俺から見たアスレティック・ビルバオ対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第38節、アスレティック・ビルバオ対バルセロナです。

 

バルサはGKにペーニャ、左SBにバルデ、CBはクバルシとアラウホ、右SBにエリック・ガルシア、ボランチにガビとペドリトップ下にフェルミン・ロペス、右WGにヤマル、左WGにラフィーニャ、CFはレバンドフスキを起用しました。

 

前半

ビルバオは4-2-3-1の守備ブロックを作り、ボールへの鋭い寄せとハイプレスでバルサのパス回しを止めにかかります。

 

序盤はビルバオが主導権を握ります。

 

4分、右で素早くパスを回して、右のデ・マルコスが右ハーフスペースへスルーパス。ベレンゲルが走り込みダイレクトクロス。ファーサイドでエリック・ガルシアの前に走り込んだウナイ・ゴメスがヘッドで叩き込みます。

 

しかし、ベレンゲルがオフサイドでした。

 

7分、左サイドでサイドチェンジを受けたニコ・ウィリアムズがカットイン。エリック・ガルシアをかわしてミドルシュートも右上に外します。

 

8分、ビルバオの速攻。左サイドから再びニコ・ウィリアムズがカットインして中央へパス。デガラエタが受けてミドルシュート。枠の左に外れます。

 

11分、右ハーフスペースのペドリがビルバオの中盤の間を見つけてドライブし突破し、左ハーフスペースにスルーパス。走り込んだレバンドフスキがトラップするもウナイ・ヌニュスがスライディングでカット。

 

13分、ペドリが自陣中央からクイックリスタート。右ハーフスペースのフェルミン・ロペスに鋭いパスを通します。最前線左ハーフスペースでレバンドフスキが中、外、中、外とランニングコースを変えてウナイ・ヌニュスのマークを外し、フェルミン・ロペスはそのタイミングでレバンドフスキにスルーパス。レバンドフスキは飛び出してきたウナイ・シモンと1対1になりループシュート。しっかりと決めきります。

 

押され気味だったバルサが先制します。

 

14分、ビルバオのショートカウンター。左サイドでヤマルに入ったボールをユーリがつめてヤマルがコントロールミス。こぼれたボールをニコ・ウィリアムズが拾って前方のベレンゲルにパス。ベレンゲルは中央に戻し、ウナイ・ゴメスがシュートも枠の上。

 

17分、バルサの右コーナーキック。ラフィーニャの鋭いクロスにニアでウナイ・ゴメスが頭で触り、ファーサイドに走り込んだレバンドフスキがヘッドで押し込みます。

 

バルサが2-0とリードを広げます。

 

19分、ビルバオが右サイドからフリーキック。ベレンゲルがファーサイドに鋭いクロス。ウナイ・ヌニュスが飛び込み右アウトサイドで折り返します。中央にフリーで走り込んだハルーシュが合わせますが枠の右に外れます。

 

決定機でしたが、決まっていてもウナイ・ヌニュスがオフサイドでした。

 

ビルバオのプレスが弱まってきました。バルサが最終ラインと中盤の間を意図的に広げてパスの距離を長くしているように感じます。バルサが優勢になります。

 

28分、右サイドの高い位置まで進入したベレンゲルがキックフェイントでラフィーニャにスライディングをさせてかわしてクロス。ニアでクバルシが頭で触り、ボールはファーへ。ハウレギサールがトラップからオーバーヘッドで折り返し、ハルーシュがダイレクトシュートも枠の右。

 

ハルーシュはオフサイドでした。

 

34分、DFラインの裏へ飛び出したラフィーニャにボールがフィードされますが、DFが触り、左にボールが流れます。そのボールを拾ったラフィーニャはキープしてクロス。ファーサイドでユーリがクリアしますが小さくなり、ヤマルがボールを拾って中に持ち出しシュート。DFがブロックして枠の左。

 

43分、自陣右ハーフスペースでデ・マルコスがスルーパス。ハルーシュが抜け出しゴールに向かってドリブル。ハルーシュは追いかけてきたアラウホを切り返しでかわしますがボールコントロールが乱れて無理な体勢からシュート。枠の左に外します。

 

前半は2-0でバルサがリードして折り返します。

 

後半

前半同様、バルサが優勢に見えます。

 

47分、左サイドからラフィーニャがDFとGKの間にクロス。ファーサイドでレバンドフスキが合わせますが枠の上。

 

48分、ハーフウェーライン付近中央からニコ・ウィリアムズがスルーパス。アラウホの裏を取ったハルーシュが抜け出しペーニャと1対1になりループシュートもペーニャがファインセーブ。

 

53分、ビルバオのペナルティエリアの外右ハーフスペースでパスカットしたヤマルがカットインからニアへシュート。枠の右に外れます。

 

55分、ビルバオの速攻。自陣左サイドでニコ・ウィリアムズが強引にヤマルを抜き、カバーに入ったガビ、ペドリも抜いて右サイドへフィード。そこからデ・マルコスがドリブルで持ち上がりクロス。ニアでクバルシが触り中央に走り込んだニコが受けてシュート。枠の左に外れます。

 

58分、バルサのカウンター。自陣左サイドをバルデが持ち上がり左ハーフスペースのフェルミン・ロペスにパス。フェルミン・ロペスはトラップから鋭いスルーパス。レバンドフスキが抜け出し、追走するユーリの前に体を入れて抑え込みシュート。粘ったユーリがスライディングブロックしてボールは枠の上に外れます。

 

両チーム交代があり、試合が落ち着きます。

 

67分、バルサはパスをつないでビルバオを押し込み、左サイドのフェルミン・ロペスがクロス。ニアでダニ・オルモが触って中央のヤマルが受けてミドルシュートも枠の上。

 

71分、右サイドからベレンゲルの鋭いフリーキック。ニアに飛び込んだパレデスは触れず、ボールは後方にいたクバルシにヒット。ボールはバーに直撃し、はね返りをクバルシがクリア。

 

あわやオウンゴールというシーンでした。

 

72分、バルデがドリブルで持ち上がり、左サイドのフェルミン・ロペスにパス。フェルミン・ロペスはクロス。中央でパレデスが触りファーサイドに抜けたボールをヤマルが拾ってニア上にシュート。ウナイ・シモンがファインセーブ。

 

87分、エリック・ガルシアが自陣右ハーフスペースから前線にスルーパス。走り込んだダニ・オルモが独走しますが、後方からユーリが追走し、ペナルティエリアぎりぎりでスライディングを試みます。ダニ・オルモが倒され、VARからオンフィールドレビューを経てバルサにP.K.が与えられます。ダニ・オルモが右サイドネットに強烈なシュートを決めてバルサが試合を決定づけます。

 

3-0でバルサが勝利しました。

 

気になったプレーヤー

アスレティック・ビルバオ

#10ニコ・ウィリアムズ

開始直後からキレキレのドリブルを魅せ、エリック・ガルシアを翻弄。しかし、時間の経過と共にエリック・ガルシアを中心としたバルサの守備陣に抑え込まれてしまった。

 

#18デ・マルコス

この試合がビルバオのラストゲーム。玄人好みの好プレーを魅せる良い選手でした。

 

#7ベレンゲル

右サイドから高精度のクロスを上げる。中央で合わせられる選手がいれば、もっと活躍の機会が増えるはず。

 

バルセロナ

#9レバンドフスキ

1点目の動き出しが素晴らしい。ストライカーの教科書に載せたい。

 

#13ペーニャ

久しぶりの出場だったが安定感のあるプレーを披露。

 

#4アラウホ

48分の裏を取られたプレーはいただけない。

 

#16フェルミン・ロペス

最近出場すると得点に絡む機会が多い。一段とレベルアップしている。

 

#19ヤマル

この試合ではニアへのシュートを2本放つ。ニアとファーに打ち分ける意識が出てきたのか、ニアに空いているケースが多かったのかは不明だが敵DFからすると厄介な選手に成長しています。来シーズンは得点量産も期待できそう。

 

総括

アスレティック・ビルバオ

チャンピオンズリーグ出場権を獲得していた状態での試合だったので、何としてでも勝ちに行く姿勢は見られなかったが、ウィリアムズ兄弟やサンセット、グルセタ、ビビアン等の主力を欠いた時期もあった中で結果を残せたシーズンだったのではないかと思う。唯一、ヨーロッパリーグ決勝の舞台がサン・マメスだったので、優勝できなかったことだけが心残りかな。前線からの守備に、ニコ・ウィリアムズの個人技とベレンゲルのクロスを組み合わせた戦術はとても高いレベルにあったと思います。バルベルデ監督の手腕も高評価です。

 

バルセロナ

最終戦を白星で飾る。レバンドフスキの先制点から試合をコントロールしつつ、勝利したのはチームとして成長が見られる。国内3冠を達成し、来シーズンも楽しみです。

 

おまけ

来シーズンのバルサに一言

唯一の心配は積極的な外部補強くらい。現状の選手層があるので補強はピンポイントに1名のみ。具体的にはヤマルに休養を与えられる選手が1人ほしい。現状あまり名前が挙がってきていないが久保建英を獲得しても面白いと思う。しかしながら、久保がヤマルの控え(もちろんポジション争いもあるとは思うが)を受け入れるとは思えないので現実的ではないかな。久保自身の適性が一番あるクラブはバルサだと思うし、活躍もできると思うのでオファーがあったら是非一考してほしい。ラフィーニャのバックアップはフェルミン・ロペス、ガビを起用しても面白いと思うので現有戦力の成長を期待したい。レバンドフスキ、テア・シュテーゲンの後継者は、今のところ来シーズンは不要。未来へ投資をしておくなら、GKはエスパニョールのジョアン・ガルシア。CFは何とも言えない。ファン・バステンがヤマルを中央で起用したほうが良いと言っていたが、それをやるなら下手にCFを起用する必要はないし、私がバルサのCFに押したい選手が見当たらないというのもある。フェラン・トーレスを起用し続けるのも面白いと思うし、今後、フリック監督がどのようにチームをバージョンアップしていくかで必要な人材も変わってきそうです。

両SBはエリック・ガルシアやジェラール・マルティンの成長で大丈夫。中盤はカサド、マルク・ベルナルなど今シーズン怪我で離脱した期待の選手がいるので大丈夫。CBはイニゴ・マルティネスの後継者がほしいが、クバルシ、アラウホ、クリステンセンと駒はいるので下部組織から育てていきたい。

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