【巨人】05-06主催試合観客動員推移。その2
-
DIME
2006年10月11日 02:50 visibility148
さてさて、個人的には今日のメインディッシュは試合そのものよりもこっち、舌なめずりしてまっていました(笑)
参照:日記その1:http://baseballsns.jp/member/437/diary/2268/
今日の中日戦で巨人の主催73試合は全て終了しました。東京ドームで64試合(昨年:63)、他球場(地方開催)で9試合(昨年:10)の内訳で、今年は仙台での試合が中止となりそれが東京ドームで代替開催されたために昨年よりも1試合地方開催が少なくなっています。
2006年観客数
今年の数字ですが、全73試合で289万2625人、1試合平均で39626人となり、40000人を割り込みました、報道ではこの40000人ってところだけが大きく取り上げられることが予想されます(笑)。
論評についてはあとからまとめて書きますので数字だけとりあえず打ち出します。
開催球場別では、
東京ドームでの64試合が268万7808人 / 41997人
地方開催9試合が20万4887人 / 22765人
となっています。
次に各クール(全ての球団が全ての組み合わせて主催連戦を1つずつ開催する期間)と交流戦の数字を見ていきます、全部で4クールと交流戦です。
第一クール(12+2試合) 3/31〜4/30
総計 :565125 / 40366
東D :508473 / 42373
地方 :56652 / 28326
交流戦(17+1試合)
総計 :744513 / 41362
東D :725071 / 42651
地方 :19442 / 19442
第二クール(12+2試合) 5/5〜(交流戦)〜7/27
総計 :564141 / 40296
東D :510460 / 42538
地方 :53681 / 26841
第三クール(12+3試合) 8/1〜8/31
総計 :569128 / 37942
東D :511464 / 42622
地方 :57664 / 19221
第四クール(11+1試合) 9/8〜10/10
総計 :449788 / 37482人
東D :432340 / 39304
地方 :17448 / 17448
次に東京ドームでの最多観客数と、最小観客数、それぞれ5試合ずつです。
ちなみに地方での最多観客数は31779人(4/19@大阪D)でそれでも東京ドームでの最小観客数を下回りました。
最多
45981人:5/27 対ロッテ 土曜日
45620人:5/28 対ロッテ 日曜日
45550人:7/1 対阪神 土曜日
45549人:9/23 対阪神 土曜日
45389人:5/5 対ヤクルト 金曜日
最小
34051人:10/3 対横浜 火曜日
34325人:10/4 対横浜 水曜日
35223人:10/1 対広島 日曜日
36112人:10/5 対横浜 木曜日
39144人:9/8 対ヤクルト 金曜日
05-06比較
本題です。まず比較するにあたって、地方開催は開催球場(=球場のキャパ)も試合数も違うためそれを除外して比較することにします。
前回も提示した第三クールまでに加えて第四クールまで合計した数字は以下のとおりになります。
2005年
第一クール:576025人(東D12、他2) 総平均41145人、東D平均43708人交戦クール:745800人(東D17、他1) 総平均41433人、東D平均42289人第二クール:560944人(東D12、他2) 総平均40067人、東D平均41481人第三クール:587951人(東D11、他4) 総平均39197人、東D平均43557人第四クール:451283人(東D11、他1) 総平均37607人、東D平均39130人2005年総計:2922093人(東D63、他10) 総平均40029人、東D平均42077人2006年
第一クール:565125人(東D12、他2) 総平均40366人、東D平均42373人交戦クール:744513人(東D17、他1) 総平均41362人、東D平均42651人第二クール:564141人(東D12、他2) 総平均40296人、東D平均42538人第三クール:587951人(東D12、他3) 総平均37942人、東D平均42622人第四クール:449788人(東D11、他1) 総平均37482人、東D平均39304人2006年総計:2892695人(東D64、他9) 総平均39626人、東D平均41997人
2005年と比べて
全体の減少は40029→39626人で、1.1%の減少です。もちろんこれは前述のとおり地方開催試合数が含まれて居ますので単純比較しても意味のない数字です。(多分報道ではこの数字しかでてきませんがねw)
東京ドームの平均観客動員数は42077→41997人となりました。率にして0.2%の減少です。この数字を減少と見るか、誤差の範囲内と見るかは解釈次第ですけど、私は誤差の範囲内だと思います。
ちなみに全5クールのうち、第一&第三は2005年に比べ減少していますが、交流&第二&第四に関しては2006年の方が増加しています。このあたりも私が誤差の範囲内という解釈を支持する理由です。全体として減少傾向が見られません。
まぁこんな状態でも報道では「巨人の観客動員数が減少している」と見出しがでるのは間違いありません。全体では減少しているのは事実ですし、そういう見出しを出した方が売れると思われているでしょうからね〜(笑)
ただこの減少は巨人の人気が低下し続けているという理由づけにはなりえないほどの数字にしか過ぎず、むしろ人気を計るという意味では下げ止まりの状況を示していると判断する方が妥当です。
んでこれだけの差が出るということはもちろん地方での観客動員数は大きく減少しています。
その理由は第一に今年は2005年には開催しなかった熊本・秋田・福島などもともとのキャパの小さい球場で開催したということなのですが
それだけでなく例年開催していた地方試合でも減少傾向が見られます。キーワードは「パ球団本拠地」です。
大阪(大阪D):33529.5人(2試合)→31779人(1試合)
札幌(札幌D):31586人(2試合)→26840.5人(2試合)
福岡(福岡D):25766人(2試合)→21439人(2試合)
福岡などはもともとは巨人の遠征の方がダイエー(当時)の試合より多く入るのが普通でした、それが逆転したのはここ数年だったと思います。
札幌に関しては・・・たぶんまだこの人数(26840.5)でも日ハムの平均より多い気がしますが、ほとんど差がなくなっていると思います(まだ集計途中なので、わかったら修正します)。
このあたりは巨人一極集中だったプロ野球にもようやくフランチャイズが根付いてきたという証でしょう。非常に素晴らしいことです。
巨人としてはそれまで応援し続けてくれた人もいますからこのような地方開催をそう簡単にやめるわけにもいかないし、やめてはいけない開催場所ですけど、でも減少しているのは喜ばしい、変な開催場所ですね。
消化試合による損失
前回懸念していた、消化試合での入場者数の減少ですが、やはり今年も減少が見られました。
やはり優勝争いをしないのであればこれぐらい減少するのは普通のようです。
ただ今年で言えば第三クール前の東D平均が42556人に対して39304人で1試合あたり3252人の減少で昨年のそれが42698-39130=3568人の減少だったので昨年よりは減少の幅は若干小さくなりました。
11試合で35772人の減少です。毎回当日券情報を見ていましたが、外野席が売れ残っていたのは数えるほどでしたのでほとんどが高い内野席の減少だと思われます。巨人の内野席の金額から考えて仮に4500円/1人が減少した観客の平均チケット代とすれば1億6千万円もの損失となります。
前にも同じ事を書きましたけど、これがプレーオフの有無による現実、消化試合の現実です。消化試合になったとたん足を運ばない客の多い興行であるならば、できるだけ消化試合を避けて観客動員を増やそうとするのは正しい営業努力です。
プレーオフに反対する人はまずはこの状況を打破すべきです。まず自分が消化試合であっても球場に足を運ぶべきです。痛み(出費)を伴わずして営業損失が大きな方を選べというのは客の主張としてはあまりにワガママが過ぎると思います。
ヒートupチケットの効果
まずヒートupチケット(以下途中チケット)についてはこちらの説明を確認してください。
http://www.giants.jp/G/gnews/news_20060606_0001.html
結局該当主催試合は1試合増えて23試合でした。説明にもあるとおり、途中チケットは平日の試合限定です。ですから曜日別に試合数の増減を比べれば、途中チケットがどれだけ効果があったかは確認できるとおもいます。
なお、途中チケットが販売されなかった試合もあったはずですが現在からさかのぼって確認が取れませんので全ての試合で途中チケットが販売されたものとします。
同時期の2005年の試合は平日21試合、休日16試合の計37試合、2006年の試合は平日23試合、休日14試合でした。そして入場者数の変化ですが
平日 : 41011 → 40690 : 99.2%の減少
休日 : 43112 → 42401 : 98.4%の減少
となりました。もし平日が休日と同じ98.4%の減少だったとすれば40336人で1試合平均40690-40336=354人しか変わらず、23試合でも7000人程度の増加にしかすぎません。ほぼ半値での販売ということを考えると赤字だったんじゃないかと思います。
もちろん、この平日と休日の比率のズレはすべて途中チケットによるものではありませんが、少なくとも途中チケットの導入に伴う平日開催試合の大きな増加は確認できないことは間違いありません。
導入した日ハム・楽天などでは観客動員数の増加が確認されたという記事も見た覚えがあるのですが、少なくとも巨人に関してはあてはまらなさそうです。
このあたりはターゲットとした顧客セグメントの不明瞭さに問題があった気がします。何度か途中チケットを利用しましたがだいたい利用していた客は会社帰りのグループなどが多かった気がします。彼らはもともと試合開始から入るのは無理な人たちだったのではないでしょうか。
新規の顧客を取り込むことが出来ず、逆に正規の値段で途中から入場していたような既存顧客が、このチケットで安く入れるようになりました、じゃ何の意味もありません。
この数字がもし他球団の成功例と違うのでれば、他球団では導入によって取り込めた客層は巨人では既に取り込み済だった可能性が高いです。
このチケットを導入することでどのような新規顧客を取り込もうとしたのか、実際にそれは取り込めたのか。球団側にはしっかりそれを把握の上来季以降も途中チケットを続けるかどうか判断して欲しいものです。
個人的にはあったほうがうれしいですけどね。
ただ逆説的に言えば、その1で私もこの途中チケットによる増加分も相当あるはずと見込んでいましたが、そう判断できるだけの数字は見られません。
つまり今年の減少鈍化の理由に途中チケットを導入したから思ったより減らなかっただけと考えるのは間違いのようです。もしそういう意見が書かれている記事などがあれば眉唾モノと思ったほうがいいかもしれません。
まとめ
観客動員数、特に東京ドームに限って言えばどうも下げ止まりかなって気がします。増加するかはわかりませんけど、これ以上大きく低下するということはなさそうです。
観客動員数から見れば今の状況が巨人としての底、落ちるところまで落ちきっているでしょう。280万人も動員しておきながらそれが底なんていうと他の球団から石なげられそうですが。
逆に地方開催試合、特にこれまで毎年開催していた地方での大幅な減少が気になります。どうせ赤字になるのだとすれば、今年の熊本・秋田・福島のようにその試合は地方への純粋な投資と割り切って細かい都市をまわるのもアリじゃないかと思います。
熊本・秋田などはキャパが小さかったために動員数自体は少なかったものの、非常に野球に対して真摯ないい雰囲気での試合でした。あぁいう試合をもっと増やしてもいいんじゃないかと思います。
- favorite4 visibility148
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件