俺から見たバルセロナ対エルチェ

リーガ・エスパニョーラ第11節、バルセロナ対エルチェです。

 

バルサはダニ・オルモ、レバンドフスキがベンチ入りしました。

 

前半

エルチェは4-4-2(4-3-3?)で前からプレスを仕掛けてきます。また、ボールを保持すると後方からビルドアップをしてきます。

 

バルサはペドリが不在で絶対的なボールの収まりどころがなく、ハイプレスもまだまだ連動性が取れていない印象(クラシコよりはいい)です。

 

8分、バルサのショートカウンター。アーフェングルーバーの縦パスをバルデがカット。バルデはそのまま左サイドから中央へドリブルで持ち上がり、DFを引き付けて右ハーフスペースのヤマルへパス。ヤマルはカバーに来たアルバロ・ヌニョスに対して中に持ち出してかわし、さらにカバーに入ろうとしたビガスが来る前にファーサイドへシュート。ゴールネットに突き刺します。

 

バルサが最初のチャンスを活かして先制します。

 

11分、エリック・ガルシアのフィードをペドロサがカットに行きますが足を滑らせて転倒。こぼれたボールをフェルミン・ロペスが抜け目なく奪ってバルサのショートカウンター。フェルミン・ロペスは左ハーフスペースを持ち上がり、カバーに入ったアーフェングルーバーとGKの間にグラウンダーのクロス。中央に走りこんだフェラン・トーレスが押し込みます。

 

バルサがあっという間に2-0とします。

 

15分ごろ、この試合で始めてバルサが余裕をもってボールを保持。少し、バルサが試合をコントロールし始めますが、エルチェも負けじとハイプレスを仕掛け続けて中盤で膠着状態になります。

 

32分、エリック・ガルシアが前線へフィード。ヤマルの手前でアルバロ・ヌニョスがヘッドでクリア。跳ね返されたボールをネトに競り勝ったフェルミン・ロペスが回収し、バルサのショートカウンター。フェルミン・ロペスは右ハーフスペースを持ち上がりミドルシュート。アーフェングルーバーがブロックしてボゴール左へ外れます。

 

34分、クンデが自陣右サイドからワン・ツーを2回繰り返して一気に敵陣へ入り込み、ボールをキープしてヤマルに落とします。ヤマルは左へ大きなサイドチェンジ。ラッシュフォードがペナルティエリアの手前で受けてカットインからシュート。枠の右に外れます。

 

37分、バルサはハーフウェーラインを超えた辺り右ハーフスペースでフリーキックを得ます。素早く始めてデ・ヨングが右サイドへフィード。走りこんだクンデがゴールライン際からマイナスクロス。ファーサイドのラッシュフォードが胸トラップからハーフボレー。ペドロサがブロックします。

 

直後のコーナーキック。ファーサイドでクンデがヘッドで折り返し、右ハーフスペースで受けたカサドがシュートもDFがブロック。右ハーフスペースへはね返ったボールをヤマルがダイレクトシュートも再びはDFがブロック。バルサはさらに二次攻撃。左ハーフスペースでボールを受けたフェラン・トーレスがカットインから強烈なシュートを放ちますが、ペーニャがセーブ。こぼれ球をエリック・ガルシアがつめに行きますが、ペーニャが素早く回収します。

 

41分、エルチェのカウンター。自陣DFラインでボールを受けたアーフェングルーバーがドライブ。ラッシュフォードが遅れてプレスをかけますが抜かれ、追い打ちをかけるようにフェルミン・ロペスがプレスをかけますがアーフェングルーバーは左サイドでのアルバロ・ヌニョスに何とかパス。アルバロ・ヌニョスはダイレクトで左ハーフスペースへスルーパス。自陣から抜け出したラファ・ミルがドリブルで持ち上がりペナルティエリアに進入。ラファ・ミルはカバーに入ったアラウホの勢いを利用してブラインドにしてゴール右へコントロールシュート。右ポストギリギリでサイドネットに流し込みます。

 

エルチェが1点を返します。

 

45分、左ハーフスペースでボールを受けたラッシュフォードが右後方のデ・ヨングにボールを預けてポケットを取りに走り出します。エルチェDF陣はその対応に気を取られた瞬間、デ・ヨングは中央のフェラン・トーレスに鋭い楔を入れます。フェラン・トーレスは右足トラップで反転し左足シュート。ペーニャがファインセーブ。

 

47分、バルサのロングカウンター。自陣左サイドでラッシュフォードが前方へフィード。フェルミン・ロペスが走り込み、ドリブルで持ち上がって右ハーフスペースのヤマルにパス。ヤマルは先制点を奪ったように中に持ち出しシュートも枠の上に外します。

 

前半はバルサが2-1とリードして折り返します。バルサのほうが多くチャンスを作りましたが、内容は拮抗していました。

 

後半

45分、バルサのカウンター。自陣左ハーフスペースでフェラン・トーレスが楔を受けてタメてから前線左サイドへフィード。ラッシュフォードが走り込みドリブルで持ち上がってシュート。枠の右に外します。

 

54分、アンドレ・シルバがバイタルエリアでドリブルで仕掛けるそぶりを見せてバルサDFを中央に集めて左ハーフスペースへパス。走りこんだラファ・ミルがダイレクトシュート。バーをかすめて上に外れます。

 

60分、自陣右ハーフスペースからカサドが前方へフィード。フェルミン・ロペスが走り込み、中を確認してストレート系のクロス。ペナルティエリアの外中央左でボールを受けたラッシュフォードがボールを収めて左前方に持ち出し倒れこみながらニア上にシュート。バーに当たって右サイドネットに突き刺さります。

 

バルサが3-1とリードを広げます。

 

67分、ラッシュフォードがDFと交錯してエルチェ陣内で倒れ、ブーイングが鳴り響く中、エルチェはボールをつないでバルサ陣内に攻め込み、右ハーフスペースでボールを受けたペドラサがミドルシュート。エリック・ガルシアがブロックしたボールがバルデに当たって右ポケットにボールがこぼれます。ラファ・ミルがすかさず走り込み角度のないところからシュートも右ポストに嫌われます。

 

76分、エルチェは右サイドでパスを回してヤーゴ・アロンソがワン・ツーでポケットに進入しクロス。ラファ・ミルがダイレクトボレーで合わせますが地面に叩きつけ過ぎてシュチェスニーが難なくキャッチ。

 

77分、ペーニャの右サイドへのパスをフェラン・トーレスがカットし、バルサのショートカウンター。フェラン・トーレスは中央のヤマルにパス。ヤマルはダイレクトシュートも枠の上に外します。カバーに入ったDFが目に入ったのかもしれません。

 

77分、エルチェの速攻。左サイドでフォルトが受けて右足アウトサイドでクロス。ファーサイドにラファ・ミルが走り込み足を伸ばして合わせますが、当てきれず、枠の右へ外れます。

 

87分、エルチェは左から右へショートパスとドリブルでつなぎ、右からクロス。ニアでフォルトが走り込みダイビングヘッドも枠の右。

 

バルサが3-1で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

#14ラッシュフォード

カウンターや速攻だとラッシュフォードの突破力が活きることを証明。ペドリ不在時のこの時期は重要な戦力として期待できる。

 

#10ヤマル

得点は奪ったものの低調。まずはコンディションを上げたい。

 

#17カサド

粘り強い中盤の守備で勝利に貢献。ただ、チームとしてデ・ヨングとカサドでゲームメイクができるようになりたい。

 

#16フェルミン・ロペス

現在のバルサの攻撃のキーマン。豊富な運動量を活かしたフリーランニングが効いていた。

 

バルサDFライン

誰がラインの上げ下げでリーダーシップを発揮するのかが明確になっていない印象を受けた。DFラインを整える意識は高いのだが、DFラインの裏に出たボールを誰がどのようにカバーしにいくのか、もっとメカニズムが欲しい。現状だとクバルシとエリック・ガルシアのペアで熟成させていくのがうまくいきそうです。

 

エルチェ

#10ラファ・ミル

個人的な印象だが、この試合で一番得点の匂いが感じられる選手だった。

 

総括

バルセロナ

エルチェのハイプレスに対して、ペドリ不在で後方からのビルドアップができなくなり、速攻やカウンターが増える。結果として縦に速い攻撃で決定機を作ることができた。速攻に適性のあるラッシュフォードや運動量豊富なフェルミン・ロペスは輝いたが、足元でボールをもらって仕掛けるヤマルはちょっと試合から外れてしまう印象を受けた。ペドリが戻ってくるまでは仕方がない気もするが、現状では、ハイプレスを仕掛けて相手を押し込むよりも、少し引き込んでカウンター狙いのほうがうまくいく気もする。その間にヤマルも速攻に加われるスキルを身に着けるレベルアップするチャンスと思えばいいかと思う。

 

エルチェ

負けはしたものの、ハイプレス+後方からのビルドアップで攻める戦術はチームとして高い完成度を見せる。サラビア監督はキケ・セティエンの助監督だった経験もあるそうなので、納得のサッカースタイルだった。面白いサッカーをしているので今後に期待したい。

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