プラスかマイナスか・・・・
-
DIME
2008年01月23日 11:42 visibility70
ちょっと読みづらいです、パ・リーグがCS・ネットの独占放映権を売ったっていうニュース。
あぁ先に断っておきます、toraoさんも仰ってましたが、略称がかぶるので、今回の日記ではCSは放送のほう、クライマックスシリーズはプレーオフで代用します。またCATVについては別途触れていない限りはCSに含んでいると思ってください。
**********************************************************
パ5球団のCS独占放映権ソフトバンク子会社へ売却
パ・リーグの日本ハムを除く5球団が、2008年と09年シーズンの主催試合のCS放送の独占放映権を、ソフトバンクの子会社GTエンターテインメント(GTE)=本社・東京=に売却することで合意したことが22日、明らかになった。複数球団の放映権を外部組織に管理させるのは、野球界にとって初の試みとなる。
今回の売却は、テレビとインターネットが融合する時代を見据え、多角的な中継で人気向上を図りたいパ・リーグと、ネット動画時代を見越したGTEの狙いが一致した。5球団はケーブルテレビ(CATV)などの独占放映権も売り渡した。日本ハムは他社との契約が残っており、今回の契約からは外れた。球団自体でスタッフなどを募って試合中継を制作しており、また、ダルビッシュ、中田ら人気選手を擁していることもあり、他球団と足並みをそろえなくてもメリットがあると判断したとみられる。しかし、08年のネットによる動画配信権に関しては、6球団そろってGTEに売却した。
GTEが取得したCS放送、CATVなどの独占放映権は、リーグ戦300試合、交流戦60試合の計360試合で、ほかにパ・リーグ主催のクライマックスシリーズや2月下旬からのオープン戦も含まれる。権利取得費用は1シーズンで1球団あたり3〜4億円とみられる。今後、これまで試合を中継してきたCS放送各局は、GTEと中継の契約を結ぶ必要が出てくる。なお、地上波とBS放送の放映権は、従来どおり各球団が直接各局に販売していく。
スポーツ報知
**********************************************************
パ5球団 CS放送独占放映権売却
日本ハムを除くパ・リーグ5球団が08、09年シーズン主催試合のCS放送の独占放映権を、ソフトバンクの子会社GTエンターテインメント(GTE)に売却することで合意した。日本ハムは他社との契約が残っており、今回の契約から外れた。
外部組織に複数球団の放映権を管理させることは野球界にとって初の試みで、GTEの権利取得費用は1シーズンで1球団あたり3、4億円程度とみられる。5球団はケーブルテレビ(CATV)などの独占放映権もGTEに売却。さらに、パ・リーグ全球団がGTEに08年シーズン主催試合のインターネットによる動画配信権も売却した。
パはセ・リーグと異なり巨人戦の放映権に頼ることはできず、いまだに多くの球団が苦しんでいる。収入源の創出は切迫した課題だった。今回の売却で各球団とも大きな利益を得ることはないが、テレビとインターネットが融合するとされる時代を見据えた先行投資をしたと言える。
なお、地上波とBS放送の放送権は従来通り、各球団が直接各局に販売していく。
[ 2008年01月23日付 スポーツニッポン ]
**********************************************************
経営としてお金儲けとして『何を狙って』こういう手段をとったのか、それが今ひとつ掴みきれない。
-------------------------------------
人気blogランキング>[Category:野球]
-------------------------------------
たとえば、『ネットやCSが今後も発展していくのは間違いないので、そこをうまく取り込みたいから』なのか。
だとすれば、各球団がそれぞれ、GTE社に売却しているっていう点にちょっと疑問を感じてしまう。これから広がっていくと言うのであれば、こういう売り方をしているとうまく利益を取り込みにくい気がするんだよなぁ。ワンクッション、まずはリーグに放送権と番組製作能力のある子会社を作って、そこがGTEに売るって形にしたほうがいい気がするんだけど。
今のままだと、一括して交渉をすることで生じるメリットを受けるのは正確には球団ではなく、GTE社。ここのノウハウがないと、GTE社なしにはスケールメリットを得られない、独占から生じるメリットも得られない。結局そのメリットから生じる利益のほとんどをGTE社が持っていったとしても球団は指をくわえてみているしかない。
形としてはリーグ側が「GTE社じゃなくても他の似たようなコンテンツ販売を手がけるような会社(広告代理店でもなんでもいい)に乗り換えることもできるんですよ」ってしておかないと強く出れないのに、今のままではGTE社のほうが「うちしか買う能力のある会社は無いですよ」となってしまう。
それともこのGTE社というのがソフトバンクの子会社なので実質的にリーグの子会社のようなものだとでも思っている(或いはSBに説得された)のか。だとすれば、ソフトバンクをなめ過ぎてるとしか思えない、あそこはそんな情のある会社じゃない、自分たちだけ美味しいところを食べることのできる会社だ(注:褒めてます、とっても褒めてます)
それとも、私の考え方が違っていて、1から作るぐらいなら多少の損は覚悟してでも、ノウハウを持った会社に委託してしまったほうが結果的にはメリットが大きいのか。
『リーグ全体の繁栄とか収益の再分配とかいうのを狙っている』のならと言う点からしてもワンクッション入れていないことに疑問を感じる。
もし仮に市場が順調に拡大して“儲けられる”と考える放送媒体が多くなれば、各球団に対して「うちに売ってくれ」と言い出すのは確実、その時今のようにGTE社と各球団がそれぞれ契約をしているのであれば、当然各球団はそれぞれ別の企業に売り渡す事も可能だ。
結果的に「売り物になる球団」だけが高い収入を得、「売り物にならない球団」は更に安くなっていく、いやむしろ買ってさえもらえなくなるのかもしれない。
結局、『リーグが一括して収益を得てそれを各球団に分配することで繁栄する』という、共存共栄論からすれば、「リーグで一括する」という段階を経ていないこの手法は決して歓迎していいものじゃないはず、なんか論者の人は歓迎してそうだけれども。
それどころか、3〜4億円と言う書き方になっているのも、ぼやかすだけではなくて既に球団ごとに金額差がある為なのではないか、そうだとすれば戦力均衡とかリーグ全体の発展とか、そういうお題目とはまったくプラスになるものではないことになる。始まっている時点で「集客力」の差に応じて金額が変動しているわけなのだから。その差を再分配しなおさないとチーム間格差はまったく埋まらない。
私個人はチーム間格差はあるべきで、より自由競争であるべきと考えているので、どうでもいいことだが。
うーん、なんにしても勉強不足。また風邪がぶり返してきて頭がまわらないし。
-------------------------------------
人気blogランキング>[Category:野球]
-------------------------------------
たとえば、幾つかの報道にも見られるように『少しでも収入源を創出したい』という事? だとすれば、地上波も含めて全ての放映権を一括して扱わせた方がいいのではないのかな。
結局これまでだって地上波で放送してもらうということは、あんまり上手に交渉できていなかったわけでしょ、だったらそれごと外部委託して相手からしてもオイシイ部分をちらつかせて、つまり“抱き合わせ販売”をすることで全体ももっと高い値段で売れると思うんだけど・・・いやそうでもないのか。
「オイシイ部分」として可能性があるのは巨人・阪神戦とプレーオフ、日本シリーズぐらいか。もともとパ・リーグの試合に関してはCSもほぼJスポーツ(=地上波局系のCSが買っていない)だし、巨人戦と阪神戦にしてもそうだった気がする、一部違ったっけ。まぁ地上波テレビ局とCSを同時に抱える局からしても巨人・阪神の試合がもうあまり魅力的でないのは確かだろうし。
となると残るのはプレーオフだけだろうけど、これも果たしてどの程度か。局地的な視聴率は高いので地方独立系などからすれば魅力的だろうが、全国局としてはそう感じていないかもしれない、実際パ・リーグのプレーオフの放送って結果的にまだほとんどいないし。
まぁ私の勉強不足もあって、どうも今ひとつ、プラスなのかマイナスなのか判別しづらいのだけれど、そうだとしても、新規の需要、新しいビジネスチャンスを創出している。
やらないよりはやる方がよいのも確か。リーグで一括して交渉をする、それ自体は良い事だし、先に進んでいる。
究極的には「試合」という商品は球団にしか作れないので主導権を握りなおせない事も無いだろうし、売れるコンテンツになってから手綱を締めればいいと思っているのかもしれない。
「お金を払っている人」と「番組を作っている人」の距離が近しいというか関係性がシンプルなCSやネットの方が、そこで生み出される利益を具体的に掴みやすく、未来のメインストリームとしてそちらを選ぶのも間違ってないと思う。
あぁ一応言っておきますけど、地上波の普通のテレビって「無料」じゃないですからね、日常にある広告を打たれている商品の値段の一部って言う形で間接的に回収されているだけです、むしろ「私はテレビを見ないから広告代は払わなくていいはず」と思ってもそれができない分だけCSより暴力的です。「コマーシャルをみている」のが“料金”として消費者に強要されているではないですよ。
-------------------------------------
人気blogランキング>[Category:野球]
-------------------------------------
あと気になるのは値段か、一々断るのが面倒なんで、以下は全て日ハムも他球団と同じ形で売却していたと仮定する。
で、1球団辺り3億〜4億ってことだから、間を取って3.5*6=21億円ぐらい。
もう一昨年になるのか、Jリーグが2011年までの放映権の大半をスカパーから得て、その代わりに色々優先権を与えていた。
そっちの話が長くなると道が逸れるので置いといて、お金の話だけに絞ると、Jリーグが今獲得しているのが確か、総額50億円だったはず、んで内訳の比率としてスカパーが増えた結果として、それらの権利をもたせたはずだった。その金額が年30億円。
試合数に関しては、野球の方が1球団が行う試合数は少ないけれど、その分Jリーグのほうが球団数が多いので、最終的には432試合に対して620試合。1試合換算とすればほとんど変わらない。
んで巨人戦がパ主催で開催されるのは24試合だから、これを1試合5000万としても12億、BSでもあれだけ中継しているのだからいくばくかのお金は入るだろうし、日本シリーズの放映権料もどこかの球団に数億は入る。
最終的にリーグ全体としてみるとだいたい総額50億というJリーグとあまり変わらないぐらいの放映権料って事になるのかな。だからどうしたってわけでもないんだけれど。
-------------------------------------
人気blogランキング>[Category:野球]
-------------------------------------
- favorite6 visibility70
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件