嫁、キレる

  • spa
    2010年06月11日 16:22 visibility155

2001年10月XX日

超満員に膨れ上がった神宮球場ではヤクルト-阪神戦が行なわれていた。

優勝M1のヤクルトと最下位がすでに確定していた阪神。

いつもは逆だが、さすがにこの日ばかりは神宮球場もヤクルトファンの方が多く、1塁側のチケットが買えずやむなく3塁側内野B席で結婚する前の嫁と観ていた。

誰かのヒットでヤクルトがチャンスを迎えました。

「行け! おら!」と3塁側から激を飛ばす私。

隣で悠然とビールを飲んでいる嫁。

すると警備員が近づいてきて私に言いました。

「こちらは阪神側なのでヤクルトの応援はしないで下さい」

・・・。

ま、確かに球場のマナーとしてはそうだ。

だが神宮の1塁側で阪神を応援している客に
「こちらはヤクルト側なので阪神の応援はしないで下さい」と注意している警備員の姿など一度も見た事ないぞ。

そう思いましたが、そこは大人なんで(?)、分かりましたと私は答えた。

数分後、さらにヤクルトのチャンスは拡大した。

「よっしゃ〜!」と私。

もちろん、3塁側でヤクルトを応援している客は私達以外にもその日は大勢いました。

その時、さっきの警備員がまた私の所に来て

「さっきも言いましたけど静かに見て貰えませんか」
今度は明らかに不貞腐れて言い放ちました。

20代前半の見るからにバイト風の兄ちゃんでした。

なぜ私の所にだけ言いに来るのか?

嫁が美人だからジェラシーを覚えたのか(爆)

私がかっこいいから男としてさらにジェラシーを覚えたのか(激爆!)


自由に応援させろとは言わないが、それにしてもお前のその言い草はなんだ? と言おうとしたら、

「ここは神宮なのになんでヤクルトの応援をしてはいけないのですか?」

野球観戦のイロハをよく理解していない嫁が静かな口調でその警備員に言いました。

嫁の静かな口調は暴発への序曲に過ぎない事を私はよく知っています(汗)

警 「ですから、こちらは阪神側なんで、ヤクルトの応援をしてはいけないんです」

チケットを取り出す嫁。

嫁 「どこにそんな事が書いてあるんですか?」

警 「書いてなくてもそう決まってるんですよ」

嫁 「決まってるなら、その注意書きしている書面をここに持ってきなさい」

警 「・・・・」

嫁 「はい、ないのね。それではきちんと話が出来る責任者の方をここに呼んできなさい」

警 「・・・・」

ちなみに私も 「・・・・」

しばらくすると警備員が球場関係者の方を連れてきました。

逃げるように去る警備員。
(ていうか逃げた)

嫁の口調も段々も激しいものになっていく・・・ 

もう野球どころではありません(汗)

このやり取りを当然、周囲の客も見ている訳です。

後ろに座っていた阪神ファンのおじさんが、
「今日くらいいいんだよ、好きに応援したってさ」
と言っていました。明らかに嫁の迫力に押されていたと思われます(笑)

結局その後、球場事務所に通され、そこでも嫁は持論を展開し職員は平謝りしていました・・・

神宮球場にはもう100回以上行ってると思いますが、球場事務所に入ったのはその時だけです(汗)

嫁は要するに、きちんと対応出来る人を雇って下さいというのを主に言っていました。
野球に興味無いのでどっちの応援がどうとかはどうでもいいのよと後で申しておりました。

そうでしたか・・・

「球団の方でお席をご用意させて頂きますので、そちらの席でご観戦して頂くのはいかがでしょうか?」

そして球場関係者のご好意で、ライト外野指定最前列の席を手配して頂いたという(笑)

ちなみに4裏から7表まで試合を見ていません(苦笑)

その試合も阪神に完封を食らい、胴上げもお預けを食らいました。


そんな話でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上

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