【巨人】 小笠原獲得に伴う補償
-
DIME
2006年11月24日 01:49 visibility192
前回の無駄に長い日記で書いたようにFA宣言選手を獲得した場合は移籍先球団は前球団に対して金銭補償と人的補償をしなければなりません。
今回日本ハムより小笠原を獲得する運びとなった巨人はこの補償に対してどのような対応をすることになるかの予想を書いてみたいと思います。
まず補償内容のうち金銭補償は選択肢は1つしかないので確定なのですが、人的補償は金銭補償に代えることが出来ますのでこれをどっちを選んでくるかをまず考えなければなりません。
先に結論を言えば、人的補償を行使してくる可能性のほうが高いと思います。
最初に年俸に関して考えてみると、昨年度優勝したロッテの場合ですが、支配下登録選手の総年俸は22.5億→27.7億へ5.2億円上昇しました、増加率にして23.26%の上昇です。
もし今年優勝した日本ハムがロッテと同じぐらいの“優勝査定”をすると仮定すると、今年26.4億だった日ハムの場合は32.5億で6.1億の上昇となります。
非常に強引な仮定ですが昨年のロッテと今年の日ハムの主力選手の年俸を比較してみると1億を超える選手が少なく1000〜8000万ぐらいの選手が中核を占めているという傾向が似ているので一定程度参考になるのではないかと思います。
これに対して現時点で引退・退団が決定or濃厚な選手として小笠原・新庄・坪井・マシーアス・岡島の推定年俸を合計すると9.1億になります。それに加えて小笠原の年俸の80%の約3億は金銭補償として支払われるのは確定的なので合計で既に12億のお金を浮かせていることになります。 この数字に関しては推定年俸が間違ってさえいなければ間違いない数字です。
上記の仮定があまりに強引なので何ともいえませんけど、元々高くない年俸の選手が1億も2億も一気に上がること(過去のNPB実績を見る限りイチロー・松坂クラス)はそうそうなく、球団毎の査定に傍から見てて明確に違うなと思うほど差が出ることは稀なのではないでしょうか。
つまり、現在の日本ハムは、昨年のロッテの2倍の優勝査定をしても許容できるほどの大量の余剰金を確保していることになります。
しかも優勝に伴って球団全体として大きく収入が上がっているはずですから、試合すればするほど赤字がかさんでいて勝てば勝つほど支出が拡大して赤字が増えるなんて事でない限り、そちらでもある程度収益は増えているはずです。
それを考えると現在の日本ハムが人的補償分を金銭補償に変更してでも現金が必要な状況にあるとは思えません。っていうことは金銭価値換算してより価値の高い方を行使してくるでしょう。
次に前回の日記で説明したように、選手1名を28名プロテクトから外れるぐらいの選手にまで育成するのにかかる費用は、よっぽどの高給取りでないと40%という金額より低くなることはないと思います。
小笠原は今シーズンの日本人野手として2番目の3.8億(40%は約1.5億)なのですが、彼であっても私は人的補償のほうが金額換算したら高いと思います。
先日オリックスに移籍した長田昌浩で考えて見ましょう。彼の場合であれば実際のところ4年間で1軍で安打を打ったことのない選手なので28名から漏れていたとしてももっとよさそうな選手はいるんじゃないか、獲得するにはちょっと冒険する選手じゃないかと思います。
彼の場合今年も含めて4年間巨人で過ごしました。契約金で6500万、4年分の年俸が約2600万なのでこの時点で残りは5900万円です。
じゃあここで、仮に小笠原の「人的補償代わりの金銭補償(=1.5億)」と長田昌浩の「育成するのにかかった費用」が等しいと考えて見ましょう。
この場合、長田にかかる費用が1年当たり1475万の経費だったとしてはじめてトントンですね。長田はほぼずっと2軍だったのでこの金額が2軍選手としてのモデルパターンだとして、1軍が2軍の倍の経費を必要とすると仮定し、1軍が28名、2軍が42名としますと1475万の経費では全体で14.5億ほど、仮に1軍が3倍だとしても18.6億ほどという数字が弾き出されます。
球団側は経営状況を公開していないのでこれが多いのか少ないのかは想像するしかないのですが、一時期公開されたダイエーの収支状況での00年度の選手遠征費など一般経費が48億という数字がでていたって言うのが唯一私の知る限り参考になる数字です。
球界2番目の小笠原と長田昌浩という「甘い」組み合わせでトントンになる場合を計算してこのぐらいですから例えば昨年の「野口←→小田」という組み合わせなどでは言わずもがなでしょう。
つまりよっぽど現金に困っていない限り、人的補償を選択したほうがトータルとしての金銭価値は高くなると予想されます。
話が逸れる上に何度も蒸し返して申し訳ないんですけど、剰余金のうち小笠原が生み出しているのが6.8億ですからそれを除けば5.2億なんですよね。
その金額で去年のロッテ並の“優勝査定”は8割方まかなえるはずだし、それに加えて去年に比べてレギュラーシーズンだけで23万7千人の観客動員増加があって23.7万人の入場料が一人平均3000円だったとしてそれだけでも7億円の増収。それに加えてプレーオフと日本シリーズの興行収益があって、ずっと満員だったから5試合で20万人は動員してるはずで、放映権収入も合って、日本シリーズ限定グッズ収入もあって。。。。
やっぱどこをどう考えてもたった1.2億しか出せないはずがないんじゃないか。こういうツッコミをファンがしないと、球団は優勝したとしてもそれでうまれる収益のうち正当な取り分以下しか選手に再分配しなくなる。選手はしっかり再分配してくれない球団よりしてくれる球団を選ぶ。
ファンはそれでもまだ球団は金がないというのだろうか、選手でなく球団の肩を持つのだろうか。
ってもうこれ以上はとやかく他球団のファンが言うことじゃないですね、失礼しました。
以上より、私は日本ハムは人的補償を行使してくると予想します。
今日の日記の内容に関してこちらのサイトの年俸を参考にさせていただいて計算しています。
- favorite3 visibility192
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件