俺から見たアトレティコ・マドリード対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第28節、アトレティコ・マドリード対バルセロナです。

 

バルサはデ・ヨングが試合直前に欠場が決定。ダブルボランチはカサドとペドリで臨みました。

 

前半

1分、左サイドのレイニルドが右サイドに大きくサイドチェンジ。グリーズマンが受けてニアへスルーパス。走り込んだジュリアーノ・シメオネがシュートも枠の上に外れます。

 

両チームともに球際は厳しくいきますが、時間の経過と共にアトレティコの4-4-2の守備ブロックが下がり、ペナルティエリアの手前を固めます。

 

バルサがポゼッションを高めつつ押し込み、アトレティコはロングカウンター狙いの構図になります。

 

4分、右で受けたヤマルが戻りながらカットインして右ハーフスペースのダニ・オルモにパス。ダニ・オルモは一瞬タメて前方に走り込んだヤマルにリターンパス。ヤマルがフリーで受けてファーサイドにシュート。オブラクは反応できませんでしたが、わずかに枠の左。

 

あれだけ狭いスペースでヤマルとダニ・オルモの連携は圧巻としか言いようがありません。入っていればゴラッソでした。

 

アトレティコはバルサ陣内のペナルティエリア付近ではハイプレスも使用。さらにシュートで終わる意識が高く見られます。

 

13分、右サイドからヤマルがカットインして中央のダニ・オルモにパス。ダニ・オルモは右のクンデにパス。クンデはファーサイドへクロス。レバンドフスキがヘッドで合わせますが体が伸び切りボールは上へ。オブラクがキャッチします。

 

21分、アトレティコの速攻。左ハーフスペースでリーノが受けて前方にスルーパス。中央から走り込んだジュリアーノ・シメオネが受けてシュート。シュチェスニーがファインセーブ。ただ、ジュリアーノ・シメオネはオフサイドでした。

 

バルサが押し気味に試合を進めますが、アトレティコは中央を固めてシュートまでいかせません。

 

43分、ペドリが中央でボールを受けてバイタルエリアに向けてドリブルで加速。アトレティコ守備陣がペドリに対応しようとアクションを起こすとペドリは左ハーフスペースのレバンドフスキの足元に鋭いパスを通します。レバンドフスキはトラップで縦に抜け出しシュート。バーをかすめて枠の上に外れます。

 

直後のゴールキック。オブラクが左へ大きくフィード。リーノがヘッドでフリックし、走り込んだグリーズマンがGKとDFの間にダイレクトでクロス。ファーサイドに走り込んだジュリアーノ・シメオネがダイレクトで中に折り返し、アルバレスがダイレクトシュート。ゴール前で振られたシュチェスニーは追いつけず、ゴール左に決まります。

 

アトレティコがダイレクトプレーのみでロングカウンターから先制点を奪い、前半終了。アトレティコが1-0とリードして折り返します。

 

後半

47分、アトレティコを押し込み、左ハーフスペースでペドリからボールを受けたヤマルが中央のダニ・オルモとワン・ツーで崩しにかかりシュート。わずかに枠の左。

 

前半同様、押し込むバルサと守備を固めるアトレティコで構図は変わりません。ただ、より一層バルサは中央をこじ開けようとし、アトレティコは必死に中央を固めて鋭いカウンターを狙いますが、バルサの守備陣が何とかカウンターを食い止めます。シュートまで行くシーンは少ないですが、気を抜くとやられる息をのむような展開が続きます。

 

55過ぎ、バルサが楔を入れられるようになってきます。

 

69分、アトレティコの速攻。アトレティコのロングカウンターは潰されますが、左サイドハーフウェーラインでグリーズマンがボールキープして後方に落とします。そのボールをバリオスが左サイドへフィード。ギャラガーがフリーで抜け出し、シュチェスニーをつり出してから余裕をもって中央のセルロートにパス。フリーのセルロートはゴール右へ流し込みます。

 

一連のプレーの前にペドリの浮き球のパスがデ・パウルの手に当たっていたことをバルサは指摘しますが、主審の判定はゴール。アトレティコが2-0とリードを広げます。

 

直後のキックオフからバルサは徐々にアトレティコ陣内に進入。イニゴ・マルティネスが奪われそうになったボールを奪い返して、フリーで左ハーフスペースバイタルエリアに進入。イニゴ・マルティネスは左サイドにパスするようなそぶりを見せて中央のレバンドフスキにクロス。レバンドフスキは胸トラップで左に持ち出して左足シュート。ゴール右へ決めます。

 

バルサが先ほどの失点を一掃するかの如くすぐさま1点を返します。

 

75分、アトレティコを押し込んだバルサは左、中央、右へとボールを回してクンデが右ハーフスペースのヤマルにパス。ヤマルはダイレクトシュートもオブラクがキャッチ。

 

77分、左サイドでラフィーニャが受けてニアへ鋭いクロス。レバンドフスキが空けたスペースにファーサイドから走り込んだフェラン・トーレスがヘッド。上手くコースを変えてニアへ決めます。

 

バルサがついに同点に追いつきます。

 

86分、ペドリが中央から前方のレバンドフスキに楔を入れます。レバンドフスキは背中でヒメネスを押さえて時計回りにターンしてシュート。枠の上に外れます。

 

91分、アトレティコを押し込み守備ブロックの外でパスを回してDFのずれを作ったバルサは右のヤマルにボールを入れます。湯錆びられて一瞬反応が遅れたギャラガーの逆を取ったヤマルが中に持ち出しファーサイドへシュート。ボールはレイニルドに当たってゴール左に決まります。

 

ヤマルの値千金の勝ち越しゴールが決まります。

 

97分、アトレティコは自陣深くでボールを奪い、ペナルティエリアの外中央に展開。右からラフィーニャが猛然とプレスをかけます。バリオスがボールコントロールをミスして、すかさずフェラン・トーレスがカット。フェラン・トーレスは左に流れたラフィーニャへのパスをちらつかせて中に持ち出しシュート。ゴール右に決めます。

 

バルサが4-2として試合終了。バルサが首位を奪還しました。

 

気になったプレーヤー

アトレティコ・マドリード

#19アルバレス

技術も高く、ゴールへの嗅覚も素晴らしい。アトレティコに来てさらにレベルアップした印象です。

 

#9セルロート

途中出場からゴールを決める。アトレティコのスーパーサブは今日も活躍。

 

#22ジュリアーノ・シメオネ

見るたびにたくましさが増し、チョリスモ(堅守速攻)を体現している。実子でなくとも文句なしにスタメンに名を連ねるだけの実力をつけてきた。もちろん、シメオネ監督が実子だからといって起用する人間性ではないのですが。

 

バルセロナ

#19ヤマル

バルサのアタッキングサードでの仕掛け人。後半半ばにオブラクにキャッチされたシュートを見せといて、逆転ゴールのファーサイドへのシュートがあるように思える。1試合を通じて様々な手を使って攻めているように見える。

 

#9レバンドフスキ

反撃の狼煙を上げる1点はとても貴重だった。FWとして見習いたいシュートへのもっていき方だった。

 

#7フェラン・トーレス

途中出場で2ゴール。同点ゴールは朝から思わず叫んでしまったぐらいゴラッソだった。

 

#8ペドリ

隙を見つけて楔を入れる。無理はしないけど、隙は逃さない姿勢が素晴らしい。

 

総括

アトレティコ・マドリード

狙い通りの試合展開で2点のリードを奪ったが、直後の失点が悔やまれる。イニゴ・マルティネスがハーフスペースを抜けてきた意外性に対処できなかったミスが大きかった。また、バルサより1日休みが少なく、レアルと120分戦ったのでコンディションの差もあったが、やれることはやりきったと思う。代表戦後に向けてチームをリフレッシュさせたい。

 

バルセロナ

前回の対戦では勝ちを目指して後半アディッショナルタイムに失点して敗北したが、今回は逆のパターンで勝利。レバンドフスキの1点が大きかったが、1点ビハインドの間もパスを回してアトレティコの守備陣を走らせたチーム戦術の徹底も得点に寄与している。チームとしてどのように戦うかが前回の対戦に比べてしっかり意思統一ができていたように思える。チームの完成度を上げつつ、代表戦後もいい流れを継続したい。

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