日本の貧困問題とプロ野球の未来
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akemi1234567890
2015年01月07日 20:22 visibility869
「写真で振りかえる2014」も「新人お披露目」の件も終息させていないにも関わらず
新しいテーマについて語るのも何ですが…。
しかもかなり壮大なテーマだという。
まあ、個人の趣味のブログなので、何でもありですかね?
なぜ急にこんなことを考え始めたのか、といいますと、
今話題の本「最貧困女子」を読んだことがきっかけです。
正月に読む本か?というつっこみはまあ、置いといて。
ふぅ[d156]
読んでいない方も多いと思いますので、この本に関して補足しますと
近年問題視されている日本の「貧困女子」の中でも、特に悲惨な実例が掲載されている本でして、
正直「これ本当に現在の日本の話なの?」と目を疑ってしまうような事例が数多く紹介されています。
もちろん、あえて記事にするくらいだから極端なケースではあると思いますが、
いずれも作り話ではなく現実なわけですから、そこは重く受け止めねばならないかと。
この本にはそこまで悲惨ではない(むしろ幸福な例として)マイルドヤンキーと呼ばれる
地方在住のプア充女性の例も紹介されていました。
この「マイルドヤンキー」「プア充」と呼ばれる人びとはどんな人たちか、と言いますと
主に地方で生まれ育ち、地元の友人との絆を重んじ、互いに助け合いながら
限られた収入の範囲内で楽しみをみつけて暮らしている方たちを指しております。
これだけだと何の問題もないように見えますが、
就業機会が限られる地方だけに年収が100万円台、200万円台と貧困状態にあり、
経済的には非常にギリギリの生活を強いられている点が問題というわけです。
で、これの何がプロ野球に関係するのか?
上記の最貧困女子で描かれている「地方」というのは
本ではぼやかしてありますが、おそらく「群馬県」だと思われます。
私が応援している「埼玉西武ライオンズ」は埼玉の球団。
群馬から応援に来ているファンも多いようですし、
ドラ1の群馬県沼田市出身の高橋光成君も西武ファンとのことでした。
ライオンズが今後ファンを獲得していくためには無視できない「群馬」は
東京とは文化や所得水準が違う「地方」であり、
そこには東京以上に貧困問題が発生している現実がある。
果たして、この地に生まれ育った「プア充」や「最貧困女子」に
ライオンズを応援してくれるような金銭的、時間的余裕があるのか?
と思った次第です。
もちろん、群馬県の人が皆poorなわけではありませんし、あくまでも地方都市の「一例」に過ぎないのですが、
だからレアケースとして無視すればいいというものではないように思います。
というのも、本拠地・埼玉においても東京への通勤圏を除くと、
文化的には群馬と同じような状況ではないかと想像されますので…。
さらにいえば都内在住者であっても最貧困女子が陥ったような「地縁、血縁」「福祉制度の捕捉」がなく
それゆえに「教育の機会」も無ければ、「容姿、性格、コミュニケーション能力、知力」に恵まれずに
貧困に陥っている人も、母数が多いだけにそれなりにいると思われます。
また、上記はいずれも女性の話ではありますが、
「最貧困女子」にはパートナーとしての男性の話も掲載されており、
女性「だけ」の問題とは言えないようです。
私が言うまでもなく、貧困問題は男女問わず全国的な問題で、
特に地方においてはその割合は高いということではないでしょうか。
さて本題です。
昨年はプロ野球80年と銘打って、各種メディアでもプロ野球特集は多く見受けられましたし、
また、観客動員は全体的には好調(西武は違いますが)と
テレビの視聴率が芳しくないことを除けば、プロ野球界はその繁栄を謳歌しているかのように見えます。
しかし、日本の平均年収は平成24年の国税庁の発表によると408万円で、
ここ10年間で40万円も減っているという現実があります。
この限られた収入を今後もプロ野球に使い続けてくれる人が一定数いる、という保証はどこにもありません。
ぶっちゃけ、プロ野球なんて無ければ無いで特に問題があるものでもない、ただの娯楽です。
そこに、ある程度の金と時間をかけることができる恵まれた人が、
今後どのくらいの割合でプロ野球ファンを継続していってくれるのか?
当然プロ野球業界はそれに気が付いていて、
だからこそ、各球団とも「(ある程度余裕のある)既存ファンの囲い込み」に
戦略がシフトしていっているのでしょう。
プロ野球チームの収益源は、地上波放送に伴う放映権料からチケット売上や物販に移ってきています。
(パリーグは以前と変わっていないかもしれませんが…)
その中で各チームは「広がり」より「深さ」「囲い込み」の方に戦略をシフトしつつあり、
これは少子化と貧困化の現状を考えれば、プロ野球界に限らず、至極当然な話と言えるのでしょう。
つまり、上記の「プア充」のような貧困層は群馬や埼玉や東京に生まれ育っても、
プロ野球ファンには足りえない、西武ファンとしてのターゲットではない、
と切り捨てれらる時代になったということです。
中にはその限られた100万、200万円の年収から
プロ野球観戦の費用をねん出する奇特な方もいるかもしれませんが、
まずは食べることの方が優先されるでしょうし、
よほど何かの思い入れがない限り、
「プア充」の人にとっては、イオンのフードコートでドリンク1杯で粘りながらおしゃべりすることに
プロ野球観戦という娯楽は負けてしまいそうです。
第一お金が続かない。
西武の、球界全体の戦略は、「だから」間違ってはいないのでしょう。
かつて巨人を中心にテレビ観戦が主流だった昭和の時代の野球ファンは
不特定多数の一般大衆がそのターゲットだったわけですが、
今やプロ野球はチケットを買い、現地まで足を運ぶお金と時間がある
一部の富裕層[d276]向けのぜいたくな娯楽になってしまいました。
ライバルはディズニーランドであり、日帰り温泉であり、ロックフェスなどの音楽イベントあたりでしょうか。
ちなみに、音楽業界も構造は野球界と同じで、
CDは全く売れないけれどライブイベントは盛況で関連グッズは飛ぶように売れるとか。
さて、方針を転換しつつある野球界ですが、
今のところがある程度モデルチェンジに成功しているかのように思えます。
しかし、今のやり方では、新規ファンの獲得は非常に難しいのではないでしょうか。
メディアで触れることを新規ファン獲得のきっかけにしたくとも、地上波の放送はないし、
そもそもマスメディアそのものが崩壊しつつあるという問題もあります。
ちなみに私が西武ファンになったのは、
82年と83年の日本シリーズに夢中になったことがきっかけなのですが、
若い友人などは私のことを埼玉県出身と思いこんでいたりします。
池袋在住で西武ファンなので、勝手にそう思ってしまうようなのですが、
ようは、埼玉県人(もしくは西武沿線住民)でもなければ、西武ファンにはならんだろう、
という程度の認識なのだと思います。
今のアラフォー世代の子供時代には、サッカーもインターネットもなく、
(まあ、サッカーは存在はしていたんですが、人気はなかった)
プロ野球が子供にとっても一般的な娯楽であったこと、
西武が強くてかっこよくて、子供は皆西武ファンだったことなど、
今の10代や20代前半の人には、言葉でいくら説明しても理解してもらえないでしょう。
今の子供たちは私のような形で野球ファンになったりするのでしょうか?
確かに日本シリーズは今も地上波で放送しています。
しかし、視聴率は芳しくない。
かつては「普段野球は見なくても、日本シリーズだけは見る」という人が相当数居たと思うのですが、
もはやそういう習慣が無くなってしまったのでしょう。
むしろ↑に当たるのはサッカーの日本代表戦になってしまったように思います。
国民的スポーツから凋落してしまったプロ野球が
今後の少子化、貧困化の日本で生き残るためには何をなすべきか。
各チームのファン囲い込み戦略の一つに「地元重視」という戦略があり、一定の効果があるように見えます。
しかしどのチームの地元にも「プア充」「貧困層」の住民はいるはずです。
では、この人たちを切り捨てる今の戦略は果たして正しいのか。
というのも、実は「プア充」「貧困層」の人に限って「子だくさん」という現実があり、
これを切り捨てることがよりよい選択であるはずがありません。
またレアケースかもしれませんが、「ライオンズの試合をネット裏で見ることを目標に貧困層から脱出する」
という成功事例も作れるかもしれない、などと夢のようなこと考えてしまいます。
実際、「プア充」「貧困層」の人たちを無視して、新規ファンの獲得はできないのではないでしょうか。
新規ファンの獲得ができなければ、既存ファンの高齢化や脱落により、
プロ野球界全体がは縮小をしてしまう可能性があります。
しかし、先立つもの失くして、球団運営はできない。
球団に金を落とさない貧困層の人たちはやっぱりターゲットではないのです。
では、「プア充」の人にも「地元のヒーロー」としてライオンズ(に代表されるプロ野球界)を応援してもらうには、
プロ野球ファンになってもらうにはどうしたらいいのでしょう?
私なりに少し考えてみたいと思います。
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- 事務局に通報しました。
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