ペナントレースにおける勝ち負け。

WBCのような短期決戦ならともかく、言うまでもなくペナントレースは一年を通じて行うもの。同じ勝ち負けでも内容によっては価値のある負け、反省すべき勝ち、というものがあると思う。

 

価値のある勝ちとは先発がゲームをつくり、序盤、中盤、終盤と満遍なくチャンスをものにすること。しかしこういう理想的なゲームは年に数回しかないと思われる。

 

反省すべき勝ちとは、ゲームに結果的に勝っただけであって、残塁が多いだとか、ミスが目立つだとか、そういう勝ちである。

 

勝ちは勝ちなんだからいいじゃないか、祝杯ムードに水を差すなんて、と思われても、本当にそうなんだから仕方がない。 そういう積み重ねが144試合の中で大きな流れを作っていくし、価値のある勝利と負けを重ねることで、優勝に近づいていく。

 

価値のある負けとは、逆に、結果的にゲームに負けただけであって、良い点がいくつも見えるところ。中継ぎが良いとか、例えばノーヒッターでさえも、当たりが良くてたまたま野手の正面をつくとか、そういうことがある。

 

価値のない負けとは、負けるべくして負けるゲーム。先発が打ち込まれ、中継ぎも打ち込まれ、打者は打っても散発で、チャンスでほとんど打てない。理想的な勝利の対称的な位置にあるのが価値のない負けとなる。

 

価値のない負けを積み重ねていくと、順位はどんどん下がってゆく。 先日のホークス対ロッテ戦で清水が負けてしまったが、バレンタイン監督は「負けでも勝利に値する負けだ」というコメントを出した。これは決して強がりではない。またポジティヴシンキングというものでもない。結果としてこの試合はロッテが負けたが、内容のある負けであるなら問題ない。

 

ここ2カード、6試合の雑感。

 

楽天は先発、打線がなかなかのもの。試合には三連勝したが、決して侮れない。中継ぎ以降がしっかりとすれば、今年も手を焼くと思われる。

 

ロッテは相変わらずチャンスに強いバッターが多い。打率だけでは計れない強さがある。こちらも先発も強力だが、中継ぎ以降が不安定。

 

両チームとも、結局、中継ぎ、抑えの不安が出て、ホークスにいずれも終盤の失点を重ねて負けた。逆にホークスは中継ぎが安定しているので、先発が6試合でなんと4試合も打ち込まれたが、中継ぎの踏ん張りが効いて勝利に結びついている。 これで杉内、新垣が本来の力を出せばかなり強力だが、接戦となると抑え不在がどう影響するか。残り3カードが楽しみだ。

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