40歳は草野球をやるのに遅くはない。

  • 虎男
    2017年08月06日 08:33 visibility5370

うちのチームに40歳につい最近なったメンバーがいる。彼以外にも38歳が2人、37さいが一人、32歳が一人といるのだが、これらの選手を見ていて思うのは、けっして40歳が草野球年齢に適してないなんて誰が言うのかってことだ。もちろん、体力的ピークは18歳だと人は言う。それはそれで良いだろう。否定もしなけりゃ、間違っているとも言えない。しかく、40歳の肉体がどれだけ動くものなのか、実際に見て見れば良い。彼らの動きは、本当に「やれる!」と感じるものだ。

 

昨日の試合後の帰りに帰り道の方向が似通っている2人のメンバーと一緒に車で帰る道すがら、腹が減ったので途中にあるラーメン屋に寄った。その時の会話の中で、私はこう話した。「私がチームを作ったのが44歳。色々なことが今までにあった。しかし、もしチームを作って活動をしなかった人生を選んでいたら、これだけ多くの人たちと出会ってなかったはず。そして多くの人たちから、野球と言う幸せを一緒に共有することは無かっただろう。プロだとか他人様がやっている野球を見ていたはず。だけど、ボールの感触を味わいたいがために「プレーする野球」に戻ってきたことは正解だった。もちろん、良いことばかりがあったわけじゃあない。悔しくて眠れない日や、スケジュールがうまく調整できずに、メンバーに対して申し訳ないと思ったことがなんどもあった。そして、人数の集まらない「暗黒時代」もあったけど、私の基本は活動を休まないってことだから、それがチームが生き延びた基本だったと思う。40代のみんなに言いたいのは、40代は体的には「自分の自由に動かせる最終章」に入ったのだろうけど、この時代が一番、野球を楽しめる時代だと思う。なぜなら、客観視ができるようになるからで、自分の事も含めた他の人のプレーに対しても、落ち着いて客観的に見られる世代になっているってことだ。50代になると、それが難しくなってくる。特に自分の肉体の動かし方に対して、頭で理想は描けるのだが、そのとおりに体は動いてくれない。そして、動かないからだだけではなく、視力の低下、反射神経の鈍り、回復力の低下、瞬発力、持続力、肩、腰、足のいずれも力が落ちてしまって、補うには普段の努力がかかせなくなってくる。だから、40になる前に草野球チームに入る決断はものすごく正しいことだと感じるんだよ。」

 

誰もが永遠の肉体などは持っていないわけで、年齢に勝てる人間なんていやしない。40歳で草野球をやろうか、やるのをやめておこうか悩んでいる人たちに言いたい。自問してみろと。迷っているのであれば、そこでの自問は「俺は野球が好きなのか。好きじゃあないのか。」って一問しかない。理由は、それ以外の質問を自分にしたところで、答えがでるわけじゃあない。チームをどれだけ沢山見に行ったところで、時間はどんどん過ぎて行く。時間が過ぎて行くことは、自分の肉体の老化をどんどん放置して、そして悩んで迷っている間に、同年代の他の人たちは野球を楽しみ、そして思い出を積み重ねて行くのだ。

 

 

私が30代の頃、会社の中の同僚で同い年の男性と酒を飲みに行く機会があり、その時に彼が切り出した言葉を思い出す。「こうして、社会人になってから友達と言える人間なんて一人も作れたことがない。この国では、友達って学生の時だけしか作れないですよね。」いまだに彼がこういったのを覚えている。こういう気持ちがある人達って、この国には山ほどいるのではないだろうか。では、友達の定義ってなんだと聞きたかった。私は、その頃は単なる飲んだうえでの酔い話の一つだとしか受け止めてはいなかったが、今になって彼の言葉を考えると、友達とは同じ志を共有できる人間であり、そして一緒に物事を作り上げる人間たちであること。そして、自分の休暇の日に「その人と一緒に趣味の時間を持ちたい」って思えることが、本当の友達ではないだろうか。学生時代の友達には、損得勘定は無い。しかし、大人になってからできた友達は、ある意味「忙しい日常」からの脱却、忘忙のための至福の時間を共有できる友人であるわけで、大人になってからの友人たちの方がどれだけ大切か。比較にならないほど、感謝してもしきれないほどの人たちである。

 

私は野球に関しての話は迷わない。理由は、野球以上に好きな者がないからだ。今の私にとって野球での友達ばかりが私の周りにいて、彼らの話が楽しくて仕方がない。私と言う野球バカに、楽しそうに一緒に野球をやってくれるチームメンバーと対戦をしてくださる相手チームさんの皆さん。感謝感謝である。この感謝の先には夢がいっぱい詰まっているって事で、私の野球の夢は終わらない。皆さん、これからも、野球でよろしくお願いします。

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