おじいちゃんの形見


 


 このペン先、おじいちゃんの形見です。


 


 正確にはおじいちゃんの形見になった壊れた万年筆のペン先です。


 


 21年ぶりに使ってみました。


 


 小学校時代の恩師への手紙と年賀状の宛名書きに使いました。


 


 ちょっと太目の味のある滲み方をします。


 


 これからも人生の節目節目に使って行こうと思います。


 


 おじいちゃんは阪神ファンでした。


 


 36年前の冬至の日、僕が生まれた時


 


 「この子が甲子園に出場するのを観に行くのが楽しみだ」


 


 と語ったそうですが、僕が6歳の時に亡くなってしまいました。


 


 おじいちゃんがもっと長生きしていれば僕は下手でも、背番号に縁がなくても野球をしていたかもしれないなぁ。


 


 今年の4月から仕事でケアマネージャーをするようになってから


 


 「僕は野球部の男子マネージャーをすればよかったのではないか?」


 


 と、ふと思うことがよくあります。


 


 いや、ほとんど毎日そう思います。


 


 自分は野球部に入っても背番号をもらえずに卒部したであろう下手っぴに違いありません。


 


 しかし、なぜマネージャーという道を考えなかったのだろう??


 


 野球が好き。


 


 母校が好き。


 


 仕事や行事の段取りをするのが好き・・・。


 


 だったら、マネージャーを志せばよかったのに・・・。


 


 好きな野球に自分の得意なことで精一杯青春を燃やせたのに・・・。


 


 とにかく、今はケアマネージャー、頑張って行きます。


 



 


 


 


 





















































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