退部していったメンバーからの嬉しい贈り物

  • 虎男
    2017年04月23日 07:10 visibility460

2日前に5年近く休部扱いをしていた自チームのメンバーから封書での手紙が来た。丁寧な文章で人柄が表れている。元高校球児だけに、上下関係が分かっている。私より9歳年下の彼。人懐こい笑顔がすぐに目に浮かんだ。しかし、手紙の内容は寂しさが含まれていた。職場を変わってから休日が週末にとれなくなり、休部と言う形で籍を残したいと言う事で、彼の人柄や信頼できる性格から休部の許可を与えて、チームの日程、会計報告、イベント開催報告など全てメンバーと言う事で送付をしてきたのだが、この挨拶件退部願いの手紙で「彼のチームに対する愛情と感謝、そして自分とチームのけじめ」を監督である私に知らせて来た。

 

「監督、長い間休部扱いにしていただき本当にありがとうございます。今後、自分の職場での休日を考えた時に

週末に休日が取れる可能性が少ないと言う事で、このままの状態で部に在籍していることは部のメンバーの皆さんや自分にとっても良くないと判断し、けじめをつける意味で退部願いをおねがいします。」と書かれていた。気持ちは十分にわかるし、私も彼と同じ立場でいれば同じ行動と決断をしただろう。そして文末に「もし、良ければ私が使用していた無償貸与のヘルメットを監督に戻させていただくとともに、小数回しか使用していない私のユニフォームパンツをチームに寄付させてください。小包で送らせていただきます。本当に長い間お世話になりました。」と書かれていて、私も彼との楽しかった思い出しか思い浮かばないので、彼の新説として受け入れる事とした。私の方からメールで「退部はしても、別に友人関係が切れるわけじゃあない。今後もうちのチームの応援もしてもらいたいし、時間があれば遊びに来てくれ。そして、近況報告もたまにはお互い交換しよう。いろいろ、どうもありがとう。今後もよろしくお願いします。」と書いて送信した。

 

彼の使っていた両耳付きのヘルメットとユニフォームのロングパンツが送られてきたのが昨日の昼過ぎ。彼の律儀な性格どおりパンツは綺麗に洗濯がしてあり、ビニールの袋の中に丁寧にたたまれて送って来た。ヘルメットも新品のようにきれいに磨かれていたので、今後も次の新入部員でスイッチヒッターがいれば使ってもらえる状態だ。

 

退部と聞けば、皆即「喧嘩別れ」や「問題発生」と考える人たちは少なくない。こうして円満に退部して、友達となってのケースは私の場合すくなくない。退部後に声をかけて「助っ人」として来てくれる元メンバーもいる。ただ、惜しむらくはチームでの正式メンバーの道を続けてもらいたかったなと言う気持ちは私の心の中に少なからずある。でも、これも運命なのだろう。続けられる人とそうでない人が世の中にはいる。そして、続けて行かれる人間であっても明日の自分は見えない。退部者からの贈り物。こんなことをしてもらえる自分は本当に野球をしてきて良かったなぁと思う次第だ。心より感謝である。

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