俺から見たチェルシー対バルセロナ

チャンピオンズリーグ・リーグフェイズ5、チェルシー対バルセロナです。

 

バルサはアスレティック・ビルバオ戦からCBにアラウホ、DHにデ・ヨングが入りました。

 

前半

序盤はプレスの掛け合い。両チームとてもコンパクトで主導権の奪い合いです。

 

3分、チェルシーはショートコーナーからガルナチョがニアへクロス。レバンドフスキがクリアを試みますがボールは飛び込んできたリース・ジェームズに当たり、リース・ジェームズが角度のないところからクロス。エンソ・フェルナンデスがトラップからシュートを突き刺します。

 

ゴールかと思われましたが、レバンドフスキのクリアボールがリース・ジェームズの腕に当たっていたとしてハンドとなり、ノーゴール。リプレイを見ると胸辺りにも見えるきわどい判定でしたが、バルサは救われた形になりました。

 

5分、バルサはハイプレスをかけて、チェルシーのペナルティエリアの外でフェルミン・ロペスがボールをひっかけます。こぼれたボールをヤマルが拾って左ハーフスペースへスルーパス。フェラン・トーレスがフリーで受けてゴール右へコントロールシュートもわずかに枠の右に外れます。

 

バルサは決定機を逃します。

 

7分、チェルシーも負けじとハイプレスを仕掛けバルサのパスミスを誘い、左サイドの高い位置でカイセドがカットしてボールキープ。カイセドは左ハーフスペースのリース・ジェームズへ戻し、リース・ジェームズはミドルシュート。ジョアン・ガルシアが正面でキャッチ。

 

12分、チェルシーを押し込み右からヤマルがアーリークロス。ニアにフェルミン・ロペスが走り込みDFに寄せられながらもシュート。力なくロベルト・サンチェスがキャッチ。

 

チェルシーはプレスをかけられるとロベルト・サンチェスのフィードを使ってプレス回避を試みるシーンが目につきます。少しチェルシーがゲームの主導権を握り始めているように思えます。

 

22分、チェルシーの左からのフリーキック。DFとGKの間に鋭いクロスを入れて、ファーに走りこんだエンソ・フェルナンデスがヘッドで押し込みます。しかし、ニアでスルーしたチャロバーがオフサイドでノーゴール。

 

バルサはチェルシーのデザインされたセットプレーに後手を踏みます。

 

23分、チェルシーの速攻。ロベルト・サンチェスが前線右サイドへフィード。ギュストが競り合ってこぼれたボールをエステバンが拾って中にドリブルしてスルーパス。ネトが中央から左ハーフスペースへ抜け出しますが、逆サイドからクンデがカバーに入ります。ネトは縦に持ち出しシュートも枠の上に外します。

 

26分、左からガルナチョがドリブルで仕掛けてマイナス気味のクロス。エンソ・フェルナンデスがシュートを放ちますがバルデがブロック。

 

直後のコーナーキック。ショートコーナーで始めてククレジャがポケットを取りクロス。ネトがシュートを放ちますがクンデとフェラン・トーレスでブロック。しかし、二人が交錯してしまい、はね返ったボールがクンデに当たってオウンゴール。

 

チェルシーが先制します。

 

29分、チェルシーの波状攻撃。左からガルナチョがカットインしてシュート。クバルシがブロック。跳ね返りを右サイドでギュストが拾って左ハーフスペースのリース・ジェームズにパス。リース・ジェームズは強烈なミドルシュート。わずかに枠の右上に外れます。

 

33分、チェルシーのプレス回避に成功したバルデが左から中央にドリブルで持ち上がり、左のフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスは中央に鋭いパス。走りこんだヤマルがミドルシュートもロベルト・サンチェスがキャッチします。

 

43分、アラウホが中盤で不用意なファールを犯して2枚目のイエローカードで退場。バルサは10人になってしまいます。

 

前半はチェルシーが押し気味かつ数的優位に立ち、1-0で折り返します。

 

後半

バルサはフェラン・トーレスに代えて、ラッシュフォードを投入します。フリック監督はカウンターが多くなると踏んで交代カードを切ったように思えますが、ボールホルダーにプレスをかけるにはラッシュフォードよりフェラン・トーレスのほうが最適。この交代は大きな賭けに思えます。

 

50分、左サイドをガルナチョがワン・ツーで抜け出しマイナスクロス。アンドレ・サントスがダイレクトシュート。ジョアン・ガルシアが触りますがゴール。しかし、ガルナチョがオフサイドでした。

 

54分、チェルシーのカウンター。右サイドの高い位置でエステバンがボールを受けます。エステバンはクバルシ相手に細かいドリブルからカットインして、戻ってカバーに入ったバルデを体で抑えてニア上に強烈なシュート。

 

エステバンのゴラッソが決まり、チェルシーが2-0とリードを広げます。

 

チェルシーがゲームをコントロールし始めます。

 

69分、バルサの左からのフリーキックをロベルト・サンチェスがキャッチして左サイドのネトにスローイング。ボールを受けたネトはドリブルで持ち上がり、対峙したクバルシ相手に急加速で置き去りにし、ゴールに向かってドリブル。ネトは角度のないところからシュートもシュートコースをきっちり塞いだジョアン・ガルシアがセーブ。

 

直後のコーナーキック。ニアでククレジャがフリックして、中央に流れたボールをデラップが落とし、フォファナがシュート。枠の右に外れます。

 

72分、バルサのプレスを回避してネトが中央をドリブルで持ち上がり、左のエンソ・フェルナンデスにスルーパス。エンソ・フェルナンデスは中央を確認してラストパス。デラップゴール右に流し込みます。しかし、副審のフラッグが上がりオフサイド。VARゴールチェックが入り、エンソ・フェルナンデスの飛び出しはオンサイドだと確認されてゴールが認められます。

 

チェルシーが3点目を奪います。

 

その後はチェルシーが試合を完全にコントロールしてバルサに決定機を作らせず試合終了。

 

チェルシーが3-0で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

チェルシー

#27ギュスト

いい意味でとても目についた。いいポジションを取って攻守にわたって勝利に貢献した印象です。

 

#8エンソ・フェルナンデス&#25カイセド&#24リース・ジェームズ

3人で中盤を制圧。特に守備での貢献が大きい。

 

#3ククレジャ

ヤマルを抑えて、先制点に貢献し、アラウホの2枚目のイエローカードを誘発。ヤマルは本調子から程遠かったが、それでも完封したのは大きい。

 

#41エステバン

チーム2点目はゴラッソ。ドリブルの切れもあって面白い選手。

 

バルセロナ

#7フェラン・トーレス

最初の決定機をものにしたかったが、プレー自体は良かった。途中交代は納得いかないところもあるだろうが、アラベス戦に温存できたと思うことにしたい。

 

#10ヤマル

怪我をしっかり治す必要がある。恥骨炎を抱えながらプレーしているようだが、パフォーマンスが明らかに落ちている。フロントがしっかりケアする決断をして治したほうがいい。今後のキャリアにも影響が出るだろうし、今の状態ならほかの選手に出場の機会を与えたほうがチームとしてもいいと思う。特にルーニーがおすすめ。

 

#4アラウホ

中盤でファールを犯して2枚目のイエローカードをもらって退場はリスクマネージメントがなっていない。あそこでファールを取られるようなボールへのチャレンジをする場面ではない。この試合では完全にチームの足を引っ張ってしまった。

 

総括

チェルシー

試合の準備がよくできており、特にデザインされたセットプレーは見事。先制点以外でもシュートチャンスをたくさん作っていたし、ゴールネットも揺らした。また、バルサのハイプレスを回避する方法も素晴らしい。ロベルト・サンチェスまで戻させられても、ロベルト・サンチェスの正確なフィードでヤマルとクンデの間にポジションを取るククレジャにパスを通してバルサのハイプレスを回避。プレスをかける時もバルデ、クンデにボールを出させてそこにプレスをかけてボールを回収することを徹底していました。この準備の差がバルサとの大きな差につながったと思います。マレスカ監督はじめ、コーチングスタッフの準備とその戦術を実行する選手。チームの勝利と言っていいと思います。

 

バルセロナ

序盤は互角だったが、オフサイドだったもののセットプレーで2回ゴールネットを揺らされて、その後失点。アラウホ退場までは押され気味だったがまだ商機が見えたが、アラウホの退場ですべてが終わってしまった。バルサ独自のハイライン&ハイプレスはバルサの哲学(ボールを保持して攻めるため)に合致するのでベースを変える必要はないが、それに対応するように様々なチームが対策を練っている。そこで対戦相手に応じて戦術を微調整しカスタマイズする能力がチームに求められると思う。

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