
俺から見たインテル対バルセロナ
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ゆーすけ
2025年05月07日 22:20 visibility42
チャンピオンズリーグ準決勝セカンド・レグ、インテル対バルセロナです。
バルサは右SBにエリック・ガルシア、左SBにジェラール・マルティンを起用。それ以外はファースト・レグと同じメンバーで臨みました。
前半
序盤からインテルは前からのプレスを仕掛けてきます。サンシーロの芝が長く刈られているようでパススピードが出ないように見えます。
中盤での潰し合いになります。特にバルサから見て左サイドのライン際の攻防が目につきます。
14分、左ハーフスペースでヤマルがボールを受けて縦にドリブルしてカットインからシュート。ゾマーが正面でキャッチ。
15分、ペナルティエリアを出た辺り左ハーフスペースでテュラムがボールを受けて中に持ち出しシュートも蹴りそこない、枠の左に外れます。
16分、インテルの速攻。自陣深く左ハーフスペースでバストーニがディマルコとのワン・ツーでプレスを回避して持ち上がり左に開いたムヒタリアンにスルーパス。ムヒタリアンはドリブルからDFとGKの間にクロス。イニゴ・マルティネスがニアで何とかクリア。
20分、インテルは右サイドの高い位置でパスを回してダンフリースがループパス。バレッラが右ハーフスペースを抜け出しカバーに入ったイニゴ・マルティネスをリフトでかわしてシュート。シュチェスニーが上にはじいてキャッチします。
同じく20分、インテルは前からプレスをかけてバルサ陣内中央でダニ・オルモからボールを奪い、ディマルコがスルーパス。ダンフリースが右ハーフスペースを抜け出し、シュチェスニーが飛び出します。ダンフリースは左ハーフスペースに走り込んだラウタロ・マルティネスにパス。フリーのラウタロ・マルティネスが冷静に蹴り込みます。
セカンド・レグもインテルが先制します。この1点でインテルは前からのプレスを止め、5-3-2の守備ブロックを作りDFラインをペナルティエリアの外まで下げます。明らかなカウンター狙いにシフトします。
24分、ペドリが中央でボールカットして右ハーフスペースのエリック・ガルシアとのワン・ツーで右ポケットに進入。ペドリはバストーニと1対1になり縦に持ち出しクロス。ダニ・オルモがニアに走り込みシュートもアチェルビがブロック。こぼれ球をダニ・オルモがつめますが枠の左。
アチェルビがブロックした際に腕にボールが当たっており、VARが介入しましたがノーファールでした。
27分、バルサのカウンター。自陣右サイドからヤマルが右ハーフスペースへフィード。ダニ・オルモが抜け出しますが、インテルDFにディレイされ、もたつきながらもシュート。アチェルビに当たり枠の左。
33分、右サイドでヤマルがドリブルで深くまで進入して後方のエリック・ガルシアに戻します。エリック・ガルシアはダイレクトでクロス。ファーサイドでフェラン・トーレスがビセックに抑えられながらもシュート。枠の左に外れます。
35分、ハーフウェーライン付近でラウタロ・マルティネスからボールを奪ったバルサの速攻。ペドリが左ハーフスペースをドリブルで持ち上がり、中央のダニ・オルモにパス。ダニ・オルモはDFを引き付けて右ハーフスペースのヤマルにパス。ヤマルは縦に抜け出しクロス。中央のフェラン・トーレスには合わず。
37分、インテルが右サイド高い位置からのスローイン。バルサDFにはね返されますがムヒタリアンがダイレクトボレー。わずかに枠の左に外れます。
40分、インテルが右サイド高い位置でスローイン。テュラムがヘッドで流しますがクバルシが足を出してクリア。クリアボールは小さく、チャルハノールがシュートも枠の右。
41分、中盤でインテルがボールを奪い速攻。バレッラが左ハーフスペースへスルーパス。抜け出したラウタロ・マルティネスに対してクバルシがスライディング。VAR、オンフィールドレビューを経てインテルがP.K.獲得。チャルハノールがゴール左下に決めます。
インテルが2-0とリードを広げます。
後半
バルサ、インテルともに交代はなし。バルサが攻める、インテルはカウンター狙いは変わりません。
49分、ペナルティエリアの中に進入したヤマルに対してバストーニが後方からヤマルの肩に手をかけて倒します。しかし、笛は鳴りません。
51分、インテルが右からフリーキック。アチェルビが抜け出し、ゴール左に流し込みますがオフサイド。
53分、バルサはインテルを押し込み、中央のペドリが左のジェラール・マルティンに展開。ジェラール・マルティンはグラウンダーのクロスを狙いますがDFがブロックし、ボールは再びジェラール・マルティンのもとへ。ジェラール・マルティンは過ぎにファーサイドへクロス。エリック・ガルシアがボレーで合わせてゴール左上に突き刺します。
バルサが1点を返します。
55分、インテルは左サイド高い位置でスローイン。テュラムが落としてバレッラがミドルシュート。シュチェスニーがセーブ。
56分、バルサがインテルのコーナーキックをはね返しロングカウンター。ペナルティエリアの外右ハーフスペースでボールを受けたヤマルが、左ハーフスペース前方にパス。走り込んだジェラール・マルティンが受けてドリブルで持ち上がり、3対2の局面を作ります。ジェラール・マルティンは右ハーフスペースを上がってきたエリック・ガルシアへパス。エリック・ガルシアは中央のペドリに戻します。インテルDFが中央に集まり、ペドリは左ハーフスペースのジェラール・マルティンへパス。ジェラール・マルティンはDFの間を抜くスルーパスを右ハーフスペースに通します。フリーで走り込んだエリック・ガルシアがダイレクトシュート。しかし、ゾマーがスーパーセーブ。
バルサは絶好機を逃します。
59分、バルサはフリーキックからの波状攻撃。左ハーフスペースでボールを受けたジェラール・マルティンがアーリークロス。ファーサイドに走り込んだダニ・オルモがダイビングヘッドでゴール左に突き刺します。
バルサがついに同点に追いつきます。インテルの中盤の足が止まってきて、バルサの攻勢がさらに強まります。
67分、インテル陣内でインテルのバックパスミスを右ハーフスペースにいたヤマルが反応してボールに突進。ムヒタリアンが慌ててスライディングを仕掛けて倒します。主審はP.K.の判定をしますがVARが介入し、ペナルティエリアの外からフリーキックに変更。ラフィーニャが中央にパスを出し、ダニ・オルモがダイレクトで落とし、ヤマルがミドルシュート。壁の横で目隠し役をしていたデ・ヨングに当たり、枠の上に外れます。
76分、右サイドからヤマルが自陣に戻りながらカットインしてファーサイドへミドルシュート。ゾマーがファインセーブ。
バルサの運動量も落ちてきました。
87分、右サイドからヤマルが仕掛けますがボールを奪われます。しかし、バルサはすぐさまハイプレスをかけて奪い返し、中央のペドリが左ハーフスペースのラフィーニャへパス。ラフィーニャはトラップから強烈なシュート。ゾマーが正面ではね返し、跳ね返ってきたボールをラフィーニャが右足シュート。地を這うシュートはゴール右下に決まります。
バルサがついに勝ち越します。
92分、バルサのカウンター。右ハーフスペースからヤマルがミドルシュート。右ポストに正面から当たり嫌われます。
同じく92分、インテルは右サイドにボールを展開。奪われそうになりながらも粘ってキープし、ダンフリースがクロスを入れます。前残りしていたアチェルビがニアで合わせてゴール右隅に決めます。
インテルが土壇場で同点に追いつきます。
95分、バルサの速攻。中央のラフィーニャが右ハーフスペースへスルーパス。ヤマルが走り込みDFに寄せられながらもトゥキックシュート。ゾマーが正面でセーブ。
3-3で後半も終了。トータルスコア6-6で延長戦に入ります。
延長前半
両チーム疲労の色が濃く、最後の力を振り絞っています。
98分、右サイドに出たロングボールをテュラムがキープ。テュラムはサイドに逃げてから強引に突破し、サイドをえぐってクロス。ニアでタレミが落とし、フラッテージが受けてシュートフェイントでクバルシの足を止めてファーサイドへシュート。足を出したクバルシの上を抜けてゴール左へ吸い込まれます。
インテルが勝ち越します。
1点を追うバルサでしたが、延長前半は決定機を作れません。
延長後半
106分、右サイドをヤマルが縦に突破しゴールライン際からクロス。パウ・ビクトルがゾマーの近くでジャンプし、ゾマーは触れず。レバンドフスキがダルミアンと競り合いながらヘッドも体勢を崩されてボールは枠の上。
108分、ゴールキックから左サイドでキープしたインテルは中央に楔を入れてテュラムが落とし、タレミが左に展開。フリーになったフラッテージがシュートもシュチェスニーがファインセーブ。
113分、バルサのカウンター。自陣深いところからジェラール・マルティンが左ハーフスペースへフィード。下がって受けたレバンドフスキが中に入って受けて右ハーフスペースのラフィーニャへパス。ラフィーニャは右サイドへスルーパス。ヤマルが走り込みアウグストと1対1になりカットインからシュート。ゾマーが右手一本でファインセーブ。
115分、インテルを押し込み、デ・ヨングが右からクロス。タレミの手に当たり、右ハーフスペースにこぼれたボールがヤマルの前へ。ヤマルは右足シュートもゾマーがはじき、こぼれ球にレバンドフスキが頭で反応し合わせますが枠の上。
4-3で試合終了。
インテルがトータルスコア7-6で勝利し、決勝に駒を進めました。
気になったプレーヤー
#9テュラム
開始直後から走り方に違和感を覚えたがフル出場。ターゲットマンとして勝利に貢献。
#1ゾマー
この試合で文句なしのMOM。ゾマーがいなかったらバルサが勝利していました。
#2ダンフリース
準決勝のキーマン且つラッキーボーイ。2アシストで勝利に貢献。
バルセロナ
#19ヤマル
ダンフリースがラッキーボーイなら、ヤマルは運に見放されていた。2戦でバー、ポスト直撃が3回。惜しくもP.K.を取ってもらえないシーンもあった。それでもポテンシャルの高さは見せつけてゴラッソも決めた。この経験を週末のクラシコ、今後のキャリアに活かしたい。
#35ジェラール・マルティン
準決勝の経験で大きく成長した。バルデのような突破力はなくてもクロスで得点に貢献できたことは大きな自信になった。
#24エリック・ガルシア
クンデの代わりが務まることはリーガでも見せていた。ジェラール・マルティン同様、大きく成長している。レアル・ソシエダに移籍の話も出ているが、ぜひバルサに残ってほしい。今のパフォーマンスならボランチ、SB,CBの一番手ではなくても活躍の場は大いにある。近年サッカー界の試合数増加を考えれば、絶対に放出してはいけない選手の一人だと思う。
#9レバンドフスキ
復帰したのは喜ばしいがコンディションが整っているとは言い難かった。レバンドフスキには大変失礼だが、逃げ切りを図る際に士気を上げるために投入されたような側面もありそう。コンディションを整えてクラシコに臨んでほしい。
#11ラフィーニャ
勝ち越しゴールは見事。試合終了まで全力でプレー姿は見ていて素晴らしいし、味方への鼓舞にもつながる。
#20ダニ・オルモ
ボールを奪われ先制点を献上する。あの場面は完全にインテル中盤に狙われていたので、周囲の選手のコーチングがほしかった。同点ゴールはお見事でした。
総括
インテル
2得点までは想定内だったが、引きすぎたことでバルサに3失点する。土壇場で追いつき、延長で勝ち越せたのはラッキーな部分があるが、最後までゲームをあきらめない姿勢が結果を呼び込んだのだと思う。2試合とも見ごたえのあるゲームを魅せてくれてありがとうという気持ちです。
バルセロナ
所々でミスが出てゴールを奪われる。経験の差と一言で片づけることもできるが、ちょっとしたコーチングや絶対にサイドを突破させない(相手に崩させない)という姿勢が大切なのだと思う。そこで思い出すのは闘将プジョル。何点差で勝っていても妥協はしない、隙は見せない強さが今後のバルサに求められているのだと思う。基本戦術はきっちりとできているし、それだけのポテンシャルがあるのだからあとは細部までこだわってプレーすることだけだと思う。インテル側の総括でも書きましたが、2試合とも見ごたえ十分のバルサらしい戦いを見せてくれてありがとう。週末のクラシコに向けてメンタル、コンディションを整えて気持ちよく勝利したいです。
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- 事務局に通報しました。
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