矢野の引退試合はとても考えさせられる試合に…

  • k5
    2010年10月01日 18:07 visibility17336


正直、タイガース球団史に残る試合でした。





…と同時に、本来は野球に「タラレバ」はNGですが、
「詰め将棋」のごとく、プロ野球ファンなら非常に
考えさせられる試合だったと思い、真弓様ファン感情を
抜きにして、「タラレバ」にあえて言及してみたいと思います。









----------------------
【条件】
●チームの功労者である矢野が、9月頭に引退表明。
●当該試合は、公式戦甲子園最終試合。
 球団は矢野の引退試合と位置づける。
●矢野は肘の怪我が癒えない中で久々の一軍登録。
●チームは優勝争いをしていて、1敗もできない。
●相手は最下位横浜。絶対に取りこぼせない。
●先発投手は久保。
-----------------------
【目標】
A) 矢野をどこでどのように美しく出場させるか、
B) 同時にタイガースを勝たせることができるか、
という、ある意味二律背反するジレンマを両方とも
クリアすること。
-----------------------


……根本的に、ギリギリで闘ってるこの時期に
この『目標』設定が難し過ぎるんですが(苦笑)。







































【タラレバ-1】
 矢野を先発出場させ、1イニングで城島に交代する
 という方法で、「矢野出場縛り」をクリアする。



 ⇒・「矢野の美しい登場」という観点からすると、先発が
   下柳だったら成立していた方法だったが、残念ながら
   下柳は不振により二軍(…引退セレモニーにはちゃっかり
   ユニフォーム姿で顔出してたけど(爆))。

   ・先発久保は城島との相性が抜群。
   ・横浜石川は広島梵と盗塁王争い中で、石川は
   遠慮なくガンガン走ってくる可能性大。肘を壊している
   矢野には負担大。
  よって×。








 

【タラレバ-2】
 8回裏2死、ここ数日不振のブラゼルに代打矢野!
 という方法で、「矢野出場縛り」をクリアする。





 ⇒・ブラゼルは当日2安打。元来横浜戦は非常に好相性。
   ・8回裏、阪神は3‐1でリードしていたものの、少しでも
   追加点をとって逃げ切りたい。→2アウトだったので、
   長打が打てる打者に期待したい。
  ブラゼルそのままが妥当。よって×。







【タラレバ-3】
 9回表の最初から、球児&矢野のバッテリーに変更する
 という方法で、「矢野出場縛り」をクリアする。





 ⇒ここはややこしいので、要素を2つに分けます。
  �8回まで好投していた久保から、球児に交代する。
  �球児登場のタイミングで矢野を出場させる。





  �に関して
   もちろん久保続投という選択肢も○だったと思います。
   ただ、他球団ならまだしも、「絶対的守護神」を持つ阪神。
   久保を信用していないわけではなく、必勝パターンの
   継投をしたわけで、それはそれで妥当な采配。
   
  �に関して
   「矢野の美しい登場」、またそれによる球場の盛り上がりを
   考えれば、そういう選択肢もあったかと思いますが、
   ・2点差の9回表、打順上位から回る大事な1イニング(3アウト)
    を、試合勘のない矢野捕手に託すのは危険
   ・2点差とはいえ、9回表は2番は俊足の松本からだったため、
    万が一出塁したら城島の強肩は必要だったこと、
   だというを考え、万全を期して「2アウトになったら交代」を
   選択したに過ぎません。


   もちろん
    9回2死まで久保-城島バッテリーを続け、
    9回2死から球児-矢野バッテリーに交代

   という選択肢もあり、それもまた○だとは思いますが
   (私が監督なら、この選択肢を採ったと思います)、

   但し、球児は回の途中からよりも、回の頭から投げたいタイプ
   なのかもしれないし、今回採った采配が、批判を受けるような
   「間違った采配」ではないことも断言できると思います。










































 




…しかしながら、結果はご存知の通り、




  ●自分の登場曲を矢野のものに変更する演出に走った挙げ句、
   勝手にテンパりモードに突入して自滅した球児(苦笑)。
   
  ●球児の演出に乗ってか、勝手に矢野が出場すると思って
   盛り上がってしまい、緊迫した試合の雰囲気を一気に
   イベントモードにしてしまったファン





   (…現場にいた方々の気持ちは非常に分かりますがね)。





なんて想定外の流れが起こり、




  「自チームのファンが打ってほしいと
  思う時には全く打てないくせに、
  他チームのファンが泣きたくなるような
  場面で必ず一発を放つ村田」ww







に見事に逆転3ラン……(号泣)。





まさかまさかの展開に、矢野の登場シーンを作ることすら
できませんでした。酷な言い方ですが、ある意味どこか、
矢野の悲哀の野球人生を象徴するような結末に…(涙)。








直接的な敗因は、球児の誤算と慢心です。

でもま、昨夜のあの難しい展開の中で、
球児も城島も真弓監督も誰も責められないでしょう。

「オレが監督ならこうしてた」
「私ならこうしてた」
と、酒の肴になるようなネタではありますが(苦笑)、
何が不正解で何が正解とかってレベルではありません。







広沢の解説なんて最低です…(苦笑)。


先に解説したとおり、様々な「縛り」を与えられた中で、
あえて勝負に固執して(…少なくとも昨夜は(笑))妥当な采配をした
真弓監督への批判は、僕は疑問に思います。










とにかく、タイガースは、
タイガース


にとってベストの選択肢の1つを選ぶことができ、
それが結果的に「最悪の結果」だったという「事実」が
残ったというだけです…(涙)。








 



狙った「筋書き」はだいたい崩れる!!



球団の伝統、歴史を考えればすぐ分かることです。


球団史上、これまで二兎追うどころか一兎追う重要な場面ですら、
ことごとく裏切られ続けてきたっていうのに、
こんなガチガチの状況下で二兎を追えるはずがありません(泣爆)。




まさにそれこそが…、


「タイガースクオリティ」
なのですから…(号泣。虎男さん風ww)。











































「覆水盆に返らず」と言いますし、
私は元々終わった試合の戦犯探しはしない主義ではありますが、
それでもあえて展開がこうなった 『 理 由 』 を挙げるとすれば…、




�チームが優勝争いをしている9月3日に、矢野が引退表明を
 したこと(or ないしはせざるを得ない状況に陥ったこと)。


 これは9月3日時点でも日記に記したことでした。




�9月30日の、この大事な試合を「引退試合」にしたこと。


 




…あたりなんでしょうね。


 




でもまぁ、結果は結果。
繰り返しますが、ベストを尽くした上での結果に過ぎません。
非常に難しい試合展開だったことは事実です。











ちなみに、「結果」に対しては、真弓監督が全責任を負うのは
やむを得ないところではあります。それが監督の仕事です。

男気のある真弓監督のことですから、たとえ日本一になったと
しても辞表を出す可能性はあります。

(…逆に、来季も続投して、真弓野球の集大成を魅せるという『責任の取り方』を
選択する可能性もありますが(苦笑))




ただ、昨日の試合を観ていて、






「ファンの望むような采配をしろ!!」
「矢野が9回表はじめから出ていれば『納得した』!」



と『断言する』ファンに対しては一言申し上げたい。
ファンに迎合した采配や選手起用を進めた結果が、
90年代の暗黒時代だったのをお忘れでしょうか?(笑)






野球は筋書きのないドラマです。







筋書き通りの展開を欲するなら、「ミスタールーキー」でも観て泣くか、
徹夜で「プロスピ」か「やきゅつく」でもやって、バーチャルの世界に
ドップリ浸かることをお勧めします(笑)。












 






……と、情や筋書き「 だ け に」 固執するファン、
逆に、非情に勝敗だけを求めるファンにはそういつつも、










昨夜の試合は、「勝負の世界」に「情」を求められ、
それを両立させることが『使命』になっている
タイガースを象徴するようなの試合だったかもしれません。









それを私は否定はしません。
結果的に二兎を追って一兎も得られなくなってしまいましたが、
失敗し続けても、「勝負」と「情・筋書き」の2つを求めてしまうのは、
「浪花節」の好きな関西人気質でしょうし、
それがタイガースの圧倒的人気を支えているのですから。







※逆に身売りが噂される某球団は、チームの貢献者が何のセレモニーもなく
肩たたきにあっているようですが…(苦笑)。


 








つまり、まとめると……、











こういう展開になった、根本の根本にある本当の『 理 由 』は…、












 









�矢野が所属し、我々が好きなその球団が



  『 阪 神 タ イ ガ ー ス 』



  だったから。


 




ということに尽きます……(泣爆)。






タイガースは、ホンマに史上最強の悪女です。





大事な時に、こういう「人生の教訓」になるような
超刺激的な試合
をしてくれます…


 



………しかも、もれなく(泣爆)。


 







でも、





 









こういうことが続くから、
タイガースファンはタイガースファンを
辞められなくなるんですよね…(泣爆)。












最後になりましたが、
矢野選手には感謝の気持ちでいっぱいです。





 



さぁ、今日も試合だ!!!










p.s.
昨夜の試合、かぶき氏によれば…、









矢野のせいでベンチに座り続けて



座骨神経痛になった挙句横浜に逃げ込んだ



 『 野 口 の 呪 い 』



という説が……(ド爆)。


 



         おしまい




































































chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。