聞いてくれるだけで、それでいい

　今週の仕事はぶちえらかった。

　チームリーダーが高血圧で倒れてしまい、得意先の担当者が出張で不在。

　木・金で１週間分の仕事をしなければならんため、焦る。焦る。

　しょうもない誤植と、聞き間違いを繰り返し、なんとかモノはできあがった。

　ああ。

　胃が痛い。


　月曜からもこの繰り返しなんか…



　こんなときに限って外は雨。

　家で来週の仕事の準備をしてしまって、さらにノイローゼ気味。

　ああ。


　とにかく誰かに頼りたくて、実家に電話してみた。

　口では「元気にやっちょる」とは言うものの、そんなこと思ってもおらん。

　でも、オレは今まできついときも、他人に対して、特に親に対してはあからさまに「きつい」とは言ってこんかった。

　そんなオレの性格を親はようわかっちょる。

　じゃけえ、無理に励ますようなことはしない。

　その代わりとことんオレの話を聞いてくれる。

　それだけでうれしい。


　気持ちを切り替えることはできんかったけど、気持ちを切り替えてもらった。

　
　父さん、母さん。

　きついときは電話します。

　きついとはあからさまに言えない素直じゃない息子じゃけども、

　いつものように、話を聞いてくれるとありがたい。


　月曜は、母さんが選んだネクタイで出勤しようかな。