快投・藤川とエース上原の登板過多
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Miya
2007年09月12日 08:14 visibility208
8月30日から始まった阪神怒涛の10連勝。
9日を最後に連勝はストップしたが、藤川球児は10連勝すべてに登板している。驚異の豪腕、鉄人だといえよう。
一方我が巨人の抑えの切り札である上原は最近打たれるのが目につく。一時期の「絶対」感がない。慣れぬ連投は彼を戸惑わせているはずだ。
藤川のように連日連夜登板しても抑え込めるのは若さのゆえの回復力か、あるいは天性の強い体質か。リリースが本業である彼の強みであろう。
そもそも上原は太腿肉離れという持病を持ち、その再発で開幕に間に合わなかった経緯がある。毎日のようにマウンドに上がるストッパーという仕事が彼の肉体にどう影響をするのか。実際本人も不安があるだろう。精神面でも万全とは言えない。
もちろん巨人には上原を超える抑え投手がいないという台所事情があってのやむを得ない起用ではある。本人もそれは割り切って、意気に感じてやっていることだ。
上原という投手の本質はいったい何だろうか。
コントロールが抜群であり、フォークと制球が彼の生命線。それを考えれば抑えの適性は大きい。
しかし、別の側面で見れば、工藤、桑田なき巨人の投手陣では実質的な精神的支柱、リーダーはもはや彼しか考えられない。チームは彼の言動に大きな影響を受ける。この点で抑えがいいのかどうか。
中日でいえば、抑えの切り札である岩瀬よりも川上がチーム浮沈の鍵を握る選手である。エース川上が抑えるか打たれるかで他の選手の士気が変わってくる。上原の出来というのはたんなる「抑え投手」という範疇を超え、巨人にチームとしての勢いを生み出す原動力となっているのだ。
たんに抑えに適性があるから起用する。それだけでいいのか。太腿に持病を抱えながら抑えをこなすのは、実際は時限爆弾を抱えながら走っているようなものである。チームとしてリスクが大きい。これはかなり危険な賭けだろう。
原監督はチーム編成を考えて一番の弱点に一番の適性を持つ選手を配置した。正しい判断である。しかし、上原の足が爆発した時、チームはどうなるのかを考えると・・・ぞっとする。もはや巨人に浮上の目はなくなってしまう。
一方、藤川球児の肉体に疲れも痛みもないのか。
いや、もちろん確実にいずれもあると考えられる。
それでも球の力で打者を捻じ伏せている。その威力、その覇気がチーム全体に及ぼす影響は計り知れない。
残り試合のすべて、そしてプレーオフ全試合に藤川を登板させれば日本一は確実だと思う。それは実は誰もがわかっていることだ。岡田がその無茶をやるかどうか、本人がやれるかどうか、だけ。
藤川を酷使する岡田監督、上原を投げさせ続ける原監督。
どちらが先に諦めるか、あるいはこわれるか。
こうなれば我慢比べ、運試しの様相でもある。
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