ちょっと評価に困るなぁ。
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DIME
2007年11月19日 16:56 visibility115
高校生ドラフトの時は終わってみれば悪くないと表現したんですが、大社ドラフトに関しての第一印象はタイトルのとおりってところ。
もちろん抽選は運なので、そこの部分を編成の評価に入れるのは酷ですからそこは考えてはいませんけど、それでもやっぱり評価に困る。
事前にこの日記で書いたことがドラフト前での巨人の行動に対する私なりの目論見です。それを踏まえて振り返ってみます。
大社ドラフト
1巡 村田透
3巡 古川祐樹
4巡 加治前竜一
3巡で残った選択肢の中から最善の左腕ということで古川、4巡で加地前って部分は事前に書いていた巨人の動き方がこうなるだろうと言う予測となんら変わらないところです、加地前が残っていた(或いは囲えていた)のは素直に良かった。
わからないのは1巡で村田を獲得したこと。もちろん良い投手なんですが、去年は肘、今年の春先には右足首をやっていますから、最近の故障のない選手を優先的に指名してきた傾向から外れる気がします(足首は問題ないにしても肘痛持ちを選ぶのは予想外)。
タイプとしては、私は素材型、まだまだ伸びしろがある、逆に言えば伸ばさなきゃいけない部分が大きい投手だと思います、ここも右腕なら即戦力級でっていう方針とは若干違うかなと、原監督の発言では即戦力とされているようですが。
ただし、秋季キャンプの結果を見ても若手右腕に明るい兆しが見えていますし、来年は彼ら右腕投手の見極めをしなければいけない1年だと思っていますので、右腕を取るのであれば即戦力よりも素材型のほうがチーム事情からすれば適しているかもしれません。現場(つまり原監督)は即戦力と考えているが、編成の方はそういう長期的展望を見て素材型を優先したのかなとも見受けられます。
3巡の古川は、最近のトレンドである「球の出所が見にくい」タイプの左腕。最後ではありましたけどいい投手が残っていたと思います。とはいってもまだコントロールが不安定な部分があるので即戦力とは言い難いですが、ただ彼のような小柄という特徴があると化けたら面白い。一点だけ彼に関して気になるのは本人は野球小僧のインタビューで「自分は先発タイプ」だといっていたこと。私は思いっきり中継ぎタイプだと思うんですけどね。このあたりの「こだわり」が悪い方向に進まなければいいんですが。
4巡の加治前に関しては今さらなにを言うこともないです、予想通りの獲得ですね。
どうしても気になってしまうのは、村田は1巡でなくても確保できたのではないかという仮定の話。他のパターンが行われる可能性がないので言ってもせんない事なんですが。
3巡目で右腕を指名したのは西武(藤原)、横浜(桑原)、ソフトバンク(久米)、阪神(石川)の3球団、SBと阪神は事前にその球団で名前が出ていたし、西武はもともと独自評価、横浜は全体評価で残った選手を拾ってくるタイプなので桑原も頷ける、仮に3巡だったとしても村田は残っていたんじゃないかって気がします。その代わりに1巡で左腕をもってくれば直前に指名された、根本、宮西あたりがとれたのではないかってこと。
とは言え、それはあくまで報道やプロの外の人間の評価を元にした想定、実際のプロの球団同士での評価とはズレが出ることが多いのでこういう考えが決して正しいとは言えません。
また、高校生ドラフトの時も書いたように指名する左腕ならば、今の巨人の陣容では本格派よりも技巧派だろうと思っていましたから、根本や宮西よりマッチしているかもしれません。
これをまた別の視点から言えば、彼が大社ドラフト全体で最後から2番目(+最後の指名だった岡本は若干指名の間があいたのでちょっと評価が落ちる)に指名された左腕でもあるのが事実だってこと、有力候補の中で指名がなかったのは蓬莱ぐらいでしょうか(これは残留表明でもあったのかな)。
つまり、仮にどこか現実に左腕を指名した以外の球団が左腕を1・3巡で指名していたとすれば、ところてん式に巨人の番では左腕が残っていなかったかもしれない、この結果がそれぐらい綱渡りだったと言うことです。どうしても左腕を欲しいと考えていたのだとすれば、1巡で左腕をとりに行こうとしなかったことはちょっとギャンブルの側面もあったと思います。
この点は他球団動向の読みが確かだったといえますし、運があったといえます、クジ運は有りませんでしたけど(笑)。
と言うような感じで、批判も出せるし、回答も出せる、編成部がどういう考えでいるのかによってどうとでも取れるような選択なので、なんとも評価のしようがないです。
あと、付け加えるとすれば、毎年ロッテはドラフト巧者でどこかの球団がロッテに持って行かれる為にとばっちりを受けている印象があるんですが、今年は巨人がその役回りだったかな。根本にしろ、下敷領にしろ、ロッテが指名しなければ指名していたんじゃないかなと思わせられます。
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全体でいえば、大場がソフトバンクにというかパ・リーグに行ってしまったのは非常に残念です。最近はセ・パを考えるとむしろパの方が名前だけで客を呼べる選手が多いので、出来ることならこれだけ注目された選手はセに居て欲しかったです。
ソフトバンクは、希望枠がなくなることで12球団の中で一番被害をこうむる(=希望枠を一番しっかり活用していつも良い選手を獲得できていた、巨人と比べても余裕で上)だろうと思っていたんですが、クジに当たるとは天運が有りますねえ。
4巡で松山を指名しなかったのは意外でした。広島が候補にも入れていると言うのは聞いていましたしそれは順当なんですが、先に指名できたはずのソフトバンクはそこで終了。選手層の厚いチームなんで指名しなかったのも理解できなくはないんですが、地元選手を指名する傾向を考えるとなんとなく不思議です。
楽天の伊志嶺、このドラフト全体の中で唯一声が出ました。嶋が居てさらに伊志嶺を加えて競わせるかと。
ただ巨人のことで何度も言っているように、本当に強い球団になろうとするのなら、やっぱりこれ位の内部競争は必要、「他球団に行けばレギュラー取れるのに」とか「あれじゃ飼い殺しだ」と言うのは批判ではなく礼賛の言葉です。
それだけ楽天と言う球団が本気で強くなろうとしているって事に感じます。また来季以降を見据えた時にもソフトバンクにいい素材の捕手は居ない方が良い、そういう考えも働いたのかなと邪推してしまいます。
あと、日本ハム。KANAEさん、泣かないでくださいね(笑)。
全体としてみれば去年もそうだったんですが、どの球団にも大きな破綻がなく失敗といわれそうな球団がないように見受けられます。
あと、ここまで投手偏重と言うのも珍しいですね、だいたい不作の年は投手が多くなるって気がしますが、1巡が全員投手と言うのも珍しいんじゃないかな。
その中で数少ない評価の高い鬼崎、小瀬、小窪あたりがウェーバー上位で順番に指名されていったのも予想通りといったところでしょうか。3球団とも野手が手薄な部分があるところですからレギュラーも狙えると思います。
また隠し玉というほどの隠し玉もいなかったかなという気がします。阪神の黒田ぐらいでしょうか。ただこれも直前に報道に漏れてきていましたし。
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育成ドラフト
1巡 籾山幸徳
3巡 西村優希
4巡 谷内田敦士
引き続いて育成ドラフトについて。
籾山は名前をチラッと聞いたことがある程度で指名は意外でした。
先にも何度か書いていたように打力のある内野手というのは補強ポイントで、特に1・3塁手が薄かったのですが、実際のところ今年のドラフトではそのポイントに合致するような目ぼしい選手がそもそも居ない、他球団が指名した選手もどちらかと言うと「巧打」なタイプばかりです。
そういう事情から支配下レベルでは補強が難しかったのでレベルを下げて育成レベルまで見て可能性がありそうな選手を1名加えるという球団の考えが透けて見えます。 非常にいい選択だと思います。
西村優希は高校生ドラフト終了時点で漏れた中での有力投手として育成指名が噂されていた投手、これは納得です。上手く拾えたんじゃないかと思います。
谷内田敦士は既報があったとおり入団テストを受けていた捕手ですね。 詳細は私も報道されている程度しか知らないのでここでわざわざ書けることもないです。
指名人数が減ったものの、高校生が2名になったというのは、今年の育成選手の結果を得てのものでしょう。
思ったより大・社経由の選手・特に野手が伸びなかった、っていうのが1年育成制度をやってみての球団の感想だと思います。
結果的に1年で見切りがつけられた選手が多くなってしまったのは手探りの中で試行錯誤してきた結果ですからしょうがないにしても、それを毎年続けているようでは困ります。
それを踏まえて今年はちょっと評価基準を引き上げ、逆に数年先を見据えやすい高校生の比重を増やしたってところでしょう。
ただ、誤解ないように言い添えるとすれば、元々この育成選手と言うのはそれぐらい確率が低く、1年で見極めが付く程度の選手のレベルであるため今後も1年での解雇は巨人にかかわらず続くでしょう。
当事者もそれを承知の上でそれでも飛び込んでくるわけですし、それを外野が批判する(つまり「1年で解雇するな」と言い出す)のは的外れだと思います。
そういう意味で困るというのではなく、ただ単純に精度を上げて、限りある資源である2軍やフューチャーズでの打席や登板機会を有効活用してもらわないと困ると言うことです。
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もちろん抽選は運なので、そこの部分を編成の評価に入れるのは酷ですからそこは考えてはいませんけど、それでもやっぱり評価に困る。
事前にこの日記で書いたことがドラフト前での巨人の行動に対する私なりの目論見です。それを踏まえて振り返ってみます。
大社ドラフト
1巡 村田透
3巡 古川祐樹
4巡 加治前竜一
3巡で残った選択肢の中から最善の左腕ということで古川、4巡で加地前って部分は事前に書いていた巨人の動き方がこうなるだろうと言う予測となんら変わらないところです、加地前が残っていた(或いは囲えていた)のは素直に良かった。
わからないのは1巡で村田を獲得したこと。もちろん良い投手なんですが、去年は肘、今年の春先には右足首をやっていますから、最近の故障のない選手を優先的に指名してきた傾向から外れる気がします(足首は問題ないにしても肘痛持ちを選ぶのは予想外)。
タイプとしては、私は素材型、まだまだ伸びしろがある、逆に言えば伸ばさなきゃいけない部分が大きい投手だと思います、ここも右腕なら即戦力級でっていう方針とは若干違うかなと、原監督の発言では即戦力とされているようですが。
ただし、秋季キャンプの結果を見ても若手右腕に明るい兆しが見えていますし、来年は彼ら右腕投手の見極めをしなければいけない1年だと思っていますので、右腕を取るのであれば即戦力よりも素材型のほうがチーム事情からすれば適しているかもしれません。現場(つまり原監督)は即戦力と考えているが、編成の方はそういう長期的展望を見て素材型を優先したのかなとも見受けられます。
3巡の古川は、最近のトレンドである「球の出所が見にくい」タイプの左腕。最後ではありましたけどいい投手が残っていたと思います。とはいってもまだコントロールが不安定な部分があるので即戦力とは言い難いですが、ただ彼のような小柄という特徴があると化けたら面白い。一点だけ彼に関して気になるのは本人は野球小僧のインタビューで「自分は先発タイプ」だといっていたこと。私は思いっきり中継ぎタイプだと思うんですけどね。このあたりの「こだわり」が悪い方向に進まなければいいんですが。
4巡の加治前に関しては今さらなにを言うこともないです、予想通りの獲得ですね。
どうしても気になってしまうのは、村田は1巡でなくても確保できたのではないかという仮定の話。他のパターンが行われる可能性がないので言ってもせんない事なんですが。
3巡目で右腕を指名したのは西武(藤原)、横浜(桑原)、ソフトバンク(久米)、阪神(石川)の3球団、SBと阪神は事前にその球団で名前が出ていたし、西武はもともと独自評価、横浜は全体評価で残った選手を拾ってくるタイプなので桑原も頷ける、仮に3巡だったとしても村田は残っていたんじゃないかって気がします。その代わりに1巡で左腕をもってくれば直前に指名された、根本、宮西あたりがとれたのではないかってこと。
とは言え、それはあくまで報道やプロの外の人間の評価を元にした想定、実際のプロの球団同士での評価とはズレが出ることが多いのでこういう考えが決して正しいとは言えません。
また、高校生ドラフトの時も書いたように指名する左腕ならば、今の巨人の陣容では本格派よりも技巧派だろうと思っていましたから、根本や宮西よりマッチしているかもしれません。
これをまた別の視点から言えば、彼が大社ドラフト全体で最後から2番目(+最後の指名だった岡本は若干指名の間があいたのでちょっと評価が落ちる)に指名された左腕でもあるのが事実だってこと、有力候補の中で指名がなかったのは蓬莱ぐらいでしょうか(これは残留表明でもあったのかな)。
つまり、仮にどこか現実に左腕を指名した以外の球団が左腕を1・3巡で指名していたとすれば、ところてん式に巨人の番では左腕が残っていなかったかもしれない、この結果がそれぐらい綱渡りだったと言うことです。どうしても左腕を欲しいと考えていたのだとすれば、1巡で左腕をとりに行こうとしなかったことはちょっとギャンブルの側面もあったと思います。
この点は他球団動向の読みが確かだったといえますし、運があったといえます、クジ運は有りませんでしたけど(笑)。
と言うような感じで、批判も出せるし、回答も出せる、編成部がどういう考えでいるのかによってどうとでも取れるような選択なので、なんとも評価のしようがないです。
あと、付け加えるとすれば、毎年ロッテはドラフト巧者でどこかの球団がロッテに持って行かれる為にとばっちりを受けている印象があるんですが、今年は巨人がその役回りだったかな。根本にしろ、下敷領にしろ、ロッテが指名しなければ指名していたんじゃないかなと思わせられます。
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全体でいえば、大場がソフトバンクにというかパ・リーグに行ってしまったのは非常に残念です。最近はセ・パを考えるとむしろパの方が名前だけで客を呼べる選手が多いので、出来ることならこれだけ注目された選手はセに居て欲しかったです。
ソフトバンクは、希望枠がなくなることで12球団の中で一番被害をこうむる(=希望枠を一番しっかり活用していつも良い選手を獲得できていた、巨人と比べても余裕で上)だろうと思っていたんですが、クジに当たるとは天運が有りますねえ。
4巡で松山を指名しなかったのは意外でした。広島が候補にも入れていると言うのは聞いていましたしそれは順当なんですが、先に指名できたはずのソフトバンクはそこで終了。選手層の厚いチームなんで指名しなかったのも理解できなくはないんですが、地元選手を指名する傾向を考えるとなんとなく不思議です。
楽天の伊志嶺、このドラフト全体の中で唯一声が出ました。嶋が居てさらに伊志嶺を加えて競わせるかと。
ただ巨人のことで何度も言っているように、本当に強い球団になろうとするのなら、やっぱりこれ位の内部競争は必要、「他球団に行けばレギュラー取れるのに」とか「あれじゃ飼い殺しだ」と言うのは批判ではなく礼賛の言葉です。
それだけ楽天と言う球団が本気で強くなろうとしているって事に感じます。また来季以降を見据えた時にもソフトバンクにいい素材の捕手は居ない方が良い、そういう考えも働いたのかなと邪推してしまいます。
あと、日本ハム。KANAEさん、泣かないでくださいね(笑)。
全体としてみれば去年もそうだったんですが、どの球団にも大きな破綻がなく失敗といわれそうな球団がないように見受けられます。
あと、ここまで投手偏重と言うのも珍しいですね、だいたい不作の年は投手が多くなるって気がしますが、1巡が全員投手と言うのも珍しいんじゃないかな。
その中で数少ない評価の高い鬼崎、小瀬、小窪あたりがウェーバー上位で順番に指名されていったのも予想通りといったところでしょうか。3球団とも野手が手薄な部分があるところですからレギュラーも狙えると思います。
また隠し玉というほどの隠し玉もいなかったかなという気がします。阪神の黒田ぐらいでしょうか。ただこれも直前に報道に漏れてきていましたし。
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育成ドラフト
1巡 籾山幸徳
3巡 西村優希
4巡 谷内田敦士
引き続いて育成ドラフトについて。
籾山は名前をチラッと聞いたことがある程度で指名は意外でした。
先にも何度か書いていたように打力のある内野手というのは補強ポイントで、特に1・3塁手が薄かったのですが、実際のところ今年のドラフトではそのポイントに合致するような目ぼしい選手がそもそも居ない、他球団が指名した選手もどちらかと言うと「巧打」なタイプばかりです。
そういう事情から支配下レベルでは補強が難しかったのでレベルを下げて育成レベルまで見て可能性がありそうな選手を1名加えるという球団の考えが透けて見えます。 非常にいい選択だと思います。
西村優希は高校生ドラフト終了時点で漏れた中での有力投手として育成指名が噂されていた投手、これは納得です。上手く拾えたんじゃないかと思います。
谷内田敦士は既報があったとおり入団テストを受けていた捕手ですね。 詳細は私も報道されている程度しか知らないのでここでわざわざ書けることもないです。
指名人数が減ったものの、高校生が2名になったというのは、今年の育成選手の結果を得てのものでしょう。
思ったより大・社経由の選手・特に野手が伸びなかった、っていうのが1年育成制度をやってみての球団の感想だと思います。
結果的に1年で見切りがつけられた選手が多くなってしまったのは手探りの中で試行錯誤してきた結果ですからしょうがないにしても、それを毎年続けているようでは困ります。
それを踏まえて今年はちょっと評価基準を引き上げ、逆に数年先を見据えやすい高校生の比重を増やしたってところでしょう。
ただ、誤解ないように言い添えるとすれば、元々この育成選手と言うのはそれぐらい確率が低く、1年で見極めが付く程度の選手のレベルであるため今後も1年での解雇は巨人にかかわらず続くでしょう。
当事者もそれを承知の上でそれでも飛び込んでくるわけですし、それを外野が批判する(つまり「1年で解雇するな」と言い出す)のは的外れだと思います。
そういう意味で困るというのではなく、ただ単純に精度を上げて、限りある資源である2軍やフューチャーズでの打席や登板機会を有効活用してもらわないと困ると言うことです。
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