序盤の雑感(後編の後編)

  • DIME
    2008年05月06日 13:44 visibility82

世間一般ではゴールデンウィークらしいですが、あんまり関係のない生活をしております、っていう筈だったんですが、妙に忙しい。じゃあ何をやったんだっけと思い返すと遊びに行ったりした訳でもないのですが。
休んでいる周囲がここぞとばかり群がってきて、なんだかんだと手伝いを強要されているのが原因のようです。

さて、先日書いていた投手編が、先発だけであまりにも長くなってしまった&日数が空いてしまったので、今度は中継ぎ編と言う事で書いていきたいと思います。

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中継ぎに関しては、現有戦力評価での予想があまりにも楽観的に過ぎたと一番反省しているところです。
あの時には以下のように予想していました。

“勝ち試合担当”中継ぎ
 1、クルーン
 2、豊田清
 2、林昌範
 2、西村健太朗
 5、藤田宗一
 5、山口鉄也
 5、会田有志
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 吉武真太郎
 バーンサイド

 東野峻
 上野貴久
 古川祐樹 

だいたいメンツとしてはあっているとは思うんですが、これぐらい居れば足りるかなぁと思っていたら全然足りなかった。
よくよく考えてみれば、勝ち試合担当中継ぎは4(抑え1含む)枠と考えていて、他のポジションで何人ぐらい必要かと自分が考えていたのを省みれば、7名というのは少なくて当然なんですが。バカだなぁ自分。
今まで巨人というのは中継ぎがもっともっと足りてませんでしたから、今年の陣容は改善されてますんでそれで見間違ってしまいました、阪神や中日をみればやはり巨人はまだまだ層が薄すぎるんですね。クルーン足してようやくこれですから巨大戦力どころか微小戦力という表現があまりにも妥当すぎます。

怪我人が開幕までに1名、序盤にもう1名でるのは、平均的な結果だと思います。ただ林昌範が開幕までに怪我で離れるというのは予想外でした。
肘のクリーニングをしたにもかかわらず、痛みが再発したというのは非常に気にかかります。手術でしっかり除去されているのであれば痛みの原因はないはずです。逆に言えば痛みが出たということは軟骨を取りきれて居ないのか或いはそれ以外に痛みがでる原因があるのか。いずれにしても今投げられているからといって看過していいことではありません、非常に懸念しています。
豊田清に関しては、しょうがないと思っています、どうせ誰かが怪我しますし。年寄りの方が怪我はしやすいでしょうし。

で、調子の悪いのが3名、西村健太朗、会田有志、吉武真太郎ですね。
会田有志は直接見ていないので何ともいえないのですが、2軍で悪くない成績を残していたりしていて、「何故1軍に残らなかったのだろう」と疑問に思っていたんですが、あげてみたら打たれたと。まだ1試合なので断定は避けるべきですが、残さないなりの理由はあったんだろうと思います。
西村健太朗は開幕当初からくられべればだんだん良くなってきているのかなぁとは思いますけど、良い時と悪い時に差がありますね。奪三振率が高くなっているのは自らの問題の解決をはかり、ある程度の成果が出ていると評価しても良いでしょう、去年の数字は悪すぎですし。ただそれがまだ完全ではない分、与四死球率が悪化しています。全体としてWHIPが1.57ですから失点してしまうでしょうね。
将来性を鑑みて現在の地位=勝ち試合担当の中継ぎの4番手というのは妥当なところでしょう、ちょっと甘すぎるんじゃないかという向きもあって、私も甘いとは思いますけど、他にいないですし。4番手というのは微妙なポジションで、先発がしっかり役割を果たしていれば勝ち試合での登板は少なく、勝ち負けが決まってない中盤か、得点差が開いた終盤での起用が多くなります。その位置づけは勝敗への影響は低いですから、多少甘くみて使ってしまっても問題はないところだと思います。
吉武真太郎はどうなんでしょうねえ、ほんと見てませんから全くわからない。補償選手として吉武を選んだ事は間違いではないです、チーム編成を考えれば経験のある中継ぎ投手を選ぶのは正しい。現時点までの内容を見て「他を選んで居れば」と言い出すのはそれこそ結果論の典型です。結果的にはあまりうまくいってないですけど、こればっかりはね、全てが上手くいくことはないですから。

予想外に良かったのが藤田宗一と山口鉄也でしょうか。
藤田宗一に関しては、今のところうまくいってるんで良かったなぁと。先の吉武と同じですが、チーム編成を考えれば経験のある中継ぎ投手は補強しなければいけなかった、で補強した、これは結果に関わらず評価するべきところです。で、それとは別に彼個人を評価するとなると、怪我明け直後ですから蓋を開けてみなければわからない所が多大にあると思っていたんですが、今のところは文句の付け所のない成績です。これがいつまで続くかですね。
山口鉄也は与四死球率が素晴らしくよくなりましたね、コントロールが改善されたんでしょう。去年までは変化球の制球に若干問題がありましたがそっちがよくなったんではないかと推測されます(みてないんで推測)。ここ何度か失敗しましたけど、15試合登板で失点が2度ですからそこまで悪いものでもない、20試合までにもう1回失点するようならちょっと微妙ですけど。まぁそれであっても良く成長してくれているんじゃないですかね。このまま1年間支えきってくれるとは思いませんけど、林昌範が回復途上にありますし、シーズン半分ぐらい持ってくれたらありがたいですね。

クルーンはこんなものでしょう、巨人批判をしたいが為に世間でこけ落とされすぎていただけだと思います。
先日の阪神戦の時のように悪い時は制球を乱してしまって派手に失敗しますからどうしてもそういう評価になりがちですけど、失敗ゼロなんて要求する気はありませんから、他の登板試合でほとんど四死球もなく、奪三振率も高い、文句を付けるのは失礼です。

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負け試合担当の中継ぎが、現時点で言えば、栂野雅史と門倉健ですかね、チーム事情を考えれば一枚がベテランになってしまうのはやむをえないところもあるかと思います。

何度も書いている通り、先発投手を減らして中継ぎ投手を増やしたとしても、それが勝ち試合での中継ぎの強化に繋がらないので、野間口貴彦が入って5人ですがもう一人増やして6名にしてほしいんですけどね。また同じようなことを書くので飽きた人は読み飛ばしてください。
具体的に、5/5現在の編成で言えば先発は野間口まで入れて5名(内海、グライシンガー、高橋尚、木佐貫)、抑えがクルーン。勝ち試合担当の中継ぎが、山口、藤田、西村。負け試合担当が門倉、栂野。
で、最後に残った一人が会田有志なわけなんですが、じゃあ彼がどんな役割かといえば、他の投手で埋めていって最後に埋めきれなかったところを埋めている。
中継ぎを一枚増やしてどうなったかといえば、勝ち試合においてそれ専門の投手だけでなくて、門倉や栂野をつかっていかざるを得ないって言う事。彼らはもともとそういう意図で起用されるべき投手ではない、先発争いに敗れた投手であり、必然的に先発投手より劣っていなければおかしい。投手起用数が増えたことだけでもリスクは増加するし、先発投手より劣る投手を起用している可能性も非常に高い。
結局、会田有志が増えたことで具体的に「勝ち試合」に何か影響があったかといわれればほとんど影響はないですよね。勝ってる試合では先発がある程度のイニング数を投げる、勝ち試合担当の中継ぎは元々固定されているメンバーが投げる、何も変わらない。
じゃあどこが変わるかといえば、先発の登板間隔が変わる、と。最初のうちは中6日並の長いイニングを投げられるかもしれませんが、それがいつまで続くかわからない、投げられたとしても打たれるようじゃ投げられないのと一緒。そうすると今までなら先発が投げていたくれていたはずの回を先発争いに敗れた投手が変わりに投げることになる。
結局中継ぎを1名増やしたところで、それが「勝利を増やすこと」に何か良い影響をもたらすかと言われて、私は思いつきません。良い影響はなく悪い影響しかないと思います。よい影響があるとすれば、計算できる投手が先発する試合が増えるという可能性がありますが、それは登板間隔が短くなったことで彼らのイニング数や投球数の制限が変わらない&疲労度が変わらない事前提、そうなっているかといえば内海、グライシンガーは今のところあまり変化ないですが、木佐貫は悪化しています。
それに対して先発を一名増やしておけば、少なくとも「他の先発が投げる試合」は何も変わらずに済みます、良い影響があるわけではありませんが、悪い影響もない。それに対して中継ぎ1名増加は悪い影響がある、私にはそう見えます。
先にも書いたように、登板する投手の数が増える、それだけでリスクは上昇するし、彼ら2名は別の意図(ロングリリーフ)でも起用される投手だから登板が重なって失敗したとしてもそれは起用法の不安定さに主因を求めるべきで投手を責められない。
こうせずに、先発投手をしっかりたてていって、彼らにその日のできにかかわらずある程度までの投球回を投げさせていれば、そもそも会田までお鉢が回ってくるほどの穴があくはずがないんですがね。

中継ぎを増やすのではなく先発をもう一枚立てて、それが先発した試合は捨てても良いから中継ぎは使われるべきところで使われるべき駒を使う。日ハムの多田野やダースの起用なんてまさにそれです。
その試合は勝ったらもうけもの、負けてもOKと思ってる。たとえそこで負けたとしても計算のできる投手(ダルビッシュなど)にしわ寄せが行ってシーズン全体で見たときにマイナスにならないことのほうが大事だとわかっている。
ヒルマン監督の後期からこの傾向はしっかり見受けられていて(吉川の起用方針などもそれです)、監督が代わってこの辺りがどう変わってしまうか見物だったんですが、びっくりするほど変わってない。非常に羨ましいです。
先発が不慮の自体で抜けてしまって苦しい時に、どんな選択を取ったか、この差が今の日ハムと巨人の差ですよ。ここに関しては選手の差じゃなくて、首脳陣の差で負けてます。

閑話休題。
負け試合担当の中継ぎに話を戻せば、栂野なんて登板機会が限定されてもったいないことこの上ないですが、現状そういう戦略を取っている以上はそういう場しか与えようにも与えられないのでしょうがないです。
出来ることならもうちょっと長いイニングを投げさせてやって欲しいのですけど、先発を増やして中継ぎを増やして勝つという戦略を取っている以上はこのような投げ方になるのもやむをえないでしょう。結果的にイニングをはさんで投げ続ける感覚が鈍ってしまって、ロングリリーフや先発起用の時に悪影響が無い事を祈るばかりです。

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一番の懸念としては、現状の中継ぎから更に誰かが離脱したときに、選択肢がほとんど残っていないという事。いや残ってるのかもしれないのですがわからない。
先日から何度も言っているとおり、公式HPでのファーム情報が実質的にゼロになりました、唾棄すべき最低最悪の凶行です。今からでも遅くはないので即座に改善されることを望みます。
それもあって、2軍がわかりません、NPB公式サイトレベルの情報では判断がつかない。名前をあげるとすれば木村正太、東野峻、バーンサイド、オビスポぐらいでしょうか、そのうち外国人2名は枠の関係でムリ。
現在の状況を見る限りでは非常に層が薄くなっています。会田もダメだという事になれば、怪我人を除くと、その次はもう本気で東野と正太って話になってきます。落ちてからしばらく越智の登板がなかったのはどうしたのでしょうね。
なんとか持っているうちに、林昌範、豊田清あたりが復帰しといてくれないとジリ貧でしょうね。山口鉄也も実質1年目(1年半ぐらいか)、藤田も怪我明け一年目ですからどこまで持つかはわからない、片方が崩れた時に林、豊田、が戻っていないとクルーン&残った一人に西村を加えざるを得ない。
勝ち試合担当の中継ぎは4枠とはしていますが、最低3人あれば勝敗の微妙な試合をいくつか捨てることになりますが、勝ち試合は確保していけると思います。ただ、今の西村でその3人目となるのは危険でしょうね。
あと2週間は綱渡りですかね、交流戦に入ってしまえば日程的に余裕が出来ますが、その入るまでにこそ厚みが欲しいんですけどね。

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