【日本S雑感�】 中日vsロッテに興行的期待が出来なかった理由

  • k5
    2010年11月09日 22:01 visibility141


今年の日本シリーズはシリーズ前から異常事態でした。




日本シリーズは、黙ってても視聴率15〜20%以上は確実とされていて、
テレビ局が放映権獲得合戦をする「黄金コンテンツ」でした。

ところが今年はついに一部試合では地上波での放送が組まれないなど、
NPB人気の凋落すらささやかれるような状態になりました。








でもこれは、テレビ局側からしたら仕方のないことです。





NPBが設定する日本シリーズの放映権料は、未だに非常に高額で
あると推測されます。その高さから考えると、最近は費用対効果を
うるさく問われる民放各局だけでなく、同じように
「適切に受信料が使われているか」がうるさく言われるNHKですら、
日本シリーズというコンテンツに対して
「全国ネットでの放映+ある程度の視聴率が見込める」
ということを求めてきます。


そして、これをご覧になれば判るとおり、過去10年の日本シリーズを
遡ってみても、中日が出場する日本シリーズは際立って視聴率が悪いのです。
ちなみに番組提供による広告収入は、主に過去の視聴率データを
参考値にして適正な提供料が決定されることが多いため、
「過去の視聴率が悪い=スポンサー(広告主)に高く売れない」
となってしまいます。


「新庄がいた日ハム」のように、パ・リーグ出場チーム側に何かしらの
話題性があれば別ですが、ロッテにもそこまでの話題がないため、
少なくとも民放テレビ局各社は、今回の日本シリーズのカードに
テレビ局が望むコンテンツパワーは期待できないと考え、
日本シリーズ放映権の買取→放送を見送るのもやむを得ない
かなと思っています。


























そこで・・・、







■何故「中日vsロッテ」の日本シリーズに興行的期待ができなかったのか?(雑感�)






をこの日記で、そして次の日記で、




■それが何故、最終的に
視聴率20%超に至ることができたのか?(雑感�)




を検証していきたいと思います。








 








そもそもなぜ「中日vsロッテ」の日本シリーズに
興行的期待ができなかったのか?





�中日の問題





中日は一言でいうと、


「12球団で最も視聴率の取れない野球をする球団」


と言えると思います。



落合野球を一言で表すと、「勝つ野球」ではなく


「負けない野球」です。





もう少し分かりやすく、かつ若干の私情を挟んで(笑)言うと・・・、







 



「『オレ様より目立つスターは不要!!
 オレ様の奴隷どもがジリジリ相手を追い込んで、
 相手が自滅していくのをベンチでほくそ笑みながら
見るのが、オレ様の一番の楽しみなんだぎゃ〜!!』
という、ドSオチャーイのマスターベーション野球(爆)」





なのです。



※9月下旬のブラゼルのエラーで1-0でサヨナラ勝ちなんて試合は
 オチャーイにとっては昇天モノだったかと…(泣爆)。




このスタイルを、「勝負」において否定するつもりは全くありません。
実際、阪神や読売は、基本的には「負けない野球」ではなく
「勝つ野球」をする球団であるがゆえに(これは人気球団ゆえの
宿命でもありますが)、見事にその罠にハマり、負けを重ねました。






実は岡田前阪神監督も似た考えの持ち主のようですが、
中日の、リスクを侵さず、堅実かつ効率的に勝ち星を重ねるのは、
「勝負」においては非常に理にかなった野球だと思います。




これは、実はビジネスの世界でもそうです。
特に経済状況がジリ貧な昨今、とにかくリスクを回避して
最低限の投資で地道に効率的に稼ぐという風潮が、
どの企業にもあてはまっていると思いますし、経済不況下と
いう時代背景もあって、堅実な経営をしている企業は、
投資家からも歓迎される時代なのです。








まさに、中日の野球のような




「リスクを回避した堅実な野球」



は、今の世の中の流れを象徴しているのです。



・・・ただ、




















「勝負」としての野球ではなく、「興行」としての野球を考えたとき、
本当にそれでいいのか?という疑問が生じます。




中日ファンは何の問題もありません。
どういうかたちであれ、自分の応援するチームが勝ってくれれば
それでいいのですから。






但し、視聴率獲得のためには、大多数である中日ファン以外(笑)を
いかに獲得できるか
が非常に重要になります。





中日ファン以外の野球ファンが、逆風が吹き荒れる中での仕事を終え、





「あ〜、今日も一日疲れたなぁ〜。
 さぁ、仕事を忘れて、ビールでも呑みながら
 野球でも見るか〜!!」






って時に、そんな夢も希望もない厳しい現実社会を想起させるような、
なガチガチ野球
を見たいと思うのでしょうか???




(個人的に、仕事でイヤなことがあったわけではありません(笑))














�ロッテの問題



一方、相対したのはロッテ。



「チームワーク」と、そして「チーム伝統の帳尻魂(笑)」で
日本シリーズまで勝ち上がってきたチームです。



チームの野球スタイルは、良くいえば「変幻自在」、悪く言えば「没個性」。
一応、リーグトップの得点力を挙げ、打線のチームではあるのですが、
「パ・リーグを確実に勝ち抜くほど、他を圧倒的に凌駕するレベル」
ではありませんでした。
※ちなみに中日の投手力は、セ・リーグの中では圧倒的でした。






要するに、「日本シリーズに勝ち上がってきたのは●●がスゴかったから」
と言い切れる「確固たる強さの根拠」というのが、ロッテには
チームワークとか勢いとか威圧感のある応援といった

「掴みどころのないスピリチュアルなもの」

しか残らないわけです。








そんな2チームの勝負ですから、シリーズ前に解説者の
皆さんも口を揃えて「展開は全く予想できない」と言葉を濁し、
直前に行われたドラフト会議で今シーズンのNPBは終了した
かのような印象すら与えてしまいました(笑)。





 




でも、これは仕方のないことです。



「リスク回避の、厳しい世間想起野球」


     vs


「掴みどころのないスピリチュアル野球」



の勝負に、コンテンツとしてどんな 『期待』 や 『夢』 を
求めようというのでしょうか?(笑)





私はそんな理由から、ロッテvs中日の日本シリーズには
まったく興味が持てませんでした。




 





※なお、断っておきますが、興味が持てなかったのは
「私が阪神ファンで、阪神が出場しないから」
という理由では決してありません(笑)。





 



     �へつづく


 



























































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