スコアは語りかける〜2005・2009社会人日本選手権
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仲本
2009年11月17日 00:58 visibility111
昨日の日記でも少しふれたし、私のほかにも何人かの方が取り上げられていることだが、
昨日はこんな試合があった。
▽京セラドーム大阪 三菱重工神戸 − 鷺宮製作所
三菱重100 000 000 1
鷺 宮000 000 000 0
投手(三)木林 9回 被安打0 三振12 四死球 3
(鷺)岡崎 9回 被安打6 三振11 四死球 1
木林投手 = 無安打無得点試合(大会史上初)
岡崎投手 = 毎回奪三振(大会通算3人目)
いわゆる「スミ1」、記録達成の試合はこうでなくっちゃ、と言わんばかりのスコアだ。
試合には間に合わなかったが、急いで買い求めた大会パンフレットの記録欄を見る。投手部門でいの一番に挙げられるはずの「ノーヒットノーラン」の記録がない。なんだ、これが一番肝心な記録なのになんで載ってないんだ?と思ったが、それもそのはずで、大会史上初の記録だったと後で知ることになる。
主催・毎日新聞の翌日の記事にあたると、2005年の大会の時に岡崎投手が同期である木林投手に声をかけ、それからは見知った仲だという。あらためて記録を見ると、この年、両チームは開幕戦で対戦していた。想像だが、組み合わせが決まって相手チームのメンバーを見たところ、たまたま「同期のピッチャーがいるな」、と気付いたのだろう。当時にしても両投手はすでに30代。ベテランと呼ばれるところにさしかかっていた。
▽2005年
三菱重 010 000 010 2
鷺 宮 200 010 00X 3
先発投手は昨日と同じ、木林・岡崎だった。両投手とも救援を仰いだが、鷺宮が勝っている。
勢いに乗った鷺宮はこの年4強、岡崎投手は4試合すべてに先発、抑え、先発、抑えと登板し、優秀選手に輝いている。
今年に入り、北海道大会決勝で両チームが対戦。トーナメント準決勝と決勝を同じ日に行うという日程だったこともあり、岡崎投手は準決勝先発、木林投手は決勝で後ろに回り対戦はなかったようだ。
都市対抗本戦、両チーム初戦を取れば対戦する組み合わせになっていたが、鷺宮が破れ、三菱は勝った。ただ、この時も三菱は木林投手が先発しており、対戦が実現していたとしても両投手先発ということはおそらくなかっただろう。
迎えたシーズン最終盤の日本選手権、両チームのベテラン同期生が先発マウンドに上った。行ける所まで行って継投…、というもくろみも当然あっただろうが、代えるに代えられない展開になった。その結果が昨日のスコアだ。
あとづけで資料をざっと当たってみただけでだいたいこんな因縁話が出来上がった(資料探しにはまったくいい時代になったものだ)。もっと調べればまだまだ出てくるだろう。もし事前に知っていれば、「この試合はなんかある」ともうちょっとカンが働いたかもしれない(結果、普通の試合だったかもしれないが)。
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