小笠原の件、ちょっとだけ追記。

  • DIME
    2006年11月19日 15:23 visibility82

いろいろ誤解も多かったようなのでくだけて書いておきます。

 

私は巨人ファンですけど、別に小笠原に巨人に入ってもらいたいからあぁいうこと書いたわけでもなんでもないです。

そりゃもちろん戦力が追加されることはうれしいですし、冷静に現有戦力を判断すれば小笠原という選手を獲得に走るのは正しいことです、そんなもの誰でもわかってることですが。

また現時点で言われてるほど小笠原が巨人入りに傾いてるとは思っていませんし、個人的な予測でいえば結構残るんじゃないかなぁと思っています。

 

私が気にしてるのはFAに対する姿勢です。FAっていうのは選手が獲得した個人の権利ですよね、この使用に関しては球団とかそういうものを超越して選手個人が使用できる権利のはずです。FA宣言した時点で既にその選手は球団の所有物ではありません。

なのにこれを行使するような選手に対して球団の事を考えて行動しろっていうのはまずおかしなことじゃないですか、それは球団側の甘えや思い込みを助長するだけじゃないですか。

なんでドラフトで勝手に行き先を決められてしまう選手が、自分の希望で入ったんじゃない球団の経営努力の差によって生じている年俸の差を考慮しなければならないのでしょうか。逆指名とかならまだ理解できますけど。

 

FAで引き止められないのは球団側の魅力が不足しているからですよ、少なくともその球団のファンであるならばそういう認識は持つべきです。

FAで出て行ったあいつは金に目が眩んだ、相手先の球団が権力にモノを言わせて強奪した、ただの言い訳じゃないですか。

実際にそういう傾向があるにしても、じゃあそれを防ぐために相手以上の魅力をつくりださなければならないわけでしょ。

出て行かれてしまう球団は出て行かれないような努力をしているのか、上のような言い訳してる間は努力が足りないでしょ。

相手に原因を押し付けて、選手を失うという「失敗」に対してそれの起きた原因を見定め改善しようと努力しないのは企業として間違っているといわざるを得ません。

獲得先を批判して、選手個人を批判して、うちの球団じゃしょうがないね、終了。そんなんじゃ何の改善にも結びつかないじゃないですか。

現実として選手が出て行く、それはその選手にとってその球団が魅力的に思えなかったということに他なりません。

だったら何をしなきゃいけないのか、その球団をもっと魅力的に成長させなければならないんですよ。

 

それをこと金に関してだけはそういうものだからで済ませてそこで思考を停止させている。

日本の文化的素養かもしれませんがお金に関して語るのは汚いとかかっこ悪いとか思ってる人が多すぎます。

私は何かあればカネカネカネカネ言いますけど、それは巨人の一極集中体制を崩すには結局はそれしかないからと思ってるからです。

プロ野球を健全にするには巨人以外が金を生み出せるようにならなきゃしょうがないでしょ。みんな理想論語りすぎなんですよ、何をするにも金はかかるんです。

 

ひいき球団にお金が足りないのなら、ファンがもっと球団にお金を使えばいいんです。

やれ地域密着のために球団名から社名を外せ、親会社を表に出すな、その理念はいいですけど、じゃあその分のお金はどこから出すんですか、ファンの懐からでしょ。

ファンは言うだけ言うけど実際に行動に結びつかないから球団から親会社の名前は外れないんですよ。

 

小笠原を残せるのは球団を魅力的に見せることです。小笠原が選んでくれないのは球団の魅力が足りないからです。

今の日ハムなら巨人以上の魅力を見せることだって出来るでしょ、それをしないでおいて巨人が悪いって言ってちゃ成長しませんよ。

ライバル企業が出てきたときに「ライバル企業さえ出てこなければうちが契約取れてたのに」とか思ってるようじゃおかしいでしょ。

ずっと努力が足りない企業だから、そういうもんだからと諦めるのは勝手です。でもそうやって諦めた人が努力し続けている企業に対して「お前らが努力するからだ」とかいうのはただのやっかみですよ。そこからは何も生まれないでしょ。

日本一になった今年ってメチャクチャ大チャンスでしょ、ここで巨人を超えるチャンスでしょ。なんで挑むのを放棄するんですか。巨人が倒れるのを待ってるんじゃ間に合わないんですよ、自力で超えてって育っていってもらわなきゃいけないんです。

私は今の日本ハムならそれが出来ると思います、あれだけ北海道という地に根付いた日本ハムならそこから大きく利益を生み出せるはずです。今年いろいろな球団の試合をみてきましたけど、それだけ期待できる球団はごく僅かですよ。

 

キレイゴトなんてのは幾らでも言えますよ、それで世の中がうまく行くならそれでいいんです。

日本におけるスポーツエンタテイメントという市場はMLBはもちろんですが、ヨーロッパサッカー、NFL、Jリーグだって多くの競合がいます。

彼らは今のNPBよりよっぽどお金にシビアでお金を大事にやってくる。

そういうのに太刀打ちしていかなければ、多くの人が危惧している日本のマイナー化とかNPBの衰退が生まれるんですよ。

球界全体をシングルエンティティとして考えるのは現行の制度下では非常に難しいです、NPBに権力が集中していませんから。これには巨人がその多くの原因を抱えてるでしょう。

じゃあだったらどうしなきゃいけないか、そういう状況が悪いですねで思考が停止していたら他にパイを奪われるだけなんですよ、NPB内だけで済めば内部のパイの奪い合いだから全体としての問題にはなりませんが、現状で見据えるべきはその外です。

とりあえず各球団でもっと危機感を持って動かなければならないんですよ。もっとビジネスとして、マーケティング的思考が必要です。

 

幸せにはいろんな形があるのなら、どんな幸せを選ぼうともそれは個人の自由であるはず。

なぜ多くの人は小笠原が選ぶ幸せの形が自分の相手へ勝手に望むものと違ったときに彼を批判するのか、おかしいだろ。

 

私が言いたいのはそういうことです。

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