日米野球前の親善試合
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DIME
2006年11月03日 01:54 visibility121
もともと今日の試合は行くつもりはなかったんですけど、巨人側の選手が1軍半になりそうだということで急遽行くことにした試合だったのですが非常に満足度の高い試合となりました。
まぁ1軍半といっても自分が思っていたような1軍半のメンバーじゃ全然なかったわけでその点じゃ期待はずれだったんですが。スタメン野手9人中6人は全員今年のチーム内の打数トップ9に入っていて、(残り3人は15.17.19番目、全体は34番目まで)今日の先発は今年のペナントで見てもおかしくないぐらいの陣容です。
ということで今日の試合結果を見てペナントとそう変わらないメンバーなのにも関わらず「このメンバーでやれば巨人も点が取れるのに、若手を(或いは生え抜きを)巨人は使おうとしないんだから」なんて評している人はちょっと可哀想な人かもしれません。 多分李承ヨプとか小久保裕紀しかみえていないんでしょうね(笑)
まぁどうでもいいまめ知識はおいといて試合のほうですが7-7で9回引き分け、なかなかいい試合だったと思います。下手に抑えるぐらいなら打たれてくれるほうが薬になりますしね、公式戦でもないのに必要以上に勝ちにこだわる必要はありませんから。
今日は3塁側のバルコニーからの観戦でした。客の入りは6分いりぐらいでしょうか(31329人との発表でした)。もっと少ないかなぁと思いましたけど意外とはいりましたね。
ちなみに今日の試合、外野席は3000円で内野の指定席Cが2500円Dが1800円のようでした。この金額設定は素晴らしいと思います。現在のプロ野球界って応援が一番盛り上がるところが同時に一番安いところなっていて有効な集客の「目玉」である「応援」と「バリュー」が被っていますから非効率的です。このような値段設定をシーズンでも行って欲しいものです。どう考えても外野席より2階席の方がフィールドよりは遠いわけですしね。
んじゃあ試合の中で気になったところを。まずはMLB選抜。
4番DHのHowardですが、打席の立ち位置が明らかに打席(=バッティングゾーンのほうです)から軸足がはみ出ています。もちろん打席って確か解釈上は「オンザライン」まではOKということになっていたと思います(新庄のアレのときにそういう話があった気がする)しその解釈なら何の問題も無いんですが。
日本の場合はほとんどの選手は後ろの足がラインを踏むことはあってもラインから足が出ないような踏み方になっています。ちょこっと足がラインにかかってるかな?ってぐらいのかんじ、可愛いもんです。
に対してHowardの場合は足が思いっきりライン上、完全にラインまで足がめり込んでいますって感じです。もちろんそれは別に違反の踏み方じゃないんですし何の問題もないんですけど。
ちなみに一番外側に立っていたのは途中から出場のUtley、軸足の親指〜付け根あたりがラインの「外側」に触れている状態、足元半分ぐらいは完全にラインの外でした、いや多分問題ないんでしょうけどあんなの日本じゃ見たことねえ。日本人はこんなところでも奥ゆかしいようです(笑)
後は今日一番見たかった選手であるMauer、城島なんてどうでもいいんだから彼を先発でずっと見たかった(泣)
高校通算三振1とかいう都市伝説をもつ彼ですが、今日バッティングを見てなるほどなぁと思いました。
特に最終回の野間口貴彦との対戦でのファールでの粘りは非常に見事でした。彼がボールゾーンの変化球をことごとくファールしたからこそ、次のWrightの打席では変化球がどうしても前の打者に散々ボールをファールされた残像が残ってしまい本来はボールにすべき変化球がストライクゾーンに入ってしまったし、ホームランにつながったと思います。
バッティングフォームは最近流行?の軸足を少しおったタイプ。右(前)足は最小限のスウェーに抑え、特に上下の移動はほとんどなし。ぎりぎりまで引き込んでから一気にスイングしますが足の反動をつけていない分体の始動は遅め、またスイングが早いと同時にその軌道が素晴らしく最適な形でバットが出て行きますからそこでも無駄な時間を省くことが出来て、ますます始動が遅くても間に合うようになっています。
そうやって作り出した「間」による始動の遅さが選球眼の良さにもつながり三振がないという評価にもつながっているように思えます。
もちろんこんなスイングでは手打ちになってしまいがちですが、軸足が折れている分左の腰がうまく入っていますし、スイング軌道がきれいなことでまたバットに効率的にエネルギーが伝わっていますので下半身を大きく使わなくてもしっかりはじき返せているのでしょう。
なかなか日本人にまねの出来そうな技術じゃないですけど、首位打者を取るだけのものはあるなぁと思います。
さてと今度は巨人の方ですが、今日は珍しく野手が目に付いたので。
古城茂幸は今まで何度も書いてきたようにそのポジションが「守備固め」というものであるとはいえ、1軍で定位置を確保しているだけの選手なわけですから、これぐらいはやってもらわないと困ります。守備は当然として黒田よりも打力が優れているからこそその位置を奪ったわけですしね。また2盗塁も見事でした。こっちのほうはペナントレースの頃から代走に出たり盗塁を決めたりしていて首脳陣も既にその「走力」は織り込み済ですから驚くほどではありませんが。
次に小坂誠、こちらは3四球がお見事でした。ヒットはおまけみたいなものですがそれ以上に2ストライクまで追い込まれながらもしっかり四球を選べるようになったというのが素晴らしいです。先日のフェニックスリーグで吉村監督に指導されているときに吉村監督が言っていたのが「お前のようなタイプは四球でヒットと同じぐらいの価値がある、なのにその打ち方じゃ選球眼が悪くなっていてもったいない」ってことでした。今日の打席でもフォームに多少変化が見られていましたし、吉村監督の指摘していた視点のブレもなさそうなフォームでした、結構うまくいっているのかも知れません、楽しみですね。
岩舘学が実戦復帰していました、ようやく怪我が癒えたようですね、逆に長田昌浩は練習にも姿なし、まだ治療中かな。残念だったのは吉川元浩、期待していたんですけど2三振と全然ダメでした。
あとは誰というわけじゃないんですけど3回裏の攻撃は素晴らしいものでした。8〜2番の連続出塁で2点を取ってさらに無死2・3塁。ここで3番二岡・4番阿部が連続で犠牲フライで2点を追加しました。結局ホームランなしのヒット3本でありながら得点4残塁0という非常に効率性に優れた攻撃を見せてくれました。
ノーヒットでありながら無死2・3塁の得点期待値を上回る2点をあげているわけでそこから期待できる平均は上回っていますからこれは非常に効率がいい攻撃だったと言えるでしょう。
もちろん理想的には連打が続くのが一番いいわけですが、4連続で出塁を許している投手だからそのまま打てなきゃおかしいっていうのは高校野球ぐらい(彼我の実力差に時折大きな開きが見られる状況が存在する頃)までの話でプロレベルではむしろ確率論上こっからは抑えられるかななんてことのほうが多いですからね、抑えられた=ノーヒットでも得点は挙げたということが非常に大きいです。
まぁなかなかこうはうまくはいかないものですけど、久しぶりにいい攻撃を見ることが出来ました。
投手のほうは深田かな。結局真田や野間口と1軍半の投手ばかりで若手らしい若手が見られなかった中で、左のワンポイントとしてしっかり役割を果たしました。2ストライクを取ったカーブが良かったですね、制球力はまだまだですがしっかり決まってさえくれればあの軌道は武器となるでしょう。
野間口はあんなものでしょうか。1本目のホームランはあれを放り込まれるのなら打った方を褒めるべきでしょう。2本目はカーブが甘く入りました、あぁいうカウントを整えに来る球が不用意になりがちな部分は改善が必要でしょうね。まぁ練習試合ですから半端に打ち損じられて抑えるより打たれておいたほうが身のためです。
っていうかどうも首脳陣側は野間口に抑え適正を見ようとしているようですから、むしろ打たれてて良かったと思います。彼の球種とピッチングスタイルや組立てを考えれば抑え適性ないですって。
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- 事務局に通報しました。
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