月とすっぽん
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虎男
2018年05月14日 11:41 visibility286
うちのチームは40代の人間中心でやっている。ほとんどが高校時代の野球部経験者が多い。しかし、弱い。
だが、先日の試合のビデオと、メンバー達との試合後の会話であたらめて考える事と、発券があったことを期しておきたい。それは、部活経験の有無がシチュエーションを見ているか、いないかがはっきり違いが出ることだ。
その差はものすごく大きい。どう大きいかはこれから説明する。
その試合の私の初打席。私は今シーズン二本目のクリーンヒットを相手投手の「置きに来た外角ストレート」をレフトへ痛打した。この時は一塁へ到達して二塁も伺おうかと言う姿勢をとったほどだ。さあ、ここからがブログのタイトルに振れる話になる。次打者は、部活未経験ではあるが、足があり、そして身体能力がものすごく高い1番打者に指名したK君。彼の「打者を置いての考え方」を知るには絶好のシチュエーションである。彼の3球目に私は走った。今シーズン初盗塁である。結果はセーフだが、私の足を考えたら、無理をする必要は無かったかもしれない。しかし、2点をリードされていたので、チームの士気を高めるためには最年長者である私の「あのオッサンですら、頑張っているのに俺らがやらずにどうする。」の気持ちに火をつけたい一心で行った盗塁である。こうなると二塁打と同じ結果になるわけで、スコアリングポジションにおいてK君はどういうバッティングをしてくれるのかも見どころになった。
彼は二塁手へのフライになった。これをとやかく言うことは無い。しかし、できればゴロを打つことを心がけて欲しかった。そうすれば一死三塁と言う形で次打者が外野犠牲フライで1点を取ると言う形に持ち込めたのだ。この「ランナーを次の塁に送る」と言う形を考えての打撃ができるのが、野球部経験者である。次打者は左のO君、年も私の次に高年齢になるが、このシチュエーションでカウントが追い込まれてしまってからの「セカンドゴロ」はものすごく意味のあるセカンドゴロであることがわかる。このセカンドゴロを評価できない人は部活未経験者だろう。このセカンドゴロはカウントが追い込まれてしまって、投じられたボールがストライクゾーンでありながらも打者の苦手なコースに来たこと。そのボールを見逃せば「ただの三振」で終わって二死二塁となってしまう。相手の思う壺である。しかし、彼の打撃は、なんとか二塁ランナーを進めようとした意図が十分伝わって来る「窮屈に打ったながらも、右方向へ転がしたゴロ」である。このゴロのおかげで、二塁ランナーの私は三塁へ進塁が可能となった。投手側の心理であれば、二死二塁にしておくのと、二死三塁ではプレッシャーのかかり方が違ってくる。三塁にランナーがいることで、右投手だったから、セットポジションで正面に走者の動きが気になる。しかも、走者の足が遅いと思いながらも、無死でヒット出塁後に二盗を決められた相手が三塁まで到達しているのは警戒せざるを得ない。すなわち「足を気にしないわけがない」と言うことだ。しかも打順が三番打者に回ってきている。私は三塁ランナーになりながらも、このシチュエーションで私の次の打者が右方向の内野ゴロを打っていたら、一死三塁でのシーンを「死んだ子の年を数えるがごとく」頭の中に浮かべていた。しかし、三番打者が絶不調だったため三振で万事休すだったのだが、二死三塁では外野犠牲フライもありえないし、スクイズもできないわけで、やはりここで部活経験の有無が出てきたように感じてならない。
確かに、相手投手は良かった。しかしながら良い投手と当たった時ほど、この投手を揺さぶるのはどうすればよいのかを考えた攻め方をしなければならない。それが強いチームなのである。投手の心理は微妙だ。ランナーを出してからの投球ががらっと変わる投手は攻略しやすい。ボール球が増えたりすればなおさらである。さらにゴロを打つ意味を考えると、いかにゴロを打ってスコアリングポジションにいるランナーを進めるかを教えているかが点が取れるチームか、無得点になってしまうかの大きな境目であること。ランナーを進塁させるための「アシスト」としての「ゴロ打ち」の凄さは、野球の流れを変えるものであるし、それを意図的にやれるのは部活で監督の意図を組み「最低限の仕事」を自分がこのシチュエーションでどうすればよいかを「チーム単位」で考えている証拠でもある。これがわかっていて野球をしているのと、まったく自分の打撃だけしか考えないで打席に入っているのでは「月とすっぽん」ほどの違いがあると言える。考えさせられた次第だ。
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