【NPB】 現在週刊ベースボール紙上にて
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DIME
2006年12月20日 03:46 visibility77
「60億を投資できるMLBのからくり」という短期集中連載コラムが載っております。これオススメです。
あれにしか載らない情報も多いためほぼ毎週買ってはいるものの、正直に言って毎号日本プロ野球におけるスポーツジャーナリズムの低さへの嘆きで凹んでしまう「週ベ」、なのでたぶん本当の意味でプロ野球を憂えていたり考えている人には敬遠されがちな「週ベ」、そんな「週ベ」もこのコラムが載っている間はこれだけの為に買う価値があると私は思います。
載せるべき雑誌を間違っているほど面白い&ホンモノのコラムです。いやほんと載せる雑誌間違ってるって言うか野球関連雑誌の選択肢がそもそもこれしかないのが問題なんですが。
-----(当たり前ですが)以下の日記とコラム内容とは無関係です------
脱線しますがほんと週ベ紙上のデータの扱い方のずれっぷりはほんとどうにかなりませんかね。。。。あんなんじゃ野球ファンのデータ離れに拍車がかかるだけですよ。
商売である以上ある程度仕方が無い部分もあるとは思いますが、結論ありきのトピックスやコラム、結論を導くためだけに利用されているデータ。毎回思いますよ、間違った解釈なんかせずにその分元となったデータをそのまま載せてくれと、悲痛なまでに思います。
それでもそういう雑誌しかないのでそれが代表紙とならざるを得ない現実が現在のプロ野球関連のレベルの低さを示している気がしますし、関連雑誌1つとってもプロ野球ファンという存在がどれだけプロ野球に対してお金を使おうとしていないかがわかる気がします。
野球に比べてサッカー関連雑誌がどれだけ充実していることか。それだけ需要がありファンがちゃんとお金をサッカーに使っているからこそ多くの雑誌社がそこにビジネスチャンスを感じて参入する、参入が増えて競争が激しくなれば雑誌のクオリティも増加していく。クオリティの高い雑誌がまたサッカーに対するファンの興味を産む。この好循環が見て取れます。
それに対してその露出度の高さや認知度の割には雑誌コーナーでのスペースがあまりにも小さすぎる野球、これは何を示しているのか、私はプロ野球ファンの野球に対する投資熱意の低さを示していると思います。
どんだけファンの数が多かろうとも、その中身がスポーツに対してあまり投資をしてくれないファンであったら結局そこからプロ野球というスポーツの市場拡大につながりません。ありていに言ってそういうファンを増やしてもリーグの価値増大にはつながらないのです。
別にそういうファン(もちろん現時点で使わないだけで将来的に使う可能性のあるファンは投資をしてくれるファンのほうです)が悪いとは言いませんが積極的に増やしたりプロ野球として資源を投入するほどの価値は(申し訳ないですが)ありません。
本人たちがどれだけファンを自称しようとも結局は彼らがファンであっていることは直接的に球団に価値をもたらしません。ただこれまでのように球団が親会社と密接に関わっているプロ野球のままであればそういうファン心理が親会社への心理と挿し換わりますから(携帯も軟銀にとかね)親会社への貢献というもので間接的に価値をもたらします。
それが今までのプロ野球のビジネスモデルとしての1つの姿だったと思います。だから今までならそれで十分でした。
しかし私はそういうファンでOKとしていては今後プロ野球はプロスポーツとしてやっていけないと思いますし、そういう状況から脱却するのなら申し訳ないですけど、あんまりお金を出してくれない顧客には来るのは拒みませんがわざわざ歓迎することで限られた経営資源を使うべきでもないってところでしょうか。
スポーツチームが親会社から自立するためにはファンから金銭的に支えてもらわなければなりません、どこかから金銭的な援助があればどれだけキレイゴトを言っても影響力が出てしまうのは避けられませんから、ファンの方を向いてもらうためにはその「どこか」をファンにしなきゃいけません。
っていうことはスポーツチームが自立していくためにはただ人気を得るだけでなくちゃんとチームに対してお金を投資してくれるファンを見つけていくことが大事になります。
今までプロ野球ファンが野球に対してお金を使わないですんだのはその分だけ親会社などが広告宣伝費の名目でお金を使ってきたからです、肩代わりをしてきたからです。親会社の存在を好き勝手批判するだけしてますけど、親会社のおかげで我々はクオリティの高いスポーツを低価格で見ることが出来ていたことは事実として認識すべきです。
今プロ野球が変わっていくためにそういう親会社の庇護から脱却すべきだと声高に叫ぶのであれば、球団が親会社の傘の下から出てきてもやっていけるような変革が必要です。つまりファンがファンの懐で球団を養わなければなりません。
それをちゃんと認識しているファンが増えることがファンからの収益の増加を生み相対的な親会社の影響力低下をもたらし、球団がファンと向き合うことが利益を生む構造を生み出します。
でも雑誌でのこういう現実を見るとほんとに野球ファンはそれを自覚しているのだろうかと首をひねりたくなります。金は出さないけど自立はしろなんていってもできるわけないじゃないですか。
ファン本位の球団になるということはファンがもっとも球団に対してお金を出す勢力となるということに他なりません。
別に観戦に行かなくてもいいから毎年何試合以上はチケットは買うとか、グッズとか何か欲しいものが無かったとしてもファンクラブには入会しておくとかそういう行動が伴わなければ球団はいつまでたっても親会社から離れることは出来ませんよ。
もちろん潰れてもいいから離れろって主張するなら別ですけど、私は山口良忠氏の行動を凄いとは思いますが同時に間違っていると思う人間なのでそういう主張には賛同できません。自立することよりもプロ野球が存続することの方が私は大事だと思います。
ちなみに別に新規獲得するファンからでも金を回収しろとかライトなファンから回収しろとか言っているわけではありませんし、金のない人から毟り取れといっているわけではありませんので。むしろそういうファンにはよりコアなファンとなってもらうために最初は野球界側が投資すべきです。
私が指摘したいのはプロ野球のコアファン層におけるプロ野球に対する金銭的貢献への意識の低さです。プロ野球に対して非常に忠誠度が高いにもかかわらずその忠誠度に見合うだけでの投資をしてないんですよ。この辺はそういう(直接的金銭貢献を必要としない)ビジネスモデルで自分たちは十分だからそれ以上の事をしてこなかった巨人にも責任の一端がありますが。
まぁもちろん球団側がそういう需要をまかなえるような魅力ある商品(別にグッズに限らず大きな意味での商品です)を全然生み出せていない部分も大きいとは思いますが、最初はある程度眼をつぶってあんまり希望にそぐわない商品でもとりあえず買っておいてそれからクレームをつけるのが球団にとって愛のある姿だとおもいます。
そうそう、週ベのことを散々に評価していますが別に週ベに載っているものが須らく悪いとは思っていません、秀逸な記事もたくさんあります・・・とはいっても「記事」っぽくなるほど秀逸さが失われていきますけど。インタビューとかテクニカルアナライズやベースボールゼミナールの様な記事はほんと素晴らしいと思います。
- 事務局に通報しました。
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