助かる命、助けられる命 ~救命豆知識③~

では、「救命の豆知識③」を紹介していきます。

(自分が助かる方法・人を助ける方法に興味のある方はご覧ください。)

 

 

 

「救急車を待つ間に、一般人でもできる助ける方法ってあるの?」

 

 

 

それが『心肺蘇生法』です。

(とりわけ「胸骨圧迫(心臓マッサージ)」が重要なポイントになります。)

 

 
























 

 

 

「では、胸骨圧迫をするべきかはどう判断したら良いの?」

 

 

 

判断基準は「異常な呼吸」です。息をしていない場合はもちろん、正常な息とは違う息の仕方であれば、迷わず処置を行うべきだと判断してください。

 

 

 

心停止した人の約半分は「死戦期呼吸」という、ゆっくりあえぐ(口をパクパクする)ような呼吸をしています。この状態を見て「息をしているから心停止ではない」と誤解し、手遅れになる場合が多々あっています。

 

 

心臓の機能が一時的に停止すると、まず脳に影響が出ます。そのため、反応がなくなってゆっくりあえぐような呼吸になり、次に完全に呼吸が停止し、やがて死に至る。だから一刻も早く胸骨圧迫とAEDによる心肺蘇生の処置を行うことが重要なんです。

 

 

心肺蘇生法というと「人工呼吸」のイメージが強い方も中にはいるかもしれません。心肺蘇生に関する最新の指針「心肺蘇生法ガイドライン2010」では「胸骨圧迫」の重要性がより強調され、「人工呼吸は必ずしも行わなくても良い」とされています。

 

 

これは、唇を付けることに対して心理的な抵抗が強いこと、人工呼吸の習得の困難さが救命手当を行うことへのハードルを高くしている面があること、そして近年、胸骨圧迫だけでも充分効果があるというデータが多く出てきていることが理由とされます。

 

 

 

最新の指針では、倒れている人がいたら基本的に次のような行動が望ましいとされています。

 

 

①まず安全確認

周囲が危険な状況ではないか確かめてから、近寄って声をかける。

 

 

②すぐに119番に電話をする

反応がなく、呼吸をしていない、もしくは呼吸が普段と違う状態である場合、すぐに119番に電話してください。(他に人がいれば、電話をするように大声でお願いしましょう)

 

 

 

③AEDを持ってきてくれるよう大声でお願いし、『心肺蘇生法』を行う

AEDだけ届けば助かるわけではないので、『心肺蘇生法』をただちに行ってください。

 

 

 

 

心臓は体のほぼ真ん中にあります。まず片方の手の付け根を胸骨の下半分に置き、もう一方の手をその手の上に重ねて指の間に入れ、しっかりと組みます。

 

 

両肘を真っ直ぐに伸ばし、手のひらの付け根部分で全身の力をかけて少なくとも5cm以上沈むくらい力強く圧迫する。1分間に少なくとも100回以上のテンポで、中断させずに押し続けることが望ましいとされます。

 

 

「アンパンマンマーチ」や「もしもし亀よ」の歌のリズムが1分間に100回のテンポにあたります。

 

 

 

かなりの重労働なので、周りに人がいる場合は交代交代やることが中断させないためのポイントになります。疲れてしまうと効果も薄れてしまいます。

 

 

AEDが届くまではもちろん、AEDのパッドを付けている最中もAEDによる電気ショック実施後も、救急車の到着まで中断させないように行う必要があります。

 

 

いざという時、とっさにどうしたらいいか分からない場合でも、119番に電話すれば胸骨圧迫の方法を教えてくれます。小学生が119番でやり方を聞きながら父親に胸骨圧迫を施し、一命をとりとめた例もあるくらいです。

 

 

 「どんな風にしたら良いのか今すぐ見てみたい」という人は、だんじり祭りで有名な大阪府岸和田市が作成している映像で、胸骨圧迫とAEDの使用例が紹介してあるようです。http://www.city.kishiwada.osaka.jp/site/kyukyu/1ji-kyumeishochi.html

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