ボレーの威力
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マル
2010年10月23日 23:51 visibility796
今、ストックホルムオープンを観ています。
…え?
前の日記に「明日明後日の予定が凄いことになっている」と書いてあったのはどうした?
えぇ、目下デスマーチですが、試合を観ない訳にはいきません。
(決して日記のネタがないわけではありません!)
***
準決勝 第一試合は、
怪我からカムバックしたマイヤーと、
楽天オープンにも来ていたニエミエンの対戦でした。
楽天オープンを観られた方はお分かりになると思いますが、
ニエミエンのストロークは半端ないです。
自分から打っていくショットも、ライジングで返すショットも、
コントロール・威力申し分なしです。
フォアハンドは、肩ごと回る「今時」の打ち方(ソダーリンみたいに…)で、
角度がかなりつきます。
おまけに、ニエミエンは左利きなので、
ニエミエンのフォアの逆クロスは右利きのフォアに来るのですが、
クロスも強烈だけに、二択を迫られて大変な威力です。
一方、怪我から復帰したマイヤーも、ストロークは引けをとりません。
独特の大きなテイクバックから繰り出すフォアハンドは、
スピンの方が打ちやすいとも思えるのですが、フラットも威力があります。
また、バックハンドは、上から引くので、
両手バックにもかかわらず、スライスでくるのか、スピンで来るのか読みづらいです。
そして、なんといっても、マイヤーの「面感」は凄いです。
ラケットの面が、手のひらのように使っているように見えます。
この感じ…どこかで観たことが…
…と思ったら、かのサントロ師匠にそっくりです(風貌も)。
サントロ師匠を、フォアハンドを片手スピンにして、
バックハンドに「スライス分」を配分した感じの選手でした。
そして、サントロ師匠と言えば、
絶妙なタッチを活かしたボレーと、その応用編たるライジングでのリターンですが、
マイヤー選手も全く同じでした。
こういった戦い方をする選手は、観ていてスリリングなので、
個人的に大好きです。
***
前置きが長くなってしまいましたが、
ヤッコ(ニエミエン)と、マイヤーは、
ストロークではややヤッコに分があるかな、という感想を持ちました。
現に、第一セットは、ストロークで押したニエミエンが6−4で獲ります。
しかし、この日記の題名の通り、第二セットはマイヤーのボレーが炸裂します。
抜かれようとも、ミスしようとも、果敢に前に行きます。
前に落としたり、角度をつけたりと、
ニエミエンのいいストロークを逆に利用してポイントをとります。
ニエミエンのストロークが炸裂するか、
マイヤーが隙をみて前に出てボレーでポイントとるか。
もちろん、マイヤーもストロークでポイントを獲れる選手ですし、
逆に、前に出たからといって必ずポイントを獲れるわけでもありません。
しかし、マイヤーが前に出ることで、
ゲームの流れが「読めない」、スリリングなものにかわります。
結果、ネットを制したマイヤーが第二セットを6−4で獲ります。
運命の第三セット。
マイヤーもネットを混ぜますが、第二セットほどではありません。
ネットプレーを混ぜたからでしょうか、
ストローク戦でもポイントが獲れるようになってきました。
キープ合戦(だったと思います)の末、6−6、タイブレークへ。
タイブレークでは、マイヤーはまた果敢にネットに出ます。
マッチッポイントでも、サーブ&ボレーで、
ニエミエンのスーパーリターンを、これまたスーパーボレーでショートクロスへ。
ニエミエン、追いつけず、ゲームセット。
…と、ここまで書いて気付いたのですが、
なんというか、ボレーの凄さを表現するのは難しいですね(^^;
正直、ここまで表現できないとは思いませんでした…OTL
この試合、とても面白いので、
是非観てみて、マイヤーのボレーを観てください!
***
ここでちょっと考えるに、
ボレーの一番凄いところは、「時間を奪う」こと、
それも大量に時間を奪うことができる点だと思います。
また、ネットに近いので、角度も簡単につけることができます。
さらに、ボールの速度も、ストローク以上につけることができ、「落差」を利用できます。
ただ、問題は、下手を打てば自分の時間も奪うわけで、「諸刃の刃」といえます。
(まぁ私の場合、MGを使っている時は「私の方向を向いている刃」でしたが(−”−; )
では、このボレー、試合中にどう使えばいいのか。
プロの試合を観ていると、
・いつ前に出るかを悟らせないようにしてポイントするパターンと、
・あえて判りやすく前に出て、プレッシャーをかけてポイントするパターンとがあることが分かります。
サーブ&ボレーは前者の、スライスアプローチからのネットは後者の典型例だと思います
(もちろん例外はあると思います)。
そして、
・なるべくネットに近く構えること、
・相手の打つコースに居ること、
・面の準備を早くすること
ができている場合には、ポイント取得率が高いと思われます。
私などはせっかちで、ボレーを打つことに集中するあまり、
・スプリットステップを忘れたり、
・スプリットステップのタイミングを失敗したり、
・スプリットステップした後の動きが遅くて、手で打とうとしたりと、
ネット際での動きが良くないことが多いです。(==;
ただ、ネットでの動きの調子がよかったときは、
・体から力が抜けているにもかかわらず、準備は早かった
・スプリットステップ後の、ボールへの詰めが早い
・上半身ではなく、「足で打っていた」 (比喩です)
・相手の動きと、相手の打つコースが見えていた
という気がします。
ではどうすればその状態にもっていけるのか、というのが問題なのですが、
それが分かれば苦労はない訳でして(^^;;
よく「足を動かす」ということを聞きますが、
無駄に動かしても、あまり意味はなく、かえって疲れてしまいます。
なので、私は今のところ、
・一歩目を早く、大きく動かす。
特に、スプリットステップ後の動きは、スプリットステップ前の動きより早く、細かく動く。
・相手と相手の打ったボールに近付くことを考える。
=ボレーのフォームがどうの…とかは考えない
という二点を注意しています。
何かほかにいい注意点はないものでしょうか…
- 事務局に通報しました。
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