ホークスに待たれる三番打者。

3月25日付の観戦記で「勝てばいいのか」という記事を書いた。「このままだと負けだすと、ずるずる行きそうだ」という不吉な予感は見事に的中してしまった。今の4連敗、5位低迷というのは、今に始まったことではない。去年から、あるいはもっと前から続く打撃不振、タイムリー欠乏症と呼ばれる、チャンスに弱いことが関わっている。

 

ところが一方でチーム打率はというと、27日現在でだが、しばらくずっとリーグ2位を記録している。打つのだが、チャンスで打てない。いったいどうしたのか。

 

やはり打順に問題があるように思える。川崎の一番はよくない。不調というわけではないのだろうけど、打率は低迷し、出塁率が低い。とにかく塁に出なければ話にならない。形としては火曜日に合流予定の大村が一番、川崎二番、そして長期離脱を余儀なくされた多村三番が理想的だった。残念ながら松中は四番としてもう相応しくない。四番に小久保、五番に松中、六番柴原、七番松田、八番仲沢、九番田上となるだろう。

 

ここで誰が三番として相応しいか、となるわけだが、多村の離脱によって、長距離を打てる選手がいなくなってしまった。すると柴原をここに据えざるを得ないわけだが、柴原は渋いバッティングが持ち味のベテランバッターだ。ランナーを帰すよりは、自分が出塁してプレッシャーを与えるタイプ。つまり一番のような役者なのだ。盗塁をすることはないけれど、粘って嫌な打ち方をする。そういうバッターは、三番にはあまり向かない。

 

今年は、かなり困難な戦いを強いられているが、多村が抜ける前は、まだ形になっていた。怪我をされると計算できない。横浜が手放した理由の一つである。何か奇跡的な三番打者は出てこないだろうか。・・・日ハムの稲葉のような。それまでは恐らく、2003年に優勝した最強の姿からは信じられない戦いが続くだろう。

 

自明の理。点が入らなければ、どんなに投手陣が踏ん張ったところで勝てない。点が入らなければプレッシャーが強くなって、後半で捕まってしまう。 ホークスの投手陣には酷であるが、もはやゼロ点に抑えてもらわなければ、勝ちが見えてこない。リーグ五位の防御率は、まさに投打のちぐはぐさを物語っている。

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