続いて息子の試合のレポートだ
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よし
2010年05月03日 22:39 visibility70
▼今日は、さいたま市のダブルスの大会で、朝から堀崎コートまで出かけていく。
もっとも、今日試合があるのは僕ではない。
息子と、息子の友人のO内くんとがペアを組んだ試合があるのだ。
この2人は、中学で軟式テニスのペアを組んでいたのだけれど、それっきりふたりでダブルスをやったことはなく、今日はおよそ6〜7年ぶりにペアを組んだ試合となる。
あきれかえったことに、2人での練習もまったくしていない。
つまり、今日の試合は、ほとんど即席のペアみたいなものなのである。
それどころか、息子はほとんどテニスをしていない。たまに僕がコートをとれた時の試合に参加するのと、昨日の午前中に4時間ほど僕たちの練習会に参加したぐらいなのだ。
O内くんはO内くんで、ラケットは1本しか持っていない。その1本に張ってあったガットは、昨夜、スクールの試合で切ってしまい、いつも自分が使っているガットとはまったく違うガットをとりあえず張ってもらったというものなのだ。
完全にテニスをなめきっている。
たとえCクラスとはいえ、テニスはそんなに甘いものじゃない。
少しは、痛い目にあうがいい!
▼会場に朝いちで辿り着いて受付をすると、その時点で初戦のデフォが判明。なんと、朝の8時20分で初戦突破が決定してしまったのである。
実はうちの息子は、デフォを呼ぶ男なのである。
去年のさいたま市のシングルスでは、初戦がデフォ、2回戦がデフォで、何もしないまま3回戦に進出してしまったのである。この僕は、その3回戦まで進むのに、どれだけ苦労したことか…。
それでも、まったく待たずに2回戦が始まる。
ふたりとも超スロースターターなので最初のゲームをあっさり落としてしまうが、その後は完全に一方的な展開で相手を下してしまう。
相手のペアが可哀想になるような展開だ。
ボールのスピードがまったく違う。
そもそも、Cクラスというのは、そういうスピードボールには慣れていない年輩の参加者がほとんどなのだ。元気一杯の大学生のペアが出てくるというのは、ほとんど反則のようなものなのだ。
でも、この2人でダブルスの大会にでるのは初めてなのだし、そもそも息子はほとんどテニスをしていないのだから、Cクラスから出るしかないしなあ。
試合結果を書いた用紙を受付に持っていくと、隣りのブロックが全員デフォで、3回戦突破を知らされてしまう。
繰り返す。うちの息子は、デフォを呼ぶ男なのである。
なんとなんと、ひとつ勝っただけで、ベスト4に入ってしまったのだ。
呆れたことに、次はもう準決勝なのである。
そんなの、あり?
▼さすがに今度は延々と待たされて、ようやく準決勝が始まる。
相手はここまで勝ち上がってきたペアなのだから、下手な訳がない。
しかし、まったく試合にならなかった。
勢いに乗った息子とO内くんのペアが一方的に相手を下して6−0のストレート勝ち。
試合が終わったところで、相手ペアから「君たちがCクラスだなんて、反則だよ…」とぼやかれたらしい。
確かに、試合を見てしまうと、反則以外の何者でもなかった。
▼そして、決勝戦。
相手は、ものすごいフラットサーブを打つ攻撃的なプレイヤーと、とってもきれいなフォームでミスの少ない試合をするプレイヤーの2人組。
これは苦戦しそうだ。
O内くんのお母さんと、むちゃくちゃ歳の離れた小学校低学年の妹が応援に駆けつける。
お兄ちゃんがちゃんと腰を落とさないでボールを打ったり、ぼそぼそとコールをすることを知っている小さなコーチの叱声が飛ぶ。
「ヒロ、ちゃんと膝を落とせ! ヒロ、大きな声を出せ!」
この小さな妹は、O内くんのことを「ヒロ」と呼び捨てにしている。まわりのみんなが「ヒロ」と呼ぶので、そのまま自分も「ヒロ」と呼ぶようになってしまったものらしい。
トスをしてサービスをとられた2人は、その応援が恥ずかしいというだけの理由で向こう側のサイドを選択(笑)
しかし、そのコートの向こう側に向かって小さなコーチの声が響く。
「ヒロ、ガンバレ! ヨッシー、ガンバレ!」
O内くんはこれを無視。うちの息子はネットの向こうから「おう!」とラケットを振り上げる。
試合はまたしても息子たちの一方的な攻撃で幕を上げ、一気に5−0に持っていく。
O内くんの強烈なストローク(絶対にアウトすると思って見送っても、地面に突き刺さるように落ちてライン内に入るという場面が何度も繰り返された)、息子の強烈なスピンサーブ(あの速さは、Cクラスではほとんど対応できないだろう)が、かたはしからポイントを稼いでいく。
ところが、ここから2人は「コースを狙ってポイントをとってみようぜ」と、作戦を変えてしまう。スピードでポイントをとるのとは違うことをしてみたかったらしい。ほんと、こいつらテニスをなめている。
息子のサービスだったのだけれど、中途半端なスピードのボールが相手につかまり、ポイントを奪われデュース。そこから、1ポイントとっても次に中途半端なボールでポイントを取り返され、アドバンテージをとられても次に強烈なサービスでポイントを奪い返しという展開を繰り返し、何度もデュースを繰り返したあげくにダブルフォールトで1ゲームを落としてしまう。
そのあとも似たような展開が続き、相手が3ゲームを連取。
相手ペアは流れを引き寄せて「よし、いけるぞ!」と声を上げているが、続くゲームでコースを狙う息子たちにポイントを奪われてゲームセット。
▼まったくペアの練習をしていない2人があっさりと優勝してしまう。
実に複雑な気分だ。
父親としては嬉しいけれど、いまださいたま市のダブルスで1勝もあげていないプレイヤーとしてはすっごく悔しい。
しかも、自分ならあれしきのサービスは打ち返せるという自信があるだけに、「なんでみんな、そんなあっさり負けちゃうんだよ」という歯がゆさもあったりする。
自分の試合はまだ2週間先なのだけれど、自分は勝ってもせいぜいが3回戦だろうなと思っているので、それがまた悔しい。
来年の2月あたりに、各ブロックの優勝者と準優勝者を集めた大会があるのだという。
そこでどこまで活躍してくれるのか楽しみではあるのだけれど、そうそう甘くもないだろうなとも思っている。
というか、そんなに甘かったら困るだろ!
そして、O内くん、頼むからそれまでにラケットをもう1本買ってくれ!
- 事務局に通報しました。
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