下が1名)

野手:和田、荒木(高卒ドラ1)、森野(高卒ドラ2)、谷繁(高卒ドラ1)、井端

投手:岩瀬、浅尾、吉見、平井(高卒ドラ1)、小林



ヤクルト(大卒・社会人卒6名、高卒ドラ1:1名、高卒ドラ2以下:3名)

野手:宮本、相川(高卒ドラ5)、田中、畠山(高卒ドラ5)、福地(高卒ドラ4)

投手:石川、館山、松岡、押本、由規(高卒ドラ1)



阪神(大卒・社会人卒7名、高卒ドラ1が2名、高卒ドラ2以下:1名)

野手:城島(高卒ドラ1)、鳥谷、金本、新井、平野

投手:藤川(高卒ドラ1)、小林(高卒ドラ4)、久保、能見、久保田



広島(大卒・社会人卒5名、高卒ドラ1が3名、高卒ドラ2以下が2名)

野手:栗原(高卒ドラ3)、東出(高卒ドラ1)、石原、梵、廣瀬

投手:前田(高卒ドラ1)、永川勝、大竹(高卒ドラ1)、横山(高卒ドラ5)、青木



DeNA(大卒・社会人卒5名、高卒ドラ1が1名、高卒ドラ2以下が4名)

野手:森本(高卒ドラ4)、渡辺直、石川(高卒ドラ6)、吉村裕(高卒ドラ5)、金城

投手:三浦(高卒ドラ6)、山口俊(高卒ドラ1)、山本省、清水、江尻



全60名中、大卒・社会人卒が38名(63%)、高卒ドラ1が11名(18%)、高卒ドラ2以下が11名(18%)です。チームの中心選手は6割が大卒・社会人卒で、2割が高卒ドラ1、高卒でドラ2以下がチームの中心選手になるのは2割にすぎません。巨人は特にひどいですね。逆にDeNAはがんばってますね。

「高卒選手は当たるとでかい。長くチームの中心選手になって貢献してくれる。」というのは我々の思い込みの要素が大きく、強いていうならドラ1の高卒選手までです。実際、近年のスケールの大きい高卒プロ入り選手というと、ダルビッシュ、田中、松阪などという名前が浮かびますが、いずれも「ドラ1」です。過去の巨人の選手でいうなら、槙原・斉藤・桑田・松井・篠塚なんていう名前が浮かびますが、これらもすべてドラ1です。

 ドラ1とドラ2以下の才能の差ということはとりあえず考えないでおくとして、理由を想像すると、プロ入りしても、1軍への道は遠く練習はつらい一方、手元には多額のお金があり誘惑いっぱいなわけで、それで自分を律するのは高卒選手では難しいということのように思います。ドラ1ならば、球団もいろいろと世話をやいたり素行に目を光らせてもくれますが、ドラ2以下はたいして世話もやかないのではないでしょうか?今の巨人でも、大田・藤村(共に高卒ドラ1)に対する待遇と、中井(高卒ドラ3)や橋本(高卒ドラ4)に対するそれとでは明らかに違います。中井は5年目、橋本は4年目であることを考慮すると、二人とも高卒後、社会人や大学で野球をやっていたほうが、それぞれのチームで中心選手として活躍できたろうし、その後プロ入りしたほうが、少なくとも本人たちにとっては幸せだったように思います。

 ということで、高卒でプロ野球選手を獲得する場合は、ドラフト2位までという規定を作ったほうがよいように思うのですがいかがでしょうか?本当はドラ1のみとしたいが、それだとあまりに取れる選手が少なくなるのでドラ2までとしました。もちろん、育成選手として高卒選手を取ることも禁止です。

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。