俺から見たレアル・マドリード対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第10節、レアル・マドリード対バルセロナのクラシコです。

 

バルサはCFにフェラン・トーレスが復帰しました。

 

前半

0分、バルサはハイプレスをかけて、ペドリが中央でボールカット。すぐさまレアルDFがプレスを掛けますが、ペドリは何とか左ハーフスペースのラッシュフォードにパス。ラッシュフォードはシュートを放ちますがミリトンがブロック。

 

2分、レアルのカウンター。左サイドでヴィニシウスがボールを受けてカットインからシュートに行こうとしますが、振った足がカットに行こうとしたヤマルの足に当たって転倒。主審はP.K.の笛を吹きます。しかし、VARからオン・フィールド・レビューで、ヤマルの足を蹴ってしまったという判定に変わり、P.K.は取り消されます。

 

5分過ぎ、バルサがボールを保持し始めますが、前線での動き出しがなく少々停滞気味。レアルはカウンター狙いになります。

 

8分、ヤマルが右サイドで受けて中に持ち出しミドルシュート。枠の左に外れます。

 

11分、バルサはレアルのプレスに対して前線にフィード。ミリトンが跳ね返したボールにレアルがハイプレスを仕掛けます。フェルミン・ロペスがもたつくボールをつついてバイタルエリアにこぼれたボールをエムバペがダイレクトシュート。ドライブがかかったボールはゴール左に突き刺さります。

 

レアルが先制かと思いましたが、エムバペはオフサイドでした。バルサは九死に一生を得ました。

 

21分、レアルは右サイドでボールを回している間に、前線左ハーフスペースでエムバペがウェーブの動きを見せて右ハーフスペースへ走り出します。その動きに合わせてベリンガムがスルーパス。エムバペが完全に抜け出し、シュチェスニーと1対1。エムバペは余裕をもってファーサイドに蹴りこみます。

 

レアルが先制し、攻勢に出ます。

 

28分、レアルはハーフウェーラインを超えた辺りでフリーキックを得て、クイックリスタート。右ハーフスペースへ出したボールにエムバペが走り込み、カバーに入ったクバルシを右にかわしてニアへシュート。シュチェスニーがセーブ。

 

29分、コーナーからの二次攻撃。右サイドからチュアメニがファーサイドへクロス。走りこんだハンセンが足を伸ばして合わせます。シュチェスニーがファインセーブ。

 

33分、レアルが守備ブロックを作ったところで、エリック・ガルシアが左ハーフスペースをドライブ。レアル守備陣が慌てて寄せたところをエリック・ガルシアは中央にパス。フェラン・トーレスがフリーで受けてゴール右にコントロールシュートを試みますが、当て損ねてボールには力が伝わらず、クルトワがキャッチ。

 

34分、ペドリが自陣に向かってスライディングクリアを試みたボールがレアルのスルーパスになってしまい、右ハーフスペースをエムバペが抜け出します。クバルシがカバーに入り、エムバペは左ハーフスペースのヴィニシウスにパス。ヴィニシウスは中に持ち出しシュートもシュチェスニーがファインセーブ。

 

36分、レアルの速攻。左サイドでヴィニシウスがボールを収めてオーバーラップしたカレーラスにパス。カレーラスはサイドをえぐってマイナスクロス。ベリンガムがダイレクトシュートもシュチェスニーがキャッチ。

 

37分、バルサのハイプレスペナルティエリアの外左ハーフスペースでペドリがギュレルにプレスをかけてボールをつつきます。つつかれたボールをラッシュフォードが後方のバルデに落とします。バルデは前方のラッシュフォードにスルーパス。ラッシュフォードが抜け出し抜け出し、中央にクロス。走りこんだフェルミン・ロペスがダイレクトシュート。ネットに突き刺します。

 

バルサが同点に追いつきます。

 

41分、バルサの左コーナーキック。ニアでフェルミン・ロペスがフリック。ゴール前に流れたボールでしたがハンセンがクリア。

 

42分、左サイドでボールを受けたヴィニシウスがヤマル、クンデを相手に縦にドリブルで突破し、ファーサイドへクロス。ミリトンがヘッドで折り返し、中央でハンセンがクバルシとつぶれて、抜けたボールをベリンガムが押し込みます。

 

レアルが再びリードを奪います。

 

45分、左サイドをヴィニシウスが深くまでドリブルで進入してニアへマイナスクロス。ギュレルが受けて前方にループパス。エムバペが抜け出し、角度のないところからすぐ後方のベリンガムにパス。ベリンガムはシュートを試みますがシュチェスニーがセーブ。こぼれ球をエムバペが押し込みますが、オフサイドでした。

 

前半は2-1とレアルがリードして折り返します。

 

後半

46分、バルサ陣内左サイドでバルデとラッシュフォードがレアルのプレスに引っ掛かりながらも運よく前進。ラッシュフォードが抜け出し、ドリブルで一気に持ち上がりカットインから中央のフェルミン・ロペスにパス。フェルミン・ロペスはミドルシュートを放ちますが、クルトワが正面でキャッチ。

 

48分、レアルは右サイドでハイプレスをかけて今度はボールを奪い、ベリンガムが右ポケットに進入しクロス。ブロックしたエリック・ガルシアでしたが、跳ね返りのボールに反射的に手を出して触ってしまい、VAR、オン・フィールド・レビューでレアルがP.K.獲得。エムバペがキッカーを務めますがゴール左を狙ったシュートは甘くなりシュチェスニーがファインセーブ。

 

52ふん、レアルのハイプレスを回避したバルサの速攻。右サイドでヤマルがボールを受けて前方にスルーパス。フェルミン・ロペスが抜け出し、カレーラスを背中で抑えてバイタルエリアに進入し、3対2の状況を作ります。ハンセンとミリトンが中央を塞ぎ、フェルミン・ロペスはその間に向かってシュート。クルトワが正面でキャッチ。

 

バルサは絶好機を逃しました。

 

60分ごろ、両チームともに運動量が落ちてきました。リードしているレアルは守備ブロックを作り、中央を固めます。

 

65分、左サイドでボールを受けたヴィニシウスが中に持ち出し無回転ミドルシュート。枠の右に外れます。

 

67分、右サイドでサイドチェンジを受けたバルベルデがバルサのハイラインの裏へスルーパス。右ハーフスペースを抜け出したブラヒム・ディアスがマイナスクロス。後方から走りこんだベリンガムが受けてシュート。ニアへ蹴りこみますが、ブラヒム・ディアスがオフサイドでした。

 

75分、レアルが完全にカウンター狙いにシフト。バルサはボールを持たされている状態です。

 

88分、左ハーフスペースからヤマルが中央へアーリークロス。右サイドから中央に走りこんだクンデが抜け出し、胸トラップも大きくなってしまい、クルトワがキャッチ。

 

バルサは絶好機を逃します。

 

94分、右サイドに開いたヤマルが右ポケットにスルーパス。走りこんだルーニーが受けてマイナスパス。走りこんだカサドがダイレクトシュートもチュアメニがブロック。

 

100分、ペドリが3列目からドライブしようとしてボールコントロールミス。慌ててスライディングしてボールを回収しようとするも間に合わず、チュアメニにファール。2枚目のイエローカードで退場となります。

 

ここで試合がヒートアップしますが、再開後すぐにタイムアップ。

 

レアルが今シーズン最初のクラシコを制しました。

 

気になったプレーヤー

レアル・マドリード

#5ベリンガム

はじめは右トップ下、途中から中盤センターに入り、攻守に躍動。決勝点を奪う。

 

#10エムバペ

シュートに迷いが感じられず、調子に乗っているストライカー状態。打てばシュートが入るような状態で手が付けられない。

 

#7ヴィニシウス

最初のドリブルでP.K.獲得未遂まで行けたことでリズムに乗る。交代後の態度、終了間際の態度はいつも通りと言えば、いつも通り。精神的な成長を遂げてほしい。

 

#3ミリトン

守備陣を統率して最終ラインに安定感をもたらす。

 

#18カレーラス

ヤマルを完封したといっていい。限られたチャンスで効果的なオーバーラップも見せる。

 

#15ギュレル

失点のきっかけを作ってしまったが、それ以上に今シーズンの成長に驚く。昨シーズンまではフィジカルが弱くテクニシャンというイメージだったが、それを大きく覆し、攻守に貢献。

 

バルセロナ

#10ヤマル

今日はあえてヤマルに苦言を呈したい。

試合数日前にピケのインタビューに対する受け答えで物議をかもした結果が、終了間際の乱闘騒ぎを引き起こす。バルサが勝っていたとしても、この試合の一番の敗者はヤマルだと思う。ペップ・バルサの黄金期のキャプテン、闘将プジョルがいれば、事前に厳しくお灸を据えているはず。ヤマルはサッカーに集中して相手をリスペクトすることを覚えることが今後のサッカー選手としてどこまで成長できるかが決まる。レアル・マドリードのファンには申し訳なく悪意はないが、ヴィニシウスのようにはなってほしくない。今のままだったら、いずれバルサを追い出される日が来るかもしれない。そのことを肝に銘じてサッカーに精進してほしい。

 

#7フェラン・トーレス

復帰したものの本調子からは程遠い。フリーランニングもなく、ほとんど消えていた。

 

#8ペドリ&#21デ・ヨング&#16フェルミン・ロペス

3人で中盤をカバーし、がんばってはいたものの前線が軒並み不調でうまくゲームメイクできず。唯一得点の匂いを感じさせていたフェルミン・ロペスが得点を奪った。ペドリの退場は致し方ない。1枚目のイエローは当然だし、2枚目は不可抗力があったとはいえ、イエローカードの対象になる。乱闘騒ぎはペドリのせいではないし、ヤマルの発言がなければ、レアルの選手も「あれは不可抗力で仕方がないよね」で終わっていたと思う。

 

#25シュチェスニー

シュチェスニーがいなければ、子のクラシコは大差でレアルが勝っていた。素晴らしいパフォーマンスだった。

 

総括

レアル・マドリード

組織的にサッカーができていたかというと即興的で、個に依存している。いつものレアル・マドリードともいえるが、シャビ・アロンソを監督に迎えたのだからもっと組織的な戦術を使用したいはず。しかし上手くいっていない。まだまだ発展途上のチームといった印象です。ここからどこまで組織力、戦術理解力、連携を上げていけるかでタイトルをいくつ獲れるかが決まってきそうです。ただ、シャビ・アロンソのベリンガムとカマヴィンガのポジションチェンジはお見事でした。

 

バルセロナ

怪我人続出、コンディション不良多数でチーム戦術は中途半端。大敗しなくて済んだといえる試合内容でした。このようなチーム状態だと、早く怪我人が戻ってくること、コンディションを整えることが一番の良薬に思えますが、ここはカンテラにも目を向けてチーム力の底上げに舵を切ってもいいと思う。まだシーズンは4分の1ぐらいしか経過しておらず、焦らず怪我を治し、コンディションを上げていけばシーズン終盤にはベストコンディションになる選手が多くいます。一方、カンテラには才能あふれる選手がいるので、こちらは経験を積ませてレベルアップを図ります。ビッグクラブは勝利を求められますが、バルサの場合、外部からの補強はなかなかうまくいきません。内部から選手を育てていくほうがチームにフィットする選手が生まれるのは明らかです。大変な状況ですが若手も積極的に起用するフリック監督にはぜひご一考いただきたいです。

 

おまけ

今回のクラシコはレベルが低いように感じた。完成度の低いレアルとベストとは程遠いバルサ。状況がより悪かったバルサが負けたように感じました。シーズン後半戦のクラシコではもっと白熱した試合を期待したいです。

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