猫の恩返しはグランドでもあった!最終回

我がチームは今期、三個も穴があいていて、惨憺たる状況でスタートした。

 

そのうちのひとつの穴を、マモルスーパーは塞いでいてくれた。

 

だが、いかんせん普段まったく練習もしていない40代。

 

そもそもが野球未経験者。

 

打てないし、守れない、いないよりはまァそこに立っててくれれば良し! と言う典型例だった。

 

そんな風にはじまった

シーズン序盤の5月のある明け方

 

カツヤンの携帯が鳴った。

 

とうとう猫が亡くなった、という

マモルスーパーからの悲しい知らせだった。

 

 

 

その翌日は

 

我がチームの活動日

 

マモルスーパーは変わることなくちゃんとグランドに来てくれた。

 

半年に渡って手厚い看護をし続けた彼には悔やむものはなかったのだろう、サバサバした様子である。

 

そればかりか

 

その試合で

 

彼は見事にバットを振り切り、

 

大きく弧を描く同点タイムリーを放ったのだ!

 

 

外野の守備では難しいフライをグラブにおさめることが出来た!

 

他のメンバーたち、全員驚きの笑顔で大喝采!

 

 

楽しい楽しい

お通夜となった。

 

 

猫が打たせてくれた!

 

みんな口々にそう言って冷やかした。

 

 

多分、それは本当だ。

 

 

たくさん愛してもらったお返しに

 

 

マモルスーパーが今後淋しくならないよう

 

 

猫さんは

 

 

彼に、野球の楽しさを教えてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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