戦い・チャレンジを好きになること

戦い・チャレンジを好きになること。

スポーツが好きな人にとっては、これは当然のことであり、大したこと無さそうな感じを受けるかもしれませんが、
実は、これが意外と難しいのかもしれません。

スポーツ心理学者のジム・レーヤー氏の著である「スポーツマンのためのメンタル・タフネス」という本に、自分がものすごく強く印象にのこった言葉があるので、
今回は、それについて書いてみたいと思います。印象に残った言葉は、以下の二つです。


・勝つことを好きになるのは簡単である。しかし、戦いを好きになるにはタフネスが必要である。

・あきらめ、怒り、恐怖は試合のプレッシャーに対するまったくノーマルで一般的な反応だ。
逆に、危機や逆境、プレッシャーに対してチャレンジ精神と戦いが大好きという気持ちで反応するのは、一般的でもノーマルでもない。
それは勝者、リーダー、チャンピオンの証である。

確かに言われてみると、その通りのような気がします。
勝つことが好きな人は世の中にいっぱいいます。当然、自分もその一人です。
その一方で、チャレンジが好きとなると、実はそこまで好きになれていない人が多いというのが現状であり、
だからこそ、ジム・レーヤー氏は、チャレンジが好きな人を、チャンピオンの証という、一部の人にしか与えられない称号でたとえたのでしょう。

プロスポーツの世界でも、肝心のところでチャレンジ精神を発揮できず、
逃げのような消極的なプレーが見られ、見に来たファンが不満をもつこともしばしばあるとは思いますが、
スポーツを職業としてしている人たちでさえ、時にはチャレンジをしたくならない時があるくらい、チャレンジを好きになることは難しいことなのでしょう。

どんなことがあっても逃げずに勝負をする。それを実現するために、
チャレンジを楽しむ精神というのが、スポーツにおいては大事なのかもしれません。

チャレンジというくらいですから、それが勝利に結びつくとは必ずしも限らず、
むしろ、驚異的な努力を重ねたとしても、勝利という結果を得られなかったとしても、
チャレンジできたことに意味を見出すことができるという思考力が、
勝者には必要なのでしょうか。

そう考えると、勝たなければ意味がないという考えをもとにスポーツを行うことは、
結果的に勝利の可能性が遠ざかるという考えにもなるのでしょうか?

どれが正しい考えなのかはわかりませんが、
個人的に思うのは、結果的に勝っても負けても、チャレンジすることを楽しめるほうが、
長い目で見たら、プラスになるのかなとも思います。

どうしてそう思うかというと、チャレンジを楽しむということは、
最終的にどういった結果になろうとも、
一つのチャレンジを終えたら、次のチャレンジを楽しむために、
その努力を継続していくことになります。

そしてチャレンジをひたすら楽しみ続けることによって努力を継続し、
その積み重ねによって、気が付いたら大きく成長しており、
最終的には、チャレンジを続けた人が、勝者になるのかなとも思います。

そう考えると、スポーツにおいて大切なのは、
チャレンジを楽しむことが大事だというのも、大いに納得できます。

自分がもう一つ注目しているのは、「チャレンジをする」ではなく、
「チャレンジを楽しむ」という表現に関してです。
楽しむというのは、自主的な感情であり、決して他人に強制されてできるものではありません。

「チャレンジしろ!」といってやらされても、それはただ単にチャレンジを行っているだけであって、
それを楽しむという、勝者の証とは、完全に一致しているとは言い切れない部分があると思います。

勝ち続けるには、自らの意思で、チャレンジをし続ける。
この大切さを、ジム・レーヤーさんの言葉は教えてくれたような気がします。

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