★リードのテクニック★

  • 鷹乃廉
    2009年05月23日 02:10 visibility1834

第2回 
★リードのテクニック★
2回目の今回はリードの取り方と、ちょっとしたテクニックをご紹介します。

野球ではセーフティーリードのとり方が大切です。試合の勝敗に大きく影響します。セーフティーリードというのは、投手に牽制球を投げられても帰塁できる安全圏内のリードのことです。
個人差が大きく、経験者の中でも自分の安全圏を知らない人は少なくないのではないでしょうか。
自分の安全圏を知るには、牽制球でアウトなる距離を知る事です。このラインから出たらどんなに素早く反応しても戻れない距離、逆にこれを知ることで、それより小さいリードは安全圏だと知ることができます。

練習で投手に牽制球を投げてもらい、アウトになってしまうまでリードを取ってみましょう。人によっては1mくらい変わる人もいるのではないかと思います。
勿論、地面の状態や相手投手の技量など考慮しますが、自分の基礎となるリードの距離を知らないことにはどうにもなりません。

さて、リードの距離についてはこのあたりで止めておいて、帰塁の仕方についてです。
牽制球を投げられて帰塁するときは、原則ヘッドスライディングで戻り、相手投手が投げるふりをするだけだったとか、非常に緩いボールでも牽制球だったときは立った姿勢のまま塁に戻ります。
どちらの場合も帰塁したらすぐにボールの位置を確認する事です。
一塁手がボールを持っているのか? 投手が持っているのか? 送球は逸れたのか? 相手にミズがあった場合次の塁に進むべきか? 走者は常に判断しなければなりません。そのためにはボールから目を切らないこと、ボールの位置を確認することがとても重要です。

又、帰塁するときは右手でベースの左角に触れるようにしましょう。理由は相手野手がタッチするまでに時間がかかるからです。ベースの真ん中に両手でヘッドスライディングしている人と比べれば0コンマ何秒かは違うはずです。その分だけリードを大きくすることもできます。

次に大きなリードの取り方です。基本的に大きなリードを取る時は、相手にプレッシャーをかけたい時です。盗塁をするときにはあまり用いません。盗塁には大きなリードよりもスタートのタイミングが重要だからです。詳しくは次回「盗塁の技術」でお話します。
大きなリードを取る時は、ベースとベースを結んだ直線から半歩下がってリードし始めます。そうすることで帰塁したとき自動的に右手がベースの端に行くようになります。重要なのは左足のつま先の向きと重心です。
左足のつま先を帰塁するベースの方向に開いておきます。かなり大きく開いてしまって構いません。こうすることで帰塁するとき、足の向きを変える踏み込みの1歩分早く動けるようになります。
ただつま先を開くだけでは体全体が斜めを向いてしまうので、上半身は投手に向かうようにしておきましょう。でないと帰塁しかできないと相手に悟られます。
守備側からすれば、盗塁するかどうかわからないからこそプレッシャーになるわけで、盗塁がないとわかってしまえば、大きなリードもさほど驚異ではなくなってしまいます。

この構えは素早く帰塁することを目的とした大きなリードを取るための構えであり、盗塁には向きません。気持も戻ること9割、進むこと1割くらいの意識です。そのかわり上半身を少し投手方向に捻り左肩を下げるだけで重心が前(進塁方向)にかかっているように錯覚させることができます。
鏡の前で試してみてください。下半身は帰塁方向に開き気味にし、上半身を少し捻って左肩を下げ、上半身だけで「走るぞ!」とアピールします。勿論プレッシャーをかけることが目的ですから気持も重心も帰塁ベース寄りです。
特に左投手や、走者に注意を払っている捕手に効果的で、何球か牽制球をしてくれるかもしれません。牽制のタイミングやリズムを覚えるチャンスです。

最後に足を速そうに見せるテクニックです。
第2リード(投手がホームに投げるための投球モーションに入った後にとる二次リード)の時に、素早く盗塁のスタートを切ったふりをして、歩幅を狭くして数歩素早く走ってみましょう。盗塁ではないのでスタートのタイミングは遅れて構いませんし、ベースからそれほど離れる必要もありません。相手守備陣に盗塁したと思わせることが目的です。
実際、守備についている人は打者が打つかどうか確認しなければならないし、捕手はボールを捕ることに集中するので、盗塁したかどうかは走者の最初の数歩を見て判断しています。
高確率で相手に盗塁したと思わせることができますし、大きなリードと組み合わせることで盗塁できる走者と思わせることもできます。

最後に、リードを取り始めたらボールから目を切らず、牽制球や隠し玉、キャッチャーからの送球にも気をつけましょう。
チャンスを広げるプレイというのは何も盗塁だけとは限りません。打者を助けるリードは立派なチームプレーですよね。

しかし、時にはリスクを犯してでも次の塁に進むとこも必要です。次回は『盗塁のテクニック』の予定です。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。ここでは走者に必要な技術や知識について扱いたいと思います。御意見・御要望がありましたら、お気軽にコメントやメッセージをお書き下さい。
可能な範囲で最大限期待に添えるようにしたいと思います。

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